釧路に夫猛夫と2人住まいの認知症が進むサトミの様子を見に行くように妹乃理から言われた江別市で理容師のパート勤めをする48歳の長女智代、親子ほど年の差のある智代の義弟55歳の涼介と見合い結婚したが涼介から指一本触れられない陽紅、猛夫に地元函館に二世帯住宅を買ってもらい猛夫・サトミと同居することになる次女乃理、猛夫・サトミ夫婦が最後の旅と選んだ船でサックスを演奏する紀和、長く旅館の仲居をしてきて今は娘2人と離れ阿寒で1人住まいする82歳のサトミの姉登美子の視点で老いと家族の佇まいを描く短編連作。
疎遠になっている家族の危機を迎えても動揺するよりは諦念を持ち、気にかける触れあう見守るあたりの関係が、こんなものかなという読後感を持たせます。
50代、60代、80代の優しい人のいい夫たち(80代はそう言っていいか疑問はありますが)が、妻や娘からは不満を持たれ非難されるところが、中高年男性読者には哀愁を感じさせます。

桜木紫乃 集英社文庫 2023年6月25日発行(単行本は2020年6月)
「小説すばる」連載
中央公論文芸賞受賞作
疎遠になっている家族の危機を迎えても動揺するよりは諦念を持ち、気にかける触れあう見守るあたりの関係が、こんなものかなという読後感を持たせます。
50代、60代、80代の優しい人のいい夫たち(80代はそう言っていいか疑問はありますが)が、妻や娘からは不満を持たれ非難されるところが、中高年男性読者には哀愁を感じさせます。

桜木紫乃 集英社文庫 2023年6月25日発行(単行本は2020年6月)
「小説すばる」連載
中央公論文芸賞受賞作

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