あっという間に3月に突入。
この間、風邪なのか、特にのどの調子が悪く、いまひとつの状態ですが、3月議会も迫っているので、そうも言っていられないです。
3月議会は、来週9日からはじまります。
そして一般質問も初日にありますが、今回の質問予定者は私も入れて2人とか。
この間、「にわか」に、「議会改革が必要だ」と言う事で、議員同士で何度か協議したりしてるんですが、そんなに大切なら、まずこのへんからではないのかなあ・・・と思ってしまいますね。
さて、今回の一般質問ですが、大きくは2つのテーマです。
1つは、子育て支援の充実です。
2010年度は、「次世代育成支援行動計画」の後期5年間の計画が策定され、実施されるのですが、前期計画の5年の間に、和束の出生数・率は大きく後退してしまいました。
「次世代計画」というのは、全国的に少子化が進む中で、さすがの国も「何とかしないかん」との認識の下、子育て支援の充実に集中的に10年間取り組もう!という事で作られたものなんですが、実態はまったく逆行してます。
和束では皮肉にも、前期計画がスタートした2005年度に、はじめて年間出生数が17人と10人台に落ち込むなど、その後も多くて25人前後、少ないと10人台と、ますます深刻な状況になってしまいました。
それだけに、今後の5年間の取り組みには「本気度」が問われます。
しかし・・・この間公表された「後期計画素案」を見ても、「現状を何とかしよう!」との姿勢は全然感じられず、このままだとますます深刻な状態になりそうです。
質問では、そのあたりの町の考えをまずただします。
その上で、具体的には3つ聞きます。
1つは、「子育て世代の経済的負担の軽減」です。
深刻な経済や雇用、生活の状況の中、お金の心配なく安心して子育てできる環境を前進させることは、子育て支援にとって外せません。
しかし、「素案」では、この点がすかーーーーっと抜け落ちています。これでは、話になりません。
この点で、今回は3点要望します。
1点目は「子どもの医療費助成を、中学生まで直ちに拡充を」です。
これは、「京都民報」の記事なんですが、2010年度の予算で、府内では6市(宮津、福知山、舞鶴、綾部、京田辺、城陽)、2町(精華、大山崎)が助成を拡充するとの話です。このうち、宮津、大山崎が中学卒業まで通・入院ともに助成し、福知山、精華が通院も小学卒業まで助成など、通院・入院ともに小学生、中学生まで拡充する動きが急速に広がってます。
すでに、南山城、井手は中学生まで拡充し、宇治田原も小学生まで助成してます。
こんな中で、和束こそ一刻も早く拡充に踏み出すべきであり、お隣の南山城と同様に、中学生まで広げるよう求めます。
いま議会に向けて、府と町向けに署名を集めていますが、「ぜひ、早く拡充してほしい」との声がたくさん聞かれます。いま100人近くまで集まってきていますが、さらに署名も広げながら、実現を迫りたいと思います。
2点目は、「教育予算を増やし、保護者の教育費負担の軽減を」です。
生活が大変な中で、教育費の負担が重くなっています。
「義務教育は無償」と言いながら、実際は給食費やら教材費やらと何かと保護者負担ばかりです。社会見学の費用も保護者が全額負担したり、テストのお金も払うとか、納得できない負担も多くあります。
その上、来年度は給食費が大幅アップになるんです。
月額600円の値上げで、子どもが2人3人おられる家庭などは、年間1万3000~2万円程度の負担増になるなど、馬鹿に出来ない負担です。
一昨日、教育委員会から「保護者様」と変に大書きした封筒に入れて、「お願い」とやらが届けられましたが、これだけの負担を「お願い」するにもかかわらず、保護者には事前の説明はいっさいありませんでした。
2月26日の教育委員会の会議で決められたのですが、教育委員さんからも「ていねいな説明をしてもらいたい」との要望が出されていたそうです。
まさか、あの簡単な「通知」が「ていねいな説明」なんでしょうか。
こんな状況の中で、連合になったとは言え、予算を出しているのは町ですので、連合の「おかげ」で、和束では年間約1500万円もの経費が浮いたそうですから、ぜひ教育予算を増やして、保護者負担の軽減に取り組んでほしいと要望します。
3つ目は、学童保育協力金のさらなる引き下げです。
4月からやっとの事で、月1万円から月7000円に引き下げが実現しますが、それでも高額な状態は変わりません。
この間、学童保育を利用する保護者の方にアンケートをお願いして、これまでで16人の回答がありましたが、そのうち「引き下げはうれしいが、できれば月5000円程度まで引き下げてほしい」との回答が12人と、75%がさらなる引き下げを望んでいます。これらの声をぶつけて、さらに検討するよう求めます。
2つには、「安心して働ける環境の整備」です。
保育園でのゼロ歳児保育、病児・病後児保育、保育園、学童保育での早延長保育の充実を求めます。
子育て支援で、一番大事なのは、実は雇用です。雇用が安定してこそ子育ての環境も安定するし、子どもをはぐくむ前提である結婚とも大きく関係します。根本的には、不安定な雇用状態を国の責任で改善する事が必要ですが、町としては、安心して働ける条件、環境を少しでも広げるとりくみが重要だと思います。
