さて、原稿を書きつつ、4年前の取材ノートを見ていて、ある人の言葉に感動しているところだ。早くこれを活字にして多くの人に知ってもらいたい。
取材に効率を求めれば、必要なことだけ取材して最低限の時間である程度を書けばいいかもしれない。が、それは取材の本質ではない。だから、私は基本的に、取材相手を紹介してという同業者の要望は全てお断りしている。そんな人は能力がない証拠だから、早く記者を辞めたほうがいい。人脈というのは、記者にとって財産だ。
事件や事故はまだしも、本来は、常にアンテナを張り、すぐには記事にならないことでも、歩いて見て聞いて調べる。その積み重ねでしかない。そこから、価値ある報道が生まれるはずだ。
昔あの人がこう言ってたな、というものの意味が数年経って分かることもある。のちに、何かにつながることが多い。無駄な仕事はないということだ。