蛇口が取れた

4年半の杭州生活を終え、ついに帰国。現在、中国人化後遺症に悩まされ、好評リハビリ中。

ららら、研究会♪

2005-12-10 01:46:30 | 歴史・文学
こちらに来て3ヶ月。
全く研究らしい研究をしていない。
そして、こっちは日本のような小さな研究会もない。
かなりの欲求不満が溜まってきていた。

そこで、杭州にいるぼくと、
杭州在住で日本に留学経験有りの中国人と、
上海のある有名大学の院生(中国人)と、
その大学に交換留学できている日本の院生の4人で、
研究会を開催!!

テーマは、中国人院生は「倭の五王」・日本人院生は「仏教公伝の政治的意義」、
そんでぼくは、ずるしました。
以前、別の学会(中国)で報告したことのある内容。
「戦前の陰陽道研究と歴史学」っていう題名。

結局報告は3人だったけど、楽しかったあ。
予想以上に楽しかった。
ほんとに飢えていたのね。
(上海・西安のシンポはだめだめでした)

ということは・・・
ぼくの所属する研究所では研究の話をしたことがないのです。
同僚と研究の話をしないんですよ、ほんとに。
以前、書きましたけど、中国では出世・お金が重要なんです。
研究なんて手間がかかってもうからないものなんですから。
ほんとに驚くぐらいみんなお金の話をしますよ。
どこが、共産主義じゃい。

日本は幸せです。
有志で研究会ができる。
最新の情報も結構入ってくる。
みなさん、その幸せをぜひ噛みしめて下さい。
じゃなきゃ、なぐる。


*写真は、上海博物館所蔵(隋代)。
 唐三彩に行く手前のしっとりとした感じがとっても好きです。
 上海博物館でお気に入りの一品。


世界は狭いが、カルチャーショック

2005-12-08 00:42:12 | 杭州・杭州周辺
月曜に友人に会った。
日本人の。
しかも、小学校の時の同級生。
まさに20数年ぶりの邂逅。
日本では会わなかったのに、世界は狭いのね、って認識しました。
それにしても、人って20数年経っても変わらないところは変わらないものね。

彼は今上海勤め。
仕事があって、杭州にやってきたんだけど、そんときに久しぶりに飯でも喰おうってことになって。
じゃあ、どこにしようか、となるわけだ。
そんとき、ぼくの頭には「寒いから鍋だな」としか浮かばなかった。
火鍋もいいが、砂鍋もいいぞ。
やっぱり、2種類の味が味わえる鴛鴦鍋か。
なんて考えていると、
彼はあっさり「じゃあ、日本食でも行くか」と。

そうかぁ!!
日本人は日本人と会う時は、日本食をチョイスするのかあ。
会社員は日本食を食べちゃうのかあ。
そんな高いものをしょっちゅう食してしまうのかあ。
ついでにカラオケなんぞに行っちゃうのかあ。
カルチャーショック・・・

でも、石狩鍋、おいしゅうございました。

鬼を拝んではいけないっちゃ

2005-12-04 00:43:18 | 読書・書籍購入
1部5角(1元の半分)。
これが新聞のお値段。
ぼくはたまに『銭江晩報』という杭州ローカルな新聞を買う。
だって、明らかに銭塘江からとってんだよ、その名前。
杭州人になるためにはちょっくら買っとかなきゃ。
予想通り、ローカル色のつよーい内容です。

とかいっときながら、今回はローカルニュースではございません。
昨日の新聞に「警日本軍国主義幽霊」(日本の軍国主義っちゅう幽霊を警戒しちょる)っていう特集があったのです。
主たる内容は、『紐約時報』(ニューヨークタイムズ)に載った小泉内閣批判を、
『産経新聞』が社説で噛みついたことに、さらに反応したという回りくどい構図。
あえて産経新聞を問題にしているのが、なんか教科書問題とも関係してそうだけど。
ここで、特に問題としているのは、もちろん九段にあるおっきな神社のこと。

銭江晩報の論法は、産経新聞がニューヨークタイムズを引用して攻撃している箇所を、さらに攻撃するという方法。
とくに、産経新聞はニューヨークタイムズの文脈を理解していない、
都合のいいところ(攻撃しやすいところ)だけ引用して、自分の主張を正当化している、なんて方法をとってます。

なかなか真っ当です。
もちろん、私は産経新聞を読んでいないので、これが当たっているのかどうかわかりませんが、産経新聞の論法は想像つくので、合ってるような気がします。

しかし、問題がないわけではありませんね。
お気づきでしょう。
結局は産経新聞と同じことをやっているだけなんですね。
産経新聞だけを取り上げて、日本の他の新聞やメディアの反応には一切触れていません。
自分の論理に都合のよいところだけをとりあげているように思えます。
結論が先に決まっているのでしょう。
この結論はきっと不動なんでしょうねえ。
(今回は、最大の同盟国であるアメーリキャの主要メディアから批判が出ているから日本のメディアは困惑してるぜ、へっへっへ、ざまあみろ、っていうある意味素直な感想も書いてありましたね)

ともかく、これが限界なのかもしれません、この国の。
おそらく他の新聞を見てもこんな感じなのかもしれません。
そのうち、他の新聞も買ってみよう。

ところで、中国ではあの神社へ参拝することを
「拝鬼」っていうみたいですよ。
なんか、すごい・・・

*写真は、新聞と関係ないです。
 今年出来た西湖博物館にあった西湖近辺模型。
 この博物館、みるべきものはこれだけ。わざわざ行く必要ないよお。





女性限定、悩み相談室開設。

2005-12-02 18:49:31 | 杭州・杭州周辺
半月程前のことです。
ほぼ時を同じくして、2人の中国人女性から愚痴とも相談ともつかない悩みを聞かされました。
2人はお互いには知り合いではありません。
全く関係性はありません。

ただ、2人に共通しているのは、30代中頃から40代前半の年齢であろうこと。
そして、2人とも日本へ5年以上留学していたこと。
帰国してからだいたい1年ぐらいであること。
留学先は、東京と京都なんですけどね。

で、その悩みって言うのが、

「私、中国になじめないんです」


おーい。
聞こえてる?
あのね、
ぼくは、
中国に来てまだ2ヶ月ちょっとなの。
わかる?
ぼくは日本人なんだよ。
いろんな人に、中国に慣れましたか?、って聞かれる立場なの。
聞こえているのかなぁ?

うーん、悩み深き中国レデー

*写真はおととい撮った西湖の写真