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越前・北ノ庄城 発掘調査で確認された柴田勝家、お市 終焉の地

2018-12-01 | 歴史
北ノ庄城は福井市にあり、今は北ノ庄城・柴田公園となっています。現地には駐車場がないので南東約200mにある来訪者用無料駐車場へ駐車して歩きました。

北ノ庄城は天正三年(1575)に柴田勝家によって築きはじめられましたが、未完のうちに天正十一年(1583)賤ヶ岳の戦いで勝利した秀吉軍に攻められて落城したとされます。
 その後結城秀康が福井城を築き、北ノ庄城は消滅しました。近年の発掘調査により福井城の遺構の下から北ノ庄城の遺構とされる残欠石垣が検出され、伝承の実在がが確認されました。


柴田公園の北ノ庄城跡 案内板
北ノ庄城の上層部には福井城の遺構が重なっています。折り重なった2つの遺構が展示されているため案内板も苦心されていますが、とてもわかりにくかったです。
 北ノ庄城の遺構は二箇所の石垣の根石が発見され、堀の存在と方向が確認され、江戸期の資料との照合がにより天守が有ったとされる場所が、柴田神社のあたりであったと確認されたそうです。


北ノ庄城 堀の南面石垣(根石部分) 北側に向けて堀があった
北ノ庄城の遺構の見どころは、堀に面した石垣です。福井城の築城で石垣の上部は失われて根石だけが残ったようですが、貴重な遺構です。


北ノ庄城 堀の西面石垣(根石部分) 東側に向けて堀があった
南と西の石垣が検出されたので、堀の位置が確認できたのですね。


柴田公園の柴田勝家像 福井城の土居上に建つ 背後に柴田神社
福井城の土居遺構の上に柴田勝家像が立っているので、土居遺構も北ノ庄城の遺構かと間違えてしまいそうでした。大河ドラマの時に三姉妹やお市の像も作ったようです。


展示資料館 舟橋の鎖
公園には展示資料館が隣接してありました。展示の中で舟橋の鎖は、特に興味深いものでした。 舟橋はしばしば聞きますが、舟橋を支える重要なパーツである鎖を見るのは初めてでした。藤蔓で編んだロープ状のもので舟をつなぎとめ、そこに板を渡した臨時の橋というイメージだったので、ここまで頑丈な鉄の鎖で造られた舟橋もあったのに驚きました。


展示資料館2階から公園の全景を観る
展示資料館の2階テラスから公園を見渡すことが出来ました。北ノ庄城の遺構は地面から下にありますので、見えるのはほとんど福井城の日向門周辺の遺構です。

北ノ庄城は、有名なのに今ではほんの断片しか見ることが出来ませんが、その後の福井の発展の礎となった貴重な遺構が現存するのは貴重だと思いました。

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