泉山の草木花

ひそやかに咲く花々や、やさしさに溢れた植物を皆さんに紹介したいと思います。

からすうり/烏瓜

2017-07-31 | 雑感
  からすうり/烏瓜
高温注意報の出ているさなか、
お堂前のサルスベリの花を撮影するため、外に出ました。
太陽の光の差すところは、猛烈な熱射で、
ふわふわした感じになり、
逆に不思議な感覚に捕らわれます…

紅いサルスベリは、燃えるように咲き、
微風に揺れています。


本殿への帰り道、ふと見ると、カラスウリが枇杷の樹や樫の木にからんでいるのが見えました。
近寄ると、なんと涼しげな様相です。

蔓が、物思うようにからみ、
やや涼しいであろう夜に開いていた花が、
役割を終えて、葉影に涼んでいます…


…日本に生育する植物たちは、ほんとうにたくましいと感じます。
暑さ寒さに耐え、高い湿度に耐え、
7千種とも8千種とも言われる植物たちが、世代をつないでいます。
生物の適応のすごさを、この猛暑の中で感動します。

暑さもしばし忘れ、
カラスウリをながめていました。


相似形~いぶき

2017-07-24 | 雑感
  相似形~いぶき
イブキの樹の剪定後、
下からのぞいてみました。

下枝を払い、面白い姿です。

「あれ、この形、どこかで見たことがある」と、
はたと思いました…

インド洋ソコトラ島特産の、
竜血樹にそっくりです!


「そっくり」とは言いすぎのようですが、
似た感じは受けますね。

竜血樹から採取される「竜血」は、
古代より薬用などの用途で売買されていました。

イエメン領であるソコトラ島は、
2008年に世界遺産に登録されましたが、
屋久島や富士山などのように、
観光客が増え、新たな問題を抱えるようになっています。

この貴重な島の自然が、
今後も残されることを祈るばかりです。

みやこぐさ/都草

2017-07-01 | 草花
  みやこぐさ/都草  マメ科

泉山の坂を登る途中、
ミヤコグサが咲いていました。
1センチ足らずの小さな花ですが、
鮮明な黄色と、かすかに見える赤い筋が、
可愛いですね。

なんとなく、日本的ではない雰囲気を感ずるのは、
私だけでしょうか。

「都草」の名は、
奈良か京都で多く見られたからでしょう。
古く渡来した帰化植物だとも言われていて、
栽培植物とともに、
都からしだいに鄙(ひな)の地へ渡っていき、
道端で可憐な姿を、控えめに見せています。

以前は各所で見られたミヤコグサも、
最近では、めっきり少なくなっているようです。
千年の時の流れの中で、人々の生活の様子も変わるとともに、
植生も大きく変わって行きますね。