能為第十
営魄に載り一を抱いて、能(よ)く離るる事無からん。気を専らにし柔を致して、能く嬰児たらん。玄覧を滌除(てきじょ)して、能く疵無からん。民を愛し国を治めて、能く無為ならん。天門開闔して、能く雌たらん。明白四達にして、能く無知ならん。之を生じ之を畜(やしな)い、生じて有せず、為して恃まず、長じて宰せず。是を玄徳と謂う。
養徳第五十一
道之(これ)を生じ、徳之を畜い、物之を形づくり、勢い之を成す。是を以て万物、道を尊び徳を貴ばざるは莫(な)し。道の尊きと徳の尊きとは、夫れ之に命ずる莫くして、常に自然なればなり。故に道之を生じ、徳之を畜ない、之を長じ、之を育て、之を成し、之を孰し、之を養い、之を覆う。生じて有せず、為して恃まず、長じて宰せず。是を玄徳と謂う。
玄徳第五十六
知者は言わず、言う者は知らず。其の兌(あな)を塞ぎ、其の門を閉じ、其の鋭を挫き、其の粉を解き、其の光を和らげ、其の塵に同ず。是を玄同と謂う。故に得て親しむ可(べ)からず。亦(また)得て疎んず可からず。得て利す可からず、亦得て害す可からず。得て貴くす可からず、亦得て賤しくす可からず。故に天下の貴と為る。
営魄に載り一を抱いて、能(よ)く離るる事無からん。気を専らにし柔を致して、能く嬰児たらん。玄覧を滌除(てきじょ)して、能く疵無からん。民を愛し国を治めて、能く無為ならん。天門開闔して、能く雌たらん。明白四達にして、能く無知ならん。之を生じ之を畜(やしな)い、生じて有せず、為して恃まず、長じて宰せず。是を玄徳と謂う。
養徳第五十一
道之(これ)を生じ、徳之を畜い、物之を形づくり、勢い之を成す。是を以て万物、道を尊び徳を貴ばざるは莫(な)し。道の尊きと徳の尊きとは、夫れ之に命ずる莫くして、常に自然なればなり。故に道之を生じ、徳之を畜ない、之を長じ、之を育て、之を成し、之を孰し、之を養い、之を覆う。生じて有せず、為して恃まず、長じて宰せず。是を玄徳と謂う。
玄徳第五十六
知者は言わず、言う者は知らず。其の兌(あな)を塞ぎ、其の門を閉じ、其の鋭を挫き、其の粉を解き、其の光を和らげ、其の塵に同ず。是を玄同と謂う。故に得て親しむ可(べ)からず。亦(また)得て疎んず可からず。得て利す可からず、亦得て害す可からず。得て貴くす可からず、亦得て賤しくす可からず。故に天下の貴と為る。