本日はシベリウスのヴァイオリンと管弦楽のための曲を聴いている。6曲のユモレスク、2曲のセレナードなど。久しぶりに聴くCDである。
ヴァイオリンはドン・スク・カン、ネーメ・ヤルヴィ指揮のエーテボリ交響楽団。録音は1989年。
ドン・スク・カンというヴァイオリニストの情報は残念ながら解説でもほとんど情報がないが、音はとても澄んでおり、シベリウスのヴァイオリン曲に似つかわしいと私は感じている。
この曲集の中では、私のお薦めというか気に入っているのは「2つのセレナード 作品69」。哀歌ともいうようなしんみりしたメロディーと、躍動感があるもののどこか飛び立てないで終止を迎えるメロディーが私の好みである。
「2つの小品(厳粛なメロディー) 作品77」は劇的な展開を予想させるティンパニーが印象的だが、跳躍しきれないもどかしさが「2つのセレナード」よりも強い。
このCDは気分が内省的な時に落ち着いてじっくりと聴きたい曲である。