編者になった共著「保育の質を考える」が明石書店から2月28日に発刊されました。
アマゾンや書店では3月中旬から発売のようです。
https://www.akashi.co.jp/book/b564326.html
推薦のことば[小熊英二]
はじめに
第1部 保育所は今――保育の質の観点から
第1章 保育の質の重要性[本田由紀]
はじめに――日本社会と保育
1.保育の効果
2.日本の保育の「質」
3.保育士の労働条件
4.近年の政策とコロナ禍が日本の保育にもたらしたもの
おわりに
第2章 行政施策は保育の質をどのように支えうるか[普光院亜紀]
1.子どもが体験する保育の質
2.保育の質は子どもの育つ権利を保障する
3.待機児童対策が保育の質に与えた影響
4.行政施策は保育の質をどのように支えうるか
5.保育の質は社会の未来をつくる
第3章 公共の存在である保育所の変質[小林美希]
1.保育の現場から
2.「やりがい搾取」される保育士たち
3.保育士が本来得られるはずの給与とは
4.保育士の賃金を抑制する「委託費の弾力運用」のからくり
5.「実地検査」から見えてくるもの
6.幼児教育・保育無償化の実情
7.保育士配置基準と経済界からの規制緩和圧力
8.コロナ禍における休業補償をめぐって
第2部 子どもの健全な成長を担う保育所の役割
第1章 子どもの成長における保育所の重要性――発達心理学の知見を踏まえて[川田学]
はじめに
1.人間の成長・発達の基本的条件
2.「保育の質」と子どもの発達に関わる議論
3.家庭だけでは豊かな経験と成長を保障できない
4.乳幼児にふさわしい保育環境となっているか
5.「志向性の質」の議論を
第2章 保育所の課題と新たな実践――保育者の立場から考える[近藤幹生]
1.無償化・規制緩和策と保育運営・実践への影響
2.保育の質の向上と「保育の自由」
3.子どもの権利を核とした保育運営・保育実践――具体例の提示を通して
4.職員集団のあり方と園としての夢・目標(ビジョン)
おわりに
第3章 国際的な視点から見た日本の保育――保育の質確保に向けた海外の取り組みとの比較から[池本美香]
はじめに
1.保育制度の位置づけ――福祉から教育へ
2.国による第三者評価機関設置の動き
3.親の参画の促進
4.保育者に関する制度
おわりに
第3部 自治体の保育行政
第1章 世田谷区の保育の質の向上に向けた取り組み[後藤英一]
はじめに
1.保育所保育の質の向上のための体系的な支援
2.新規保育施設への開設前からの支援
おわりに
第2章 問題事例から見た保育行政のあるべき姿勢[幸田雅治・小林美希]
1.横浜方式
2.板橋区の保育事故への対応
3.中野区行政不服審査会
4.企業主導型保育の制度的欠陥
5.コロナ禍における小平市の対応
6.その他の不適切保育事例
7.自治体の保育行政への姿勢
第4部 パネルディスカッション 安心して子どもを預けられる保育所の実現――子どもの立場から見た良き保育所とは
[パネリスト:小林美希・後藤英一・寺町東子・濱和哲/コメンテーター:普光院亜紀/コーディネーター:幸田雅治]
1.保育をめぐる昨今の課題状況
2.保育の質をどのように確保するか
3.保育の質の評価
4.監査・指導の仕組みと課題
5.保育の無償化について
6.入園・利用調整のあり方
7.保育事故への対応
8.新型コロナウイルスによる保育園への影響
9.保育制度のあるべき姿
おわりに
索引