Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

コーヒーの木

2010年01月24日 11時17分30秒 | 日記風&ささやかな思索・批評
 2年半くらい前だったか、200円くらいで小さなコーヒーの木を購入した。手のひらに載る黒いビニールのポットに楊枝のような幹が2本寄り添うように刺さっていた。
 カーテン越しの南向きのベランダ側においておいたらあれよあれよという間に大きくなった。2本、ほぼ同じ大きさに育ち、葉が重なるようになってきたため、昨年夏前に二つに分けた。同じといってもやはり微妙に大きさが違う。このままに放置をすると、差が大きくなって一方は淘汰される運命だったかもしれない。
 大きい鉢の方はさらに大きくなり高さが90センチを超えた。古い鉢の方の伸びは鈍化し、高さは75センチほど。鉢が小さく窮屈そうだ。
 花が咲くのか、楽しみではある。
このコーヒーの木、葉が旺盛に出てくるが、葉と枝の生え方は面白い。すべての葉は枝に対象に対生で出てくる。枝の先端から葉が2枚出てくると、それを左右に従えて真ん中から目が出て枝が伸びていく。そのうちに葉のすぐ上に棘のようなものが1本葉の主脈部に平行に伸びていく。
 葉の上を伸びていく枝にはやはり対生でつぎつぎと葉が出てくる。我が家のでも11対22枚の葉が出てきてまだ先には新芽がある。
 中心の枝の先からは次の対生の葉が2枚、下の葉とは直角に出てくる。この葉のすぐ上からも棘が1本でて、葉の主脈に沿って伸びていく。対生の葉のすぐ上に対生の枝が横に伸び、中心の枝も次々に葉と枝を出しいてく。対生の葉と枝が交互に直角に交わっている。ところが、この幹のすべての対生の葉のところからすべて枝が出ているかというと、違うのである。我が家の場合、下から3つ目まではすべて枝が出た。その後二つ分の対生の葉のところからは枝が出ていない。そしてまた2つないし3つ目までは枝が出てくる。何とも不思議な枝の出方である。
 しかも幹以外の枝の葉からは、枝となる棘は決して出てこない。
 不思議なものである。この幹と枝における、枝発生の規制は植物の成長過程を律する遺伝子に組み込まれているのだろうか。ウリ科の巻きひげのように物理的な必然性で巻かれていくのではなさそうだ。
 対生の葉と枝、確かに日の当たりを十分受けるような形ではある。だが、枝の下の葉にとっては、枝はとても邪魔であると思われる。この幹から直接出ている葉は、葉の先端を幹につけるように垂れ下がり元気はなくなる。しかしかなりしぶとく生きている。日当たりは悪いがそう簡単には落葉しない。
 木は左右に大きく伸びやかに枝をはりながら、上にも旺盛に昇っていく。このエネルギーには、圧倒される。この歳になるとエネルギー旺盛なものからエネルギーをもらうというよりも、圧倒されてしまいそうな気持ちになることの方が多い。どうも50代というのに、情けない話ではある。