南の国の会社社長の「遅ればせながら青春」

50を過ぎてからの青春時代があってもいい。香港から東京に移った南の国の会社社長が引き続き体験する青春の日々。

福神漬けは永遠に不滅です

2007-08-28 03:00:23 | 日本
今日、香港に来て始めて福神漬けを食べました。もちろんカレー
がメインなんですけど、福神漬けが食べたかったので、カレーに
したというのが正確なところです。

香港に来て、この週末に始めてご飯を炊きました。そして本日
初めてガスレンジを使いました。カレーはレトルトのカレーなの
ですが、中村屋のインドカリーのチキンをトライしてみました。
これはMy Wife が日本から持ってきてくれたものです。

ご飯は週末に炊いたものを冷凍してあったので、レンジであった
めました。お米も悪くないです。お皿に温めたご飯をのせ、そこ
にカレーをかけました。インドカリーというくらいなので、わり
と本格派の汁っぽいカレーです。これにたっぷりの福神漬けを
添えて食す。日本人でよかったと思うのはこの瞬間です。

インドカリーを食べて日本の味覚を堪能するというのも変な話し
ですが、カレーと福神漬けのこのマッチングは何と見事なので
しょう。今日私が食した福神漬けは、東海漬け物のカレー用の
福神漬けです。その福神漬けのかすかな甘みが、カレーの香辛料
の辛さと交わったきのその見事なハーモニー。これをケミストリー
というのでしょうか、素晴らしいマッチングです。

土曜日、シンガポールから香港に向かうシンガポール航空の機内
で映画の『バッテリー』を見たのですが、いいピッチャーには
いいキャッチャーが必用なように、カレーには福神漬けが必用な
のだなあとあらためて思った次第です。ところで、この『バッテ
リー』の映画を見て、不覚にも泣いてしまいました。そういえば、
私もよく弟とキャッチボールをやったなあ。

今日、安倍内閣が新たな組閣をしたニュースをやっていましたが、
安倍首相にとって、麻生太郎氏が福神漬けなのかな?ちょっと
比喩が変でしたか?そういえば、お腹の弱い安倍首相にとって
カレーライスは禁句でしたね。失礼しました。

私は、らっきょうも好きなのですが、カレーには福神漬けのほう
が合うと勝手に思っています。福神漬けには、昔からの真っ赤な
のと、カレー用の茶色いのの二種類ありますが、私はどちらも
好きです。真っ赤なやつは人工的な色彩で、身体に悪そうな気も
してしまうのですが、それでも私はそれが好きです。

福神漬けが最初に売りに出したのは、上野の漬け物屋の酒悦
(しゅえつ)だったようです。弁財天が近くにあったので、
福神漬けとネーミングされたとか。そういえば弁財天と言えば
オリジナルはインドのサラスバーティという女神。福神漬けは
その誕生の瞬間からインド伝来のカレーと密接な関係にあった
のですね。

カレーと福神漬けが運命的な出会いをするのは、大正時代の
日本郵船の欧州航路の一等船客用の食事。インドカレーには
マンゴチャツネとかを添えることが多いですが、チャツネの
かわりに福神漬けを添えたのだとか。当時の欧州航路は、
タイタニックの映画でもわかるように、豪華でエレガント。
そういう場所で福神漬けが国際デビューを果たしたというのは
不思議な感じです。

私が今日食したのは、元祖酒悦のものではなく、東海漬け物の
福神漬けでした。このブランドは『きゅうりのキューちゃん』で
有名なのですが、実は私の生まれ故郷にそのルーツがあります。
東海漬け物の会社は、今は豊橋にありますが、私の生まれ故郷の
田原に本社があったこともありました。今でも、国道沿いに
きゅうりのキューちゃんの工場があります。

子供の頃、東海漬け物の工場に見学に行ったことがありますが、
その当時はまだ漬け物は樽がメインでした。東海漬け物はきゅうり
のキューちゃんを小袋に入れて売るという画期的な方法で、その
商品が今でもロングセラー商品になっているということです。

シンガポールのスーパーでも、香港のスーパーでも、東海漬け物
の商品が当たり前のように売られていますが、私はきゅうりの
キューちゃんとか、福神漬けとかを見ると、グローバルに
がんばっているなと声をかけたくなります。なんか勇気づけられ
ます。