南の国の会社社長の「遅ればせながら青春」

50を過ぎてからの青春時代があってもいい。香港から東京に移った南の国の会社社長が引き続き体験する青春の日々。

シンガポールのスポーツ

2006-11-20 02:46:17 | シンガポール
今週は、お天気もよかったので、シンガポールのイースト・
コースト・パークに行って、ローラーブレードをしてきまし
た。上の写真は、イースト・コースト・パークで見かけた
二つのポスターです。ひとつは、11月26日開催予定の、
Women on Skatesというイベントのお知らせ。そしてもう一
つは、12月3日開催のシンガポール・マラソンの告知です。

まずは左のWomen on Skatesというポスターです。最近、
どういうわけか女性にスポーツをするようにしむけるキャン
ペーンが盛んに行われています。シンガポール・スポーツ
カウンシルという組織がスポンサーをしているようなのです
が、今回特にフィーチャーされているのがローラーブレード
なのです。これは何か戦略的な背景があるんでしょうか?

このイベントのウェブサイトは、http://www.skateline.com.sg/
です。これはインラインスケートのショップのSkatelineの
サイトですが、実は私はこのショップのメンバーで、この土
曜日に、パヤレバの本店で、ホイール(タイヤ)と、ベアリ
ングと、手と膝のプロテクターを買ったばかりです。

私はローラーブレードは20年くらいやっているのですが、
最初は元祖ローラーブレード社のものをアメリカのニュー
ヨークで買って、何年か使っていたのですが、次に日本で
Salomonのシューズに買い替えました。そして2001年にニュー
ヨークに出張に行ったとき、K2というブランドの靴を買いま
した。(同時多発テロの一月前のことでしたが、このことは
また別の機会に書きたいと思います)

シンガポールでK2の製品を取り扱っているのがこのSkateline
というショップなので、ホィールなどこちらで買っています。
私の場合、スタントとかスラロームとかはまったくやらず
ひたすら前に走るだけです。早く楽に走るためには、ホィール
は大きくて硬いほうがよいのですが、硬くなると、地面との
接触が安定感がなくなり、小技が効かなくなります。スピード
が出た状態では安定しているのですが、ちょこちょこっと歩い
たりしようとするとよろけてしまいます。

ちなみに今私が使っているのは、ホィールの直径が80ミで、
硬さは82です。ちょっと走ると、すぐにホィールの内側が磨り
減ってしまうので、硬いのがいいのですが、硬いと、お店に
水を買いに寄ったりする場合によろよろしてしまい、非常に
不安定な感じになってしまうのが問題です。

シンガポールのイースト・コースト・パークでは、数年前は
ローラーブレードをやっているのは、白人の人が多かったので
すが、今は、かなりローカルの人の比率が高くなってきました。
ここで気になるのが、シンガポールのスケーターたちが、プロ
テクターをあまりしていないということ。これはかなり危険で
す。路面がコンクリートなので、ちょっと転んだだけで、膝と
か手を擦りむいてしまいます。シンガポールの人たちは、プロ
テクターをつけるとカッコ悪いと思っているのかもしれません
が、上手い下手に関係なく是非つけてほしいものです。

上のポスターの4人の女性は、きちっとプロテクーを付けてい
ます。ヘルメットまでかぶっていますね。ここまでいけば完璧
です。私がニューヨークのお店で初めてローラーブレードを買っ
た時、店員の人は、最低限、手と膝だけは付けたほうがいい。
エルボウとヘルメットはなくてもいいけれど、とアドバイスし
てくれました。自分の技術がまずくて転ぶということもあるの
ですが、突然飛び出してきた子供を避ける場合にやむなく転倒
するとか、転倒する可能性はいくら上手くなってもいっぱいあ
ります。ですので、プロテクターは、きちっとつけてほしいで
すね。

シンガポールのイースト・コースト・パークは、それほど起伏
がないのですが、でも久々にすべるとちょっと足腰が疲れます。
以前、出張でニューヨークに行ったとき、セントラルパークで
滑っていたのですが、一周すると数キロから10キロくらいになる
コースは起伏にとみ、上り坂はへとへとでした。逆に長い下り
坂では、スピードが出過ぎて、スキーの直滑降のようになりか
なりのスリルでした。シンガポールでは、そういうスリルは味わ
えませんが、海を見ながらというのはまた気持がよいものです。

で、右側のシンガポール・マラソンのポスター。これは香港系の
スタンダード・チャーター銀行が主催している毎年おなじみの
イベントです。この銀行は、シンガポールだけじゃなくて、バン
コク・マラソンとか、ムンバイ・マラソンなどもスポンサーして
いるみたいです。よっぽどマラソン好きの銀行のようです。

このポスターが何故気になったのかと言うと、ポスターとして実
によくできているなと思ったからです。写真は、普通の参加者が
力を振り絞って完走してゴールしている瞬間。やらせの写真では
ない真実味があります。そしてなによりもこのコピーがよいです。
You finished 1,409th
We see a winner

あなたは1409位でフィニッシュ。ここに我々が見るのは勝者です。
日本語に訳すと、あまりカッコよくないですね。英語でこのコピー
を見たときは、これすごくいいなと思いました。

普通、勝者と言えば、マラソンの1位か、あるいは上位入賞した
選手。でもこのコピーは、順位は関係なく、たとえ最下位だったと
しても、その人の目標が、マラソンを完走するということだったら、
目的を達成したということで勝者になれるのです。一位にならなく
てもいい。自分なりのレースの勝者になればいい。こういうふうに
言われると、ベテランの人でなくても、参加してみようかなと思う
のだと思います。そういう意味ではこのコピーはかなり成功してい
るのだと思います。

私と妻は、去年の12月にハワイで結婚式を挙げたのですが、その直
後にホノルル・マラソンがありました。私達はマラソンなどは全く
自信がなかったので、レースデー・ウォークという10キロだけ歩く
というのに参加しました。マラソンの人と同じスタートから出発し
て、マラソンのゴール地点まで歩くのですが、これを歩いたという
ことだけで、勝者になった気持でした。マラソンのフィニッシャー
の人たちには顰蹙をかいそうですが、とにかく一つのことをやりと
げたというのはすごい満足でした。しかも結婚式の後の初めての
共同作業がレースデーウォークだったので、その喜びはひとしおで
した。

ホノルル・マラソンのスピリットも、参加した人すべてがそれぞれ
勝者であるということだと思うのですが、シンガポール・マラソン
のこのポスターの短いコピーにそれと同じようなスピリットが感じ
られて感動したのでありました。私は参加はしませんが、参加する
人たちを応援してあげたくなりました。みんながんばれ!