城と歴史歩きを楽しむ

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上野・太田金山城 東海古城研究会特別見学会

2018-05-30 | 歴史
群馬県に金山城が2箇所あり平井城の詰城の金山城を平井金山城、太田市に有るのを太田金山城と呼んで区別しています。
ここ太田金山城は名門・新田一族の祖、新田義貞が砦を築いたことに始まるとの伝承も有るようですが、1469年岩松家純にによって築城されたのが史実のようです。
その後、10数回 上杉謙信や武田勝頼など有力戦国大名に攻められましたが一度も落城すること無く、まさに難攻不落でした。後に小田原北条氏の謀略で北条氏の支配下に入りましたが、豊臣秀吉の北条氏征伐のとき前田利家らに接収され廃城となりました。


大手虎口の石垣
太田金山城といえば、なんと言っても見どころは大手虎口の石垣群でしょう。発掘調査に基づく知見によって往時の再現積み直しが行われていますが、一部には算木積みなどの新しい手法も取り入れられていました。


発掘調査で見つかったK37の石
発掘調査でこの石が見つかったことで、石垣の高さが確認でき、積み直し石垣の高さの割り出しが出来たとガイドさんから説明がありました。 なるほど


日ノ池
太田金山城の見どころはたくさんありますが、月ノ池と日ノ池も見どころです。案内していただいたガイドさんによると「子供の頃、遊び場にしていたときはただの水溜りだった」そうで、ここも発掘調査と積み直しが行われているのが分かりました。


物見台下虎口 土橋、櫓台、堀切などが見える
太田金山城は全山が溶岩の柱状節理の岩盤で出来た山のようで、土橋も石積で「石橋」のようでした。石はふんだんにあり、土がわずかしか無く、ここでは石よりも土が貴重の印象です。


大きな堀切も岩盤を掘り抜いている

堀切は随所に見られたが、どれも地山の岩盤を掘り抜いたもののようだった。

太田金山城は石の山城でした。ここでは石を積んで城を築くのがもっとも自然な形だったと思われ、小牧城、岐阜城などで石垣の城の構築時期を云々していることを超越していました。