泉山の草木花

ひそやかに咲く花々や、やさしさに溢れた植物を皆さんに紹介したいと思います。

さかき~榊

2018-06-25 | 樹木
  さかき~榊

雨の中、
サカキの花びらが溶けたような色になって、
咲いていました。

サカキは椿に近い仲間で、
濃い緑色の葉が、
いつも変わらず茂っています。

葉の縁にはギザギザはなく、なめらかで、
葉の両面に皺も少なく、
常盤木(ときわぎ)のめでたさから、
神様にお供えします。

サカキの漢字(国字)は木偏に神と書きます。
なんともありがたい文字です。

木偏に佛と書くと「シキミ」となります。
古来よりそれぞれ使い道により、
文字を作った先人に感謝します。







くらら

2018-06-18 | 草花
  くらら~眩草、苦参  マメ科

泉山の墓苑に、クララの花が咲いています。

クララというと「アルプスの少女」に登場するクララを思い出します。
また、ヨーロッパの女性の名前として、
クララ・シューマンやクララ・ハスキルの名も思い出しますね。

日本語としての「くらら」は、
根をかじるとくらくらするほど苦く、
「眩草~くららくさ」から「くらら」と言われるようになったとか。

実はクララは毒草ですが、
使いようによっては「苦参~くじん」と呼ばれる生薬となります。

墓苑の草刈りで、なかなか花まで見ることは適わないのですが、
太い根が残っているので、
刈られても刈られても、また芽を出して、
花を咲かせようと、懸命です。



名知らず草…

2018-06-11 | 草花
  名知らず草…

泉山本部へ上がる坂の途中、
紫色の可愛い花を見つけました。

鮮明な色をした星のような形の、
指先ぐらいの花ですが、
心惹きつける魅力があります。

早速検索してみます。
たぶん帰化植物ではないかと思ったのと、
キキョウに似た花であったことから、
「帰化植物 キキョウに似た花」と打ち込みました。

画像を表示すると、ありました!
「キキョウソウ」。
キキョウの花に似た草ということです。

アメリカ大陸原産で、
今では世界のいろんなところに根付いているようです。

周辺には見当たらなく、一株だけです。
果たして、ここまで誰が運んできたのか?

これから、泉山の草のひとつに、
なっていくのでしょうか。








どくだみ~十薬

2018-06-01 | 草花
  どくだみ~十薬

梅雨の花、ドクダミが斜面に満開です。

4枚の白い花弁のように見えるのは苞で、

真ん中の黄色いタワーが、花の集まりです。


ドクダミの葉を乾燥させた葉は生薬として、

利尿や、高血圧・動脈硬化予防に使われます。

「十薬」という名は、効能の多いゆえの名前です。


地下茎で繁殖するので、

庭や畑のドクダミを絶やすのは容易ではありませんが、

可愛い花と、すぐれた薬効を知れば、

愛すべき草のひとつとなります。



そして、夜の薄明かりで見るドクダミの花は、

空に点滅する星のように見えますね。