泉山の草木花

ひそやかに咲く花々や、やさしさに溢れた植物を皆さんに紹介したいと思います。

さるすべり/百日紅

2020-08-07 | 雑感
  さるすべり/百日紅

夏の花、サルスベリが、遷主日釋堂の前に咲いています。

「百日紅」とは、100日も咲き続けるという名前です。

花期が長く、仲秋までも花を咲かせます。

暦では、今日は立秋です。

この猛暑の中で、小さな小さな秋を見つけることは、

鋭敏な感覚が必要でしょう。

それを感じたときの喜びは、大きいですね。


このブログも、早10年の月日を経ました。

今後は、新しい内容で、再出発するやもしれませんが、

まだ、検討中です。

一応、この回で、『泉山の草木花』としては、一区切りとさせていただきます。

長らく、お読みいただき誠に感謝の念に堪えません。

ありがとうございました。



ひのき~檜

2020-07-06 | 雑感
  ひのき~檜

雨のなか、ヒノキの葉を撮りに、階段参道に行きました。

濡れた葉が、深い緑のあやを作っています。

ヒノキとスギは植林の重要な樹種ですが、

葉の見た目も、木材としても、

かなりの違いがありますね。

でも、いずれも際立った存在の樹木たちです。








結ぶ…

2020-07-01 | 雑感
  結ぶ…

ある梅雨の中休み、

泉山本部へ登る坂の途中、

手を結ぶ蔓草がありました。

下の画像は三日前のもの、

野良生えのキウイの蔓と、

山の芋の蔓が垂れていました。


三日後、どちらが手を結ぼうと考えたのかはわかりませんが、

ちゃんとつるとつるを絡ませていたのです。

決して不思議な現象ではないのですが。

それは、植物といえども、ゆっくりではあるけれど、

動き回っているのです。

風の作用でたまたま手に当った相手を求めたのかもしれませんし、

ちょっとお互いの伸び具合を確かめたかったのかもしれませんね。

こういう風景に、ちょっとした癒しを求めてしまうのも、

今の世を、思ってしまうからでしょうか…






ねむのき~合歓木

2020-06-26 | 雑感
  ねむのき~合歓木

ネムノキの花が、梅雨の晴れ間の空に、くっきりと見えます。

一日花で、次々と咲いては、よい香りを漂わせています。

薄紅色の糸のように伸び出ているのは、おしべです。

葉は、夕方から夜にかけて眠るように閉じて、

昼間とは違う様相をしています。

ネムノキは花後には豆果がたくさんぶら下がり、

マメ科の樹木であることがわかります。

うっとうしい時期に、心華やぐ花木ですね。





どくだみ~十薬

2020-06-22 | 雑感
  どくだみ~十薬

ドクダミの花は、梅雨に似合います。

梅雨に咲く白花の女王は、

クチナシです。

その香りと上品さにおいて、

右に出るものはいないでしょう…

でも、強いてわたしは、

このドクダミに惹かれてしまいます。

黄色いタワーが小さな花の集まりで、

白い花弁のように見えるのは、苞です。

抜いても抜いても、また繁茂するドクダミは、

深く地下茎をもぐらせて、少々の人間の退治作業には、

どこ吹く風のようです。

毎年、白い苞を星のようにちりばめて、

花壇の外側を彩っています。


花菖蒲

2020-06-09 | 雑感
  花菖蒲

本部に咲く「花菖蒲」は、
古い品種のようです。

内花被(立ち上がっている花被)が小さく、
昔の品種の特徴を持っています。

現在の大輪の花菖蒲は、内花被も、
外花被のように垂れ下がっているものが多く見られ、
豪華な感を受けます。

山形県長井市に保存されてきた「長井古種」という品種群の花に、
とてもよく似ています。

紫色の絣模様と、濃い紫の立弁の組み合わせの、
古風な感じの花菖蒲もいいものですね。

そよご~戦

2020-06-03 | 雑感
  そよご~戦

「戦ぐ」は「そよぐ」と読みます。

「ソヨゴ」は、葉が風にかすかな音を立てて、

揺れるさまを表しているところからの名前です。

雌雄異株の樹木で、画像は雌花です。

紅い果実の柄は長く、ぶらさがって、

こちらも秋風にそよいでいるように見えます。

風情ある常緑樹で、よく庭木とされます。








八十八夜~泉山花だより

2020-05-01 | 雑感
  八十八夜~泉山花だより
「夏も近づく…」泉山の花を紹介いたします。
アヤメは初夏の花です。
その姿勢正しい背筋をきりりと伸ばして、咲き始めました。

これは小さな草の、ヒメハギです。レース状の唇弁が可愛いですね。


ヤマツツジです。ミツバツツジの後に咲きます。少し橙色が入っています。


こちらはヤマフジです。まだ咲き残っていました。よい香りがするのですが、
少しく上空で咲いて、手にすることは適わなかったのですが、その香りを想像してみるのです。


前回も紹介しました、コバノガマズミです。こちらは中段の駐車場奥に、見事に咲いています。


お堂を後ろにして、ヒラドツツジが開きました。


最後に、日本産シャクナゲです。こちらも前の記事のシャクナゲとは別の場所です。中段の駐車場奥に咲いています。心に余裕がないと、見落としてしまいますね。一瞬立ち止まり、マスクを取り去り、この時候の大気を胸いっぱいに、吸いこんでみたいものです…

かいどう~つつじ~さくら

2020-04-13 | 雑感
  かいどう~つつじ~さくら

かいどう~花海棠

つつじ~三つ葉躑躅

さくら~染井吉野

春色の競演です。

泉山本部へ登る、

階段参道の脇、

明朗な桃色と、

藤色を少し含んだ薄桃と、

そして、散り際のやや紅をさす、

白いさくらばな。

花は、植物は、

人々の混乱を知ってか、

知らずしてか、黙して、

時候を刻んでいます。