泉山の草木花

ひそやかに咲く花々や、やさしさに溢れた植物を皆さんに紹介したいと思います。

ひのき/檜

2010-05-30 | 樹木
  ひのき/檜  ヒノキ科
「火の木」、昔、この木をこすり合わせて火をおこしたそうです。
香りのいい炎が立ち昇るのでしょうか。
若い果実は宝石のように美しい!
日本の樹木の中で、第一級品ですね。

ヒノキで建てられた法隆寺や、山口市国宝瑠璃光寺五重塔に見られる檜皮葺きから、
ヒノキオイルまで、人との関わりの極めて強い植物です。

こがくうつぎ/小額空木

2010-05-26 | 樹木
  こがくうつぎ/小額空木  ユキノシタ科(アジサイ科)
アジサイより一足早く咲くコガクウツギ。もうすぐ旧暦の皐月を迎えますが、
白い花々が濃い緑のなかにくっきりと浮かんでくる季節でもあります。

蝶のように揺れ咲くこの花は、里山を彩る、植物たちの清い、たましいのようにも見えてきます。 

からたねおがたま/唐種招霊

2010-05-22 | 樹木
  からたねおがたま/唐種招霊  モクレン科
トウオガタマとも呼ばれるように、中国原産の樹木です。
トベラの木の隣に強烈な香りを発して咲いています。
造り物のように整った花は、咲ききると、雄蕊がほろほろと散って行きます。
日本産のオガタマノキも本部に植えてありますが、広島の平和公園内の無縁の方々の眠るお墓の前に、二本植えてあり、
早春咲いていたのを思い出します。

とべら/扉

2010-05-19 | 樹木
   とべら/扉   トベラ科
西日本の海岸でよく見かけ、あちこちで植栽もされています。
常緑で葉が美しく、香りのよい花と、初冬の赤い実が印象的な樹木です。
トベラの仲間は南半球に多く、観賞用にされているものがたくさんあります。
枝葉に独特の臭いがあり、節分に枝を扉に挿して、鬼除けとしたことから、
「扉の木」と呼ばれるようになりました。

本部の鍾堂の後ろに咲いています。
とても香り高く、白くてやさしげで、花嫁の風情にも見えますね。

藤の花

2010-05-15 | 雑感
 『藤の花の御説法』
 御遷主様は、藤の花に関して次のような御説法をされています。

 「下がれば下がるほど、人が見上げる藤の花」 「藤の花が藤棚に咲いて、こうべを垂れる。すると人が自然に寄って来て、見上げてくれる」 「立派な花を咲かせるには、しっかりと根を張り、栄養を与えないといけない」 「花を咲かすには、それまでの努力が大切であり、しっかりと勉強すること」と。
 藤の花を見るたびに、この御説法が想い出され、謙虚な心掛けの大切さを再認識させられます。

  
  ふじ(のだふじ)/藤(野田藤) マメ科
 藤はとても日本的な印象をかもしだす花ですね。舞踊の藤娘を思い浮かべるからでしょうか。以前、その舞台のために、大きな藤の花を、和紙で作ったことを思い出します。藤の花の形に切った和紙をふたつ重ねて、ひとつひとつ水に漬けては、紫色の絵の具で染めて、ぼかし、紐にくくりつけていきます。上の方は開いた花、下に行くほど小さくしていき、最後は蕾を並べます。そして完成した、3メートルも4メートルもある、たくさんの花の房が舞台に垂れ下がると、幻想的な紫の空間を演出して、舞い手と音曲を引き立てていました。

 本部の藤が見事に咲いた時、一房の花の数を数えてみました。104個もありました。房の長さは73センチでした。
 
 (野田藤/野田は大阪の地名で、昔そこは藤の名所であったそうな)

きり/桐

2010-05-12 | 樹木
  きり/桐   ノウゼンカズラ科(ゴマノハグサ科)
紫の霞がかかったように花が咲く桐の木。
造成された空き地にとつぜん大きな葉の樹木を見ることがあります。
風に乗って運ばれた桐の木の芽生えでした。
成長が早く、材は家具や工芸に使われます。
泉山では、つつじ園にあります。
見飽きない、美しい花ですね。


みつばつつじ&クマバチ

2010-05-09 | 雑感
少し前のこと、泉山の満開のみつばつつじに、クマバチがやってきて、一所懸命に蜜と花粉を集めていました。
もう夕暮れ近くでしたが、カメラなんかぜんぜん気にせずに、羽音を立てて、花を次々に渡っていました。
その懸命さに、心打たれた、一瞬でした。

ゆずりは/譲葉

2010-05-05 | 雑感
   ゆずりは/譲葉  ユズリハ科
ゆずりはの蕾がむくむくと湧き上がるこの季節、新しい生活が、リズムが軌道に乗っていく季節でもありますね。
今日は立夏でもありますが、伸び上がる季節に向かって、鯉幟のように、新緑の海を泳ぎましょう!