さんようあおい

　　さんようあおい／山陽葵　　ウマノスズクサ科
仲春の常緑樹林の下で、ひっそりと咲いているサンヨウアオイは、カンアオイの仲間です。
学名の記載された標本は、山口県美祢市厚保（あつ）で、
日本名は山陽地域に生育するということで名づけられました。
中国地方西部から九州中部まで分布します。

カンアオイは江戸時代からの古典園芸植物として、特に葉を観賞してきました。
蟻が交配を手助けすることが知られ、各地方にそれぞれ独自のカンアオイのあることでも有名です。

ちなみに徳川家の家紋、三つ葉葵は、落葉性のカンアオイの仲間、フタバアオイの葉をデザインしたものです。

↓サンヨウアオイの葉です。

はくもくれん

　　はくもくれん／白木蓮、白木蘭　モクレン科
まだまだ寒の戻りのあるこの時期、
まるで妖精が、白い炎となって生まれたかのように咲き出で、
風のなかに香りを含ませて、いにしえの物語を思い起こさせます。

木蓮の仲間は、すでに恐竜時代にすでに存在し、
被子植物の中では原始的といわれています。
ひとつの花に雌蕊が複数あり、多心皮類と呼ばれます。

かつて、新宿御苑で巨大なハクモクレンを見たことがあります。


☆被子植物／種子を造る植物の中で、最も環境に適応している植物群。
　現在約２８万種あるといわれています。

チューリップの芽

　　チューリップの芽　　ユリ科
地面から力強く伸び出た新芽に、感動！
きりりとしている姿に、背筋も伸びる思いがします。

球根は休眠のための、ひとつの手段。
チューリップの球根は、根ではなく、葉が養分を蓄えた、
休眠カプセルです。

植物の芽だしは、可愛くて、力強くて、美しいですね！

あんず

　　あんず／杏子　　バラ科
アンズの花はふっくらとして、可愛いですね。
数年前、杏子酒を知り、それを使って干し杏子を煮込み、
とてもおいしいヨーグルトソースを作っています。
この杏子酒は、冬瓜を使ったデザートにもよく合います。
また杏子ジャムは、ケーキ作りにはかかせない材料ですね。

アンズは中央アジア原産と言われていますが、
日本では唐桃（からもも）と呼ばれ、古くより知られていました。

また、その可愛い実もご紹介しますね。

あせび

　　あせび／馬酔木　ツツジ科
早春の山を彩る、スズランに似た可愛い花です。
甘い蝋のような香りがあります。
有毒植物ですが、庭木としての観賞価値は高く、
日本はもとより英国等の庭園にも広く植えられている、
愛すべき花木（かぼく）です。

アセビの仲間は、東アジアと北アメリカに自生があり、
離ればなれの地域に隔離分布する植物のひとつです。