昨年の夏は猛暑だったが、私は忙しすぎて全く暑さを感じなかった。(これ、本当の話)
今年の夏は、どうなんだろう。
ここ数年、健康のため夏もなるべくエアコンをかけずにいて、今年も同じだから、暑さを感じる夏になるのかいなか、ちょっと楽しみでもあるが。今年は大きな節目を迎える夏になりそうだ。
若者の非正規雇用問題を始めた頃、とても大変だった。
なんせ、パラサイトシングルという言葉がはやっていたくらいで、問題を理解されない。
それでも、しつこく企画を提案し、ないデータは心ある研究員に試算してもらい、ミクロのルポとマクロのデータをそろえていったことで、問題は広がっていった。
そのころ、ある人から「落穂拾いのように、人が気づかない問題を拾い上げ、書いていきなさい。そして、大手マスコミがとりあげるようになったら、手柄なんてあげてしまえばいい」とアドバイスされた。
非正規雇用問題は、その他大勢の大手からしたら〝売れる″からやる、というところも出てきたことは残念だったが、それでも、今や国民のだれもがその問題を知るところとなり、しつこく提起し続けた甲斐があったと思う。だから、最近では、大手に任せて、また問題を掘り起こしているのだが、その1つが看護労働であった。
この看護労働の問題も、40年以上前の「ニッパチ闘争」以来、20~30年前に本が出るなどしたが、放置されてきた問題だった。しかし、この数年、経済誌を中心に、機会をもらえるごとに書き続けたら、だんだんと、新聞やテレビでも取り上げられるようになった気がしていて、ここ1~2年が頑張り時だと思っている。
根が深い問題が多いはずだが、なかなか表に出てこないことが少なくない。
そういうことを追い続けるジャーナリストでありたいと、大先輩たちのアドバイスから思うのであった。