眠りたい

疲れやすい僕にとって、清潔な眠りは必要不可欠なのです。

怪盗

2007-02-04 | 
ペンのインクが切れていた
 僕は朦朧とした意識を
  白紙のノートに記憶させようと
   
  やがて
   書いた筈のお伽や夢や
    記憶や感触が
   実はもう
    何も残っていなかったことに
     気が付くのは
      四ページ目の出来事
     憶測された不安と欺瞞

   何もかもが意識の範疇から
  零れ落ちた
 零れ落ちた

  大胆不敵な怪盗の
   のっぴきならない手際のよさで
    僕は
     あるがままを見落とす
      
 優しい気持ちはね
  余裕がある証拠さ
   君がシニカルに唇を歪ませる
    
   「だって あんた
     昨日 あの子に何て云ったんだい?」

   蛍光灯で暴かれる偽善の報いには
    精神を鈍磨させる
     シーバス・リーガル一本じゃあ
      全く足りないね

   やはり
    場数を踏んだ怪盗の
     盗みの手口は巧妙さ
      わけなく盗み出す
     普段
    埋もれていた悪意を
   優しさが長続きしないなんて
  
  誰かが盗み出し
   にやりと冷徹に微笑む

    偽者さ
     本当の優しさは
      あんたにはちょっぴり早すぎたのさ

    まんまとやられ
     呆然とした警官隊の如く
      僕は
       世界の中央に取り残された

       ボクはトリノコサレタ


コメント
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