泉山の草木花

ひそやかに咲く花々や、やさしさに溢れた植物を皆さんに紹介したいと思います。

いぬびわ

2011-08-26 | 樹木
  いぬびわ/犬枇杷  クワ科
イヌビワには、黒く熟して食べられるものと、いつまでも固くて食べられないものとあります。
雄の木と雌の木があって、食べられるのは、雌の木のほうです。
なかなか美味しいのです。

写真の中ふたつが実は花のつぼみで、右の花(果実)はすでに熟しています。
つまりイチジクと同じで、果実のように見えるものは花の集合した袋なのです。

イチジクの仲間は、それぞれに、例えばイヌビワにはイヌビワコバチというちっちゃな蜂が、
共生していて、花の中に入り込んだメスが卵を産みつけて、
孵化した幼虫は果実の一部を食べて育つのですが、
成虫になったメスのみが花を出て行くそのときに、身体に花粉をくっつけて、
それを雌花まで運んで行くのです。
オスに生まれた蜂は、一生を花の中で暮すのですが、
その役目は子孫を残すために、メスと交尾することが仕事なのです。

花の先には蓋があって、その蜂しか出入りできないようになっていると言います。

言葉もなくて、会話もなくて、なぜ、そこまでの密接な関係が出来上がったのか、
とても不思議に思いますね。


おにどころ

2011-08-18 | 草花
  おにどころ/鬼野老  ヤマノイモ科
山野の至る所に見られるオニドコロ。
全身グリーン一色で、さわやかですね。
花はアップルグリーンの目立たない、ちいさなものですが、
立秋も過ぎて、子房がふくらんで、三つの翼が伸びてくると、
その可愛らしさから、ちょっと足を止めて、
見入ってしまいます。

秋も深まれば、この実も茶色くなって、熟し、
中から翼のある種子が、ひらひらと飛んでゆくのです。

植物の四季は、見つめるごとに、その不可思議さと、
美しさに感動することばかりです。

この日本の地は、そのものが植物園だと思います…

オオアレチノギク

2011-08-12 | 雑感
  オオアレチノギク/大荒地野菊  キク科
名前の大きな、ウエスタン的彼は、南アメリカからの渡来者なのです。
開拓地にいち早く駆けつけて、恋人のヒメムカシヨモギ/姫昔蓬とともに、
一面のくさはらを(大陸的なそれを)広げるのです。

こういう形の植物に心惹かれるのは、なぜでしょうか?
セイタカアワダチソウも、ヒメジョオンも、アレチノギクにもムカシヨモギにも…

人の営みの、ちょっとしたすき間を突いて、あっというまに繁殖してしまう彼らは、
たぶんそっと、人の行動を、人間の開発行為を、見ているに違いありませんね。

よくよく観察してみると、面白い植物です!
人類よりもすぐれた適応能力を持っているに違いありません。
新天地で爆発的に広がる彼らの海には、感動すら覚えます。

みょうが

2011-08-05 | アルバム
  みょうが/茗荷  ショウガ科
ミョウガの花、意外と可愛い!
一日花ですが、次々と咲く花は、夏の終りを惜しむがごとく、
淡く、葉陰に光を放って咲いています。

ところでミョウガは好きですか?
苦手な方にも、大好きな方にも、こういう簡単きゅうり漬けを。

1、きゅうり1キロを乱切りに。
  みょうが2パックを立てに3切りに。
  しょうが半切れを薄く輪切りに。

2、醤油180cc(だし醤油の場合/濃い醤油は少なめに)
  穀物酢100cc
  砂糖130g(キビ砂糖がおいしい)

☆醤油、酢を鍋に入れ、沸騰したら砂糖を入れ、融けたら火を止め、
熱いうちに、1の上から全体にかけ、冷めたら冷蔵庫へ。
一晩でおいしく漬かります。
ぜひお試しを!