蛇口が取れた

4年半の杭州生活を終え、ついに帰国。現在、中国人化後遺症に悩まされ、好評リハビリ中。

鬼を拝んではいけないっちゃ

2005-12-04 00:43:18 | 読書・書籍購入
1部5角(1元の半分)。
これが新聞のお値段。
ぼくはたまに『銭江晩報』という杭州ローカルな新聞を買う。
だって、明らかに銭塘江からとってんだよ、その名前。
杭州人になるためにはちょっくら買っとかなきゃ。
予想通り、ローカル色のつよーい内容です。

とかいっときながら、今回はローカルニュースではございません。
昨日の新聞に「警日本軍国主義幽霊」(日本の軍国主義っちゅう幽霊を警戒しちょる)っていう特集があったのです。
主たる内容は、『紐約時報』(ニューヨークタイムズ)に載った小泉内閣批判を、
『産経新聞』が社説で噛みついたことに、さらに反応したという回りくどい構図。
あえて産経新聞を問題にしているのが、なんか教科書問題とも関係してそうだけど。
ここで、特に問題としているのは、もちろん九段にあるおっきな神社のこと。

銭江晩報の論法は、産経新聞がニューヨークタイムズを引用して攻撃している箇所を、さらに攻撃するという方法。
とくに、産経新聞はニューヨークタイムズの文脈を理解していない、
都合のいいところ(攻撃しやすいところ)だけ引用して、自分の主張を正当化している、なんて方法をとってます。

なかなか真っ当です。
もちろん、私は産経新聞を読んでいないので、これが当たっているのかどうかわかりませんが、産経新聞の論法は想像つくので、合ってるような気がします。

しかし、問題がないわけではありませんね。
お気づきでしょう。
結局は産経新聞と同じことをやっているだけなんですね。
産経新聞だけを取り上げて、日本の他の新聞やメディアの反応には一切触れていません。
自分の論理に都合のよいところだけをとりあげているように思えます。
結論が先に決まっているのでしょう。
この結論はきっと不動なんでしょうねえ。
(今回は、最大の同盟国であるアメーリキャの主要メディアから批判が出ているから日本のメディアは困惑してるぜ、へっへっへ、ざまあみろ、っていうある意味素直な感想も書いてありましたね)

ともかく、これが限界なのかもしれません、この国の。
おそらく他の新聞を見てもこんな感じなのかもしれません。
そのうち、他の新聞も買ってみよう。

ところで、中国ではあの神社へ参拝することを
「拝鬼」っていうみたいですよ。
なんか、すごい・・・

*写真は、新聞と関係ないです。
 今年出来た西湖博物館にあった西湖近辺模型。
 この博物館、みるべきものはこれだけ。わざわざ行く必要ないよお。