7歳の妹ウェニーと一緒に道路を渡っていてトラックにはねられ、自分は命を取り留めたが妹は死んでしまった11歳の少年ウィルが、その後の自分と家族の様子を天国の妹への手紙で語るスタイルの小説。
時が過ぎても娘を亡くした哀しみから立ち直れない父と母の様子を、自分も妹を失った哀しみ、妹を救えなかった自責の念、妹を慕う気持ちと恨み・妬み、そして父母が生き残った自分のことよりなくした娘のことの方ばかり考えることに傷つく心に揺れ動きながら描写しています。
日本語タイトルは、お話の最初にウィルが語る臨死体験でトンネルを抜けた先に見た空の明るい光の印象にポイントを置いたもの。でも、作品としては、それよりも、死んだ娘のことばかり考えて凍り付いた家族の中での生き残った少年の複雑な思いがテーマとなっています。
現に生き続ける子どもがいる限り、その子のためにも親は哀しみから速く立ち直らなくちゃね、さらに言えばそれは子どもが死んだときに限ったことじゃないよねと、子どもを持つ親としては、気づかされてしまう作品です。
原題:Wenny Has Wings
ジャネット・リ-・ケアリー 訳:浅尾敦則
ポプラ社 2003年2月発行 (原書は2002年)
時が過ぎても娘を亡くした哀しみから立ち直れない父と母の様子を、自分も妹を失った哀しみ、妹を救えなかった自責の念、妹を慕う気持ちと恨み・妬み、そして父母が生き残った自分のことよりなくした娘のことの方ばかり考えることに傷つく心に揺れ動きながら描写しています。
日本語タイトルは、お話の最初にウィルが語る臨死体験でトンネルを抜けた先に見た空の明るい光の印象にポイントを置いたもの。でも、作品としては、それよりも、死んだ娘のことばかり考えて凍り付いた家族の中での生き残った少年の複雑な思いがテーマとなっています。
現に生き続ける子どもがいる限り、その子のためにも親は哀しみから速く立ち直らなくちゃね、さらに言えばそれは子どもが死んだときに限ったことじゃないよねと、子どもを持つ親としては、気づかされてしまう作品です。
原題:Wenny Has Wings
ジャネット・リ-・ケアリー 訳:浅尾敦則
ポプラ社 2003年2月発行 (原書は2002年)