眠りたい

疲れやすい僕にとって、清潔な眠りは必要不可欠なのです。

水際

2007-09-24 | 
水際の周辺で
 草花が眠りにつく深夜
  徘徊した行く先は
   やはり公園の池のベンチだった

  それは青い月の夜

  土手になった部分で
  草木がしずくをたたえて眠っている

清潔な音
 静謐が辺りを深海させ
  そうして僕は水面を眺め夢を見た
   明日も幸せな毎日だった思春期の幻影
    雨の音がする日には
     雨音を飽きもせず聴きながら
      水面に落ちる水の雫を想った

   暑い夏の日
    僕はさんだる履きで
     煙草を抱えて水際に涼みにゆく
      懐かしき原風景
       心の大切な宝物の在りか

    不意に夢を見る
     僕はこの場所に居て
      あの場所に現に存在す
       水面が揺れる
        どうやら風が出てきたようだ
         あの頃
       長く伸ばしていた髪がうっとうしくて
      ひとつににまとめて結んだ
     青い月が無関心に
    世界を青い色で染め上げた
   気紛れに
  流れる雲の隙間に隠れた

   いつかの風景
    いつかの空気

     それほどノスタルジックではないけれど

      あの頃齧った林檎は
      やけに美味かったのだ

      そんなことを不意に思い出す

       意識の不可思議



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