しかし「素案」では、ゼロ歳児保育については、段階的に月齢を引き上げるとはしつつも、病児・病後児についてはニーズ調査では一定の声があったのに反映していないし、保育園の早延長についても「10時間30分までの保育を継続」と現状維持でしかありませんし、学童保育も同様です。
学童のアンケートでは、60%以上の方が延長を望んでいて、夕方でいうと6時半までと7時までという方を合わせて9人おられました。
これらの実態をふまえさせて、早延長などの改善を迫りたいと思います。
3つには、小児医療の充実です。
町のニーズ調査では、安心できる医療体制を望む声が多く見られました。これは前期計画に向けた調査でも同じで、特に町内に小児科医がおられない事や、平日夜間の救急医療体制が未整備で、体制がとられている土日でも待ち時間が長いなどの実態があるからではないかと思います。
今回は、山城病院での小児科医の増員、平日夜間の小児救急体制の整備、町国保診療所に週数回でも小児科医を配置を、の2点を要望します。
もう1つの質問は「森林資源を生かしたとりくみ」です。
この間、日本共産党としても、林業問題は大きなテーマになっていて、様々なとりくみがおこなわれてきています。
個人的には、以前から取り上げてみたいテーマでしたが、なかなかきっかけがなく今に至っていますが、とにかく第1歩をと言う事で、先日、森林組合の職員の方にお願いして、和束の山の状況を実際に見てきました。
まず、最近、間伐事業が行われた山に行きました。
府道和束井手線沿いのところなんですが、右側が間伐が行われた方で、されていない左側との違いが明らかですね。
和束の森林組合には、作業員の方が5人おられるとの事ですが、5本に1本の割合くらいで伐採されるそうです。
ここで目につくのが、地面に転がる伐採された「間伐材」です。
本当なら、搬出して活用するなり、販売できれば良いのですが、それが厳しいらしく、放置したままになっているそうです。
間伐は、山の状態を良好に維持するのに必要で、それが環境保全にも貢献するのですが、現状はそれがせいいっぱいで、木材を販売し、活用するまでに到底いかないとのこと。
上の写真は、また違う場所で、和束の範囲ではないところなんですが、まさにマッチをばらまくように放置されていました。
これが、林業の実態なのかと、今更ながら驚きました。
次に、間伐もされず、放置されている状態の森林に案内されました。
見ての通り、枝が横に伸び放題で、木と木との間もつまりにつまって、まさに暗闇の森と言う感じです。日の光がほとんど入らないので、地面には少しの緑も生えていません。こうなると地盤ももろくて、崩れる危険性もあるとのこと。
仮に伐採できても、木自身も枝の生え際の節が穴になるなど、悪い状態だそうです。ここは、植林されて以来、一度も手が入っていないらしく、ある意味どうしようもない状態だと言います。
最後に案内されたのが、湯船地内にある、かなり良好な状態の山林です。
間伐が行きとどいていて、光がちゃんと入り、ずいぶん明るい感じです。
地面に草などの緑がたくさん生えている状態があることが、良い山の状態との事でした。
でも、やはり課題は、間伐材など木材そのものの利活用をどう図るかです。
このすぐ近くに、下のような府内産木材を使用して作られた、水流の勢いを一時的にゼロにし、災害を防ぐ施設があります。
コンクリではなく、このような形で利活用される方法も少しずつ採用されているそうですが、まだまだ少数なのが実態です。
山を案内していただきながら、森林組合の状況などの話をお聞きしていたのですが、実態はほんとうに厳しいものです。
和束には7つの森林組合が活動されていますが、どこも人出不足、高齢化などで、なかなか十分な活動ができず、山にもなかなか入れていないのが現状らしい。
組合は法人なので、法人税とかも負担しなければいけないのですが、さっき紹介したように、間伐がせいいっぱいで、森林を資源として活用して利益を生むなどは「夢のまた夢」のような状態です。間伐事業の補助金を、そのまま税金支払いにあてるといった状態だといいます。
もう1つ驚いたのが、林業関連での産業として、原木を使ったしいたけ栽培があるんですが、それも、生業としてしておられるのは和束では1軒しか残っていないという話です。
いずれにしても、林業振興とか再生とかいっても、なかなか一筋縄ではいかない、簡単なものではない事は、ほんの一部の山を回らせていただいただけでも、よくわかりました。
それでも、何とかしていかないと、将来的にも(というか、今自身)大変な事になっていくのは明らかだし、とにかく1歩踏み出して、とりくみを進めないとと言う事で、今回はじめて質問をします。
まず町自身が、現状をどう考え、どうしていこうとしているかを聞きます。
その上で、今回質問するのは、
①林業に携わる人材の養成、配置に責任を持ち、体制強化に踏み出すこと
②間伐材など地元木材の利活用・循環のとりくみ、しくみづくりを
③湯船森林公園を、年間通じて利用されるエリア・施設として発展させる
を予定しています。
この質問をきっかけにして、とりくみを進めていけたらと思います。
いろいろと良いアイデアがありましたら、ぜひ教えてください。
9日の一般質問、がんばりたいと思います。