泉山の草木花

ひそやかに咲く花々や、やさしさに溢れた植物を皆さんに紹介したいと思います。

しろよめな/白嫁菜

2019-11-01 | 草花
  しろよめな/白嫁菜

泉山のふもとに咲いていた

小さな白い菊の花は、

里でよく見かける白嫁菜です。

白い花の「嫁菜」ではなくて、

ヨメナとは別の種類となります。

ただ、似ている近縁種は、栽培種も含めて多く、

見分けるのはなかなか難しいものがあります。

見分けることが難しくても、

この野菊の仲間は、

いずれも可愛いものですね。

ちなみに、ヨメナの葉はこの仲間では一番やわらかく、

嫁菜飯としてご飯に混ぜ込むと、

香りよく大変美味で、春の山菜の上位に来ますね。









ひよどりばな/鵯花

2019-09-30 | 草花
  ひよどりばな/鵯花

フジバカマの仲間のヒヨドリバナが咲いています。

この株は、白一色の花で、めだちます。

中には少し桃色に色づくものもあります。

このヒヨドリバナを切り取って、乾燥させると、

ふわふわの綿のような姿になります。

熟した花が乾燥して、中の冠毛が乾き、

外に出てくるのです。

その感触は、鳥の産毛のようです。

ヒヨドリバナは、フジバカマと同じく乾燥させると、

やさしい香りがします。

人里近く咲く花は、秋の風情を演出してくれますね。






ぼたんづる/牡丹蔓

2019-09-16 | 草花
  ぼたんづる/牡丹蔓

ボタンヅルはクレマチスの仲間です。

仲秋にセンニンソウとともに、

四弁の白花を咲かせます。

花弁のように見えるのは萼片です。

葉が牡丹のそれに似ているところからの名前です。

センニンソウは木を覆って真っ白に見えますが、

ボタンヅルは楚々として、風情がありますね。


たかさごゆり/高砂百合

2019-08-23 | 草花
  たかさごゆり/高砂百合

白百合の清純さ、可憐さは、

女性に例えたくなります。

沖縄に「テッポウユリ」が自生していますが、

同じ系統の「タカサゴユリ」は台湾に自生している白百合です。

タカサゴユリはとても丈夫な帰化植物です。

ウイルスに強く、また、種子をたくさん作り、

種子から1、2年で開花に至ります。

よく道路わきの斜面に群生しているの見かけますね。

わが国に自生しているササユリやヤマユリが、

このユリのように繁茂するといいのにと、

いつも思ってしまします。

ただ、タカサゴユリも含めて、

環境の変化には敏感で、

植生が変わると、消えてしまいます。

おにゆり~鬼百合

2019-07-30 | 草花
  おにゆり~鬼百合

盛夏の花、鬼百合が青空に映えています。

子供の頃に脳裏に残された風景は、

ある時、熱風がふうっと吹くように、

よみがえるのです…

似ている景色、匂い、色彩…

鬼百合の持つ、強烈な印象は、

子供の目を通して、

夏の表徴となるのですね。


ひめいわだれそう

2019-07-08 | 草花
  ひめいわだれそう/姫岩垂草

ヒメイワダレソウは、絨毯のように地面を被い、

一斉に花を咲かせ、見事な景観をつくります。

泉山本部のお堂裏に、その景色が一面に広がっています(下の画像は以前掲載したものです)。



今回は、泉山のふもとの水量計の鉄のふたに咲く、

一輪のヒメイワダレソウを紹介します。

たくさんの花で、魅力的な景色を作り出し、

一輪の花で、その存在感を見せる…

鉄のふたがまたそれを引き立たせて、

似ていないもの同士の、調和を見せています。

本質が違うように見えても、

実は、根本でつながっていることは、

よくあるように思えますね。









ぽんぽんあざみ

2019-06-23 | 草花
  ぽんぽんあざみ

泉山本部の第一駐車場の「ポンポンアザミ」、

今年はさらに大きな株になりました!

南米から、やってきた帰化植物です。

最初は園芸植物として輸入されたのかもしれませんが、

いまや、世界各地に繁茂して、在来の植物を脅かしている、

特定外来種のひとつです。

帰化植物は原産地とは違い、

新天地で伸び伸びと生育することが多いようです。

花はとても可愛いのですが、

よそ者は厄介者とされてしまいます。

植物に罪はないのですけれど…


にょいすみれ

2019-04-22 | 草花
  にょいすみれ/如意菫

仏具の如意に似ていることころから、

牧野富太郎が名付けました。

ツボスミレとも呼びますが、

『牧野新日本植物図鑑』で育った者には、

「ニョイスミレ」の名の記憶が強いのです。

小さな白い花は、

側弁が張り出して、

独特の形をしています。

ありふれたスミレですが、

庭で栽培しようとしても、

気難しいところがあり、

なかなか居ついてくれません。

スミレの仲間は、

意外と栽培の難しいものの多い植物です。




ちからしば~力芝

2018-11-05 | 草花
  ちからしば~力芝

朝靄のなか、

泉山本部のつつじ園内、

力芝の花が、

露をまとい、

蒼く煙っています。


子供の頃、

そのふわふわの穂を、

よく触っていましたね。


力芝の名前は、

ちょっとのことでは抜けない、

根張りの力強さにあります。


しっかりと地に足を付けて、

魅力ある花を、

咲かせたいものです。