解説によればこのアシュケナージは年代順にショパンの曲の録音を行ったそうで、あらためてきゅく種別にレコード会社が編集し直して発売したものらしい。
このノクターンも1975年から1983年という足掛け9ヵ年をかけて録音されている。
極種別というのは演奏者の意図を外れているようだが、聴く方にとってはわかりやすい面もある。
最初このCDを聴いたのはいつだったろうか。表紙をじっくり見ると1996年頃の出版のようなので、私が40代後半に購入したようだ。たぶんショパンの他の曲に先駆けてこのCDをこうに有したと思う。
その後にルビンシュタインのCDを購入しているのを思い出した。
アシュケナージの演奏に少し硬質な感じがしたので、世に有名なルビンシュタインはどう弾いているのか聞きたくなったのだと思う。
ルビンシュタインのCDを購入してからはこのアシュケナージの演奏のものは聴いた記憶がない。しかし今聴いてみると特に気に入らないということではない。ある意味では情感を抑制してより楽譜に沿った演奏であると思う。歳をとって素直に聴くことができるようになったと自賛しておくことにする。
ルビンシュタインがテンポの変化で情感を出しているとすれば、アシュケナージは強弱の微妙な差によって情感を紡いでいる、というのは即断だろうか。