こんにちは 岡本しょういです

京都の南部、和束町で日本共産党の町会議員をしています。町や議会などの情報をお知らせしています。

法律に違反していなければ何をしても良いのか?

2008-02-01 14:41:41 | 子育て安心の町に
 昨日の新聞やニュース等で、中国製の冷凍ギョーザによる中毒が報道され、不安な思いをされている方も多いと思います。本日付の「赤旗」の1面に、この問題の背景に「輸入食品検査10%」という実態になっている日本の貧弱な検疫体制について報道されています。記事によると、厚生労働省の残留農薬検査の実施計画で、年間2百万件近くある輸入食品などの届出のうち、検査は約2万6400件程度にとどまっており、1995年の食品衛生法の規制緩和により、検疫所の水際検疫が一部だけを抽出する方法に変更された結果、検査が輸入食品の3~10%程度に減らされているとありました。そして、冷凍食品などに対する検査予定数はゼロで、手付かずになっているとの事です。中毒を起こすような製品を平気で作るのは、もちろん論外ですが、こんな杜撰な検疫体制では、とても安心してご飯さえ食べられません。「規制緩和」が万能のようにもてはやされた時期がありましたが、安全にかかわる事まで規制緩和されてはたまりませんね。これを機会に、検疫体制を強化し、食の安全を守る体制を強めてほしいですね。
 ※くわしくは、「赤旗」記事を参照ください。

 そんなニュースが飛び込んだ昨日、教育委員会と福祉課に連絡し、学校給食や保育園の給食の食材が大丈夫なのか、確認しました。教育委員会は、学校給食会に確認しており、必要な情報は保護者にも伝えたいとの回答でした。一方、福祉課は「確認してません。もし問題があったら連絡があるでしょう」「もし中毒になるようなものが入っていたら、すぐに症状がでているはず」などと、危機感のない対応。とりあえず現場への確認はする事は約束させました。こんなので良いものでしょうか。
 この話のついでに、この間、保育園が食器乾燥機で子どものお弁当を温めようとした問題について、未だに園から保護者に対し、何の説明もない事を伝え、どうなっているのか聞きました。課長は「園長名で文書で伝えるよう指示している」との事でしたが、今回の事は、現場の責任もありますが、保育園の設置者としての町にも責任があるので、そのあたりの事を聞くと、「どんな責任がありますか?何か法令、法律に違反する事がありましたか?」と言われるんです。「保健所も好ましくないと言い、メーカーは絶対に使用するな、と言っているものを、何の安全確認もせず、保護者にも知らせずやろうとしていた事を、法律に違反していなかったら問題がないとでも言われるのか。法律に違反していなかったら、何をしても良いという事ですか?」と返すと「そんな事は言っていないが」としながら、法に触れる事はしていない事を強調されました。法に触れるかどうかはわかりませんが、食器乾燥機で食品を温める事は常識では想定されていないだけの話であり、法律でそこまで書かないとわからないとでも言うのでしょうか。正直、呆れました。食器乾燥機でご飯を温める事は、子どもたちの保育にはふさわしくないし、食文化をないがしろにするものではないでしょうか。違反かどうかという事であれば、私は基本的人権の尊重、文化的で健康的な、最低限度の生活を保障している憲法に違反するし、子どもの最善の利益の保障を規定している「子どもの権利条約」にも反すると思います。そして、最近改定された「保育指針」にも十分反するのではないかと思っています。これが普段から「人権を守れ」と強調する和束町の人権の水準です。
 子どもたちの口に入るご飯をどう扱うか、子どもたち自身をどう扱うのかが問われた、今度の問題を、「法律に違反していない」などと言う言い訳で合理化する行政の見識が本当に情けなく思いました。