相楽東部広域連合議会が、7月7日に和束町議会議場で開かれ、傍聴してきました。
今回の議会では、平成25、26年度の補正予算が主な内容で、各小中学校でのパソコンソフトの更新費用や、成人式を1会場で合同開催するための費用等が盛込まれました。また一般質問には各町村から1人ずつ立ち、国の教育委員会制度改革やクーラー設置等について質問されていました。
成人式・・「主役」不在で合同開催へ
教委は、来年1月の成人式を、3町村合同で開催する事を決めました。合同開催の理由として教委事務局は「学校が連合立になった時の子どもが初めて成人式を迎えた節目だから」「合同開催を望む声があった」等をあげています。しかし「連合立学校最初の新成人」というのは教委の「勝手な思い入れ」であって新成人には全く関係ない「節目」です。
また「合同開催を望む声」が具体的にどれだけあったかも「憶えていない」との事で、何の根拠もありません。
結局は「効率化」が一番の理由のようです。何よりも合同開催を、式の「主役」である新成人に何も相談もせず勝手に決めているのが一番問題です。式の主催者は教委ですが、主役はあくまで若者たちです。まだ期間もあり、丁寧な対応をしてほしいものです。
教委は「故郷を愛し、愛着を持ってほしい」とか地域で子ども、若者を守り育てる等とよく口にされますが、やっている事は全く逆としか思えません。
クーラー設置・・またも先送り?
一般質問では和束、村の議員からクーラー設置を求める質問があり、連合長(手仲村長)も「早期に設置できるようにしたい」と答弁。しかし西本教育長は「平成27年度に各町村と協議、調整したい」と答弁し、来年度の設置を明言せず、事実上先送りする姿勢でした。
教委は平成23年度に教室の温度調査を実施し既に高温状態は把握しています。和束で言えば昨年の夏にPTAからも要望があり、町長も「教委から要望があれば設置したい」と明言しているのに、教委は平成26年度予算を編成する際には要望もしていませんでした。学校現場では1日も早い設置を望んでおり、最低でも来年度には設置すべきです。ぜひ声をあげていきたいと思います。
おかしなルールで一般質問を制限。発言も少なく・・
連合議会は各町村議会から4人ずつ選出された議員、計12人で構成されています。
しかし一般質問は各町村から1人ずつしか出来きません。しかも質問時間は答弁も含め30分しかありません。当初は制限はなかったのですが、「時間がない」事を理由に1人だけになったそうです。しかしこの日もそうですが、連合議会はほとんど午前中で終わっていて、時間がないわけではありません。
ないのは「議論」です。今議会も、補正予算の審議で発言したのは村の党議員だけで、和束の議員も含め発言はなし。議会は半日でさっさと終わらせる一方で、夕方からの懇親会の時間はしっかり「確保」。連合は、教育や環境・ごみ、広報など重要な事務を担っており、もう少ししっかりした議論を時間をかけてしてもらいたいものです。
連合ができ、そこに教育委員会の事務が移った事で、各町村議会では、教育問題にほとんど触れられなくなり、これだけ教育問題が大事になっているのに、本当に悔しい思いですし、これだけでも大きな弊害です。
教育の主役である子どもたちや保護者、住民に何の相談もなく、財政の都合だけで教育委員会が統合された事は、大きな誤りであり、やってはならない事です。
教育委員会の事務をそのまま広域連合に「丸投げ」したケースは、全国に例がなく、東部連合が出来た後も、生まれていません。
これは、教育は町づくりの根幹であり、大切にしなければいけないもの、お金の都合で考えるものではない、というモラルの問題だと私は思いますし、全国ではその最低限のモラルを投げ捨てるような愚かな事はしていない表れです。
今後も、連合議会の状況をつかむために、議会傍聴は続けたいと思いますし、教育を各町村に戻すようこれからも要望していきます。
何よりも、子どもたちの教育を守り良くするために、教育要求を広げ、働きかけていきたいと思います。
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