Waltz for ...

今夜はどうしてもビル・エバンスじゃなきゃダメだ。
今夜はどうしてもウィスキーのロックじゃなきゃダメだ。

めまぐるしく動く両手。流れる旋律。
優しく刻むベース。
心地よいドラムス。

今日は忘れられない、決して忘れたくない日。
この日が来るたびに時が流れていることを確認する。
秋が来る。
なぜなら、ぼくの時はまだ動き続けているからだ。
いつか、それが止まる時まで、刻まれていく。

笑っている顔。
不機嫌そうな顔。
いたずらを考えている顔。
満足そうな顔。

安らかな顔。

忘れたくないし、忘れられない。

相変わらずニヒルな笑みを浮かべているのでしょうね。


日々の暮らしの中で。
プレッシャーがあったり、
苛立ちがあったり、
やせ我慢があったり、
充足感があったり、
ささやかな幸せがあったり。

そうして思いは積み重なって、過去を押しつぶすけれど。
決して忘れちゃいない。
そして、忘れちゃいけない。

それが、ぼくのせめてもの恩返し。

換えて貰ったタイヤ、いつも元気にぼくを引っ張ってくれていますよ。