ここ数年、いわゆる「マタハラ」について書いたり講演する機会が多い。
「妊娠解雇」「職場流産」「育児休業切り」・・・・。妊産婦が本来守られるべきことが守られない現実。
そうした講演の時、20~30代くらいの男性が必ず手を挙げて意見を言ったり、質問してくれる。
よくよく話を聞いたりすると、自分の妻・パートナー・恋人を心配してのことだった。実際、悲しい思いをしているケースも少なくない。
男性側にとって、同じ職場でない限り、そばで彼女を直接に守ってあげられないジレンマがある。だからこそ、社会全体が変わっていって欲しいという想いが強くなるのだと感じた。そこに私は、一筋の光が見えるような気がしている。
最近、マタハラについての取材を受けることが増えたが、記者のほとんどが、偶然にも20~30代くらいの男性なのだ!これは、今までには、なかなかない傾向ではないかと思った。
連合が民間企業に委託してインターネット調査をしたことがきっかけとなって報道が広がった。一般紙など各媒体の担当者らが口を揃えたのは、「今まで記事化したかったけど、デスクや編集長に理解がなく、企画が通らなかった。けれど、連合がやれば話は違う。いいきっかけとなった」ということだ。なにはともあれ、今まで泣き寝入りしてきた多くの人の声が表面化したことには意味がある。
もちろん、連合の調査以前から地道に取り組んできた人たちは非常に大勢いる。これからも、地道にしつこく、この問題を取り上げていかなければ!