小林美希の取材日記(つぶやき)

取材を通して思う素朴な疑問や、日々の出来事を紹介します。 

日経ビジネスオンライン

2009-10-30 11:24:20 | Weblog

 今日の日経ビジネスオンラインに記事を書いています。

 ニュースを斬る

 命を預かる現場の不安定雇用に「ノー」
医療・福祉分野で働く若手が労働組合に走る

http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20091028/208240/


しんぶん赤旗

2009-10-29 22:27:16 | Weblog

 本日(10月29日)の「しんぶん赤旗」の論壇時評で、先日の週刊エコノミストの特集「娘、息子の悲惨な職場」について書いていただいていました。
 今週のエコノミストの最後のページでも、同特集への投書が紹介されています。

 この「職場流産」の問題は、1年以上をかけてずっと問題視しながら取材をしてきたので、職場の問題が新たな命へも大きく影響することを、いろんな世代で改めて考えてみて欲しいと願っています。

 かくいう私も夏頃からずっと続いていた激務によって、大きくホルモンのバランスが崩れてしまったので、現在、普通に頑張っております。


2年前

2009-10-27 19:58:40 | Weblog
 むしょうに、ある映画を見たくなった。
 私の人生に影響を与えた「Scent of a Woman」という映画。
 ちょうど2年前の10月もそんな心境だった。

 2年前のブログを抜粋。

 1993年にアル・パチーノがアカデミー賞をとった「Scent of a Woman」という映画は、私がとても悩んでいた高校時代に見た映画。当時、福祉政策をよくしたいと政治家を志して、制度や法律を変えるような道に進みたいと思いながら、高校生の自分は、そんな大きな目標の前に、今の自分に何もできるはずがないと、夢と現実のギャップに悩んでいたのだ。
 そんなの、今となっては、当たり前だと思うが、高校生の頃は、悩んでしまっていたのだ。私に何ができるのだろう・・・・と。
 
 そんな時、よく授業をさぼって平日の映画館に行っていた。
 その時に観たのが、この映画だった。何度も映画館に行って観ていた。

 この映画のクライマックスで、伝統ある名門校のspiritだったり、 leadershipを問うシーンがある。クラスメイトの悪さを見かけた準主人公の青年に、校長が犯人を言ったら大学への推薦を出すというかけひきをして、それでも青年は「良心」があると告げ口を最後まで拒んだのだ。そんな青年に、アル・パチーノは「valuble future」があると言い、そうした精神を don't destroy と、助けに入る。そんなシーンが好きで、私は何度もこの映画をみてしまう。

 リーダーの資質。それを改めて考えさせる映画だったりする。

 
 経済界と労働界。極論ばかり叫ばれる今、改めて、声をあげる人間のリーダーの資質が問われると思う。何かを大きな声で言う時、それが経済界であろうと労働界であろうと、人間のもつべきプライドや誇りを失って発言してはいけない。

教え

2009-10-27 19:48:28 | Weblog
 どうも、最近の嫌なことが原因で筆の進みが遅い。
 自分を戒めるためにも、今までいろんな先輩記者などから受けた教えを書き出してみよう。



 プロなら書きなさい。

 継続してやり続けることの大切さを忘れず頑張れ。

 どんなことでも誰かが必ず研究しているから探しなさい。

 記者に取材で「できない」という言葉はない。

 読者のためを一番に考えろ。

 落穂拾いのような記者になれ。それに大手が飛びつくようになったら譲って他の問題をやりなさい。

 速報だけを追う記者にはなるな。

 
 

 今の心境・・・プロなら書きなさい!


娘、息子の悲惨な職場

2009-10-16 02:07:10 | Weblog

 ちょっと問い合わせもあり、これまでの特集の一覧を載せたいと思います。(だいぶ前にもブログで書いたことありますが)



2004年 『お父さんお母さんは知っているか 息子と娘の“悲惨”な雇用』(2004年5月4・11日合併号)・・・この特集が、朝日新聞や日本経済新聞で学者に引用された。

11月 特集『子供を産めない職場の現実』

2005年2月 特集「結婚できない」男の現実(2月15日号)で、若者が雇用の不安定から結婚できない現実を指摘。

3月 第1特集で「娘、息子の悲惨な職場」(3月22日号)を企画・担当。第1特集の頭の原稿を初めて単独執筆。29日、朝日新聞・夕刊・論壇時評に取り上げられた。
5月 特集「娘・息子の悲惨な職場 PART 2」(5月31日号)を担当。就職活動中の大学生や、若者の雇用の実態について約9ページに渡り単独ルポ。

9月 特集「娘・息子の悲惨な職場 PART 3」(9月20日号)を担当。非正社員から正社員へ脱出する姿をルポ。

12月 特集「娘・息子の悲惨な“結婚適齢期”」(12月6日号)を担当。忙しすぎて出会いがない20~30代。結婚相手情報サービス業のニーズについて。

2006年2月 特集「少子化対策~政府はやる気があるのか~」(2月21日号)を担当。育児休業中に職場復帰が破棄された派遣社員をルポ。

3月 特集「娘・息子の悲惨な職場 PART 4」(3月28日号)を担当。景気回復や雇用改善を受け、それでも残る問題として超就職氷河期の30歳前後世代の問題をルポ。

7月 7月25日号にて、単発記事、出生率1.25ショック「働く女性が子どもを産まない本当の理由」

9月 9月12号にて「ホワイトカラーエグゼンプションに反対の声」、「男が育児休業を取れない理由」

  特集「女と男が働きやすい職場」(10月3日号)で、資生堂の男性社員が育児休業取得後に職場で上手くいかないもようをルポ。

11月 特集「娘、息子の悲惨な職場 PART5」(11月7日号)を担当。正社員になっても果てしなき低賃金にあえぐ超就職氷河期世代に焦点を当てた。

 (以下、独立後)

2007年6月 週刊エコノミスト(6月19日号)で特集「娘、息子の悲惨な職場PART6 HIKSカップル」         

2008年2月 週刊エコノミスト(2月12日号)「人件費削減で儲ける企業に未来はない」ハブ社長・金鹿研一インタビュー。

     5月 週刊エコノミスト(5月20日号)「娘、息子の悲惨な職場 PART7」大量採用・大量離職の時代。みずほ銀行、ユニクロ、証券、就職支援会社など新卒大量採用の裏側をルポ。

2009年10月 週刊エコノミスト(10月20日号)「娘、息子の悲惨な職場Part8」子どもを産めない日本。職場流産という悲劇を問題提起。


(ほか)
2007年12月 週刊AERA(12月3日号、12月10日号)で2週に渡り、政府のジョブカフェ事業での税金無駄遣いを独占スクープ。「日給12万円の『異常』委託費」、「追及第2弾 時給2万900円のジョブカフェSE」。この問題が12月25日の国会(参議院厚生労働委員会)で、社民党の福島瑞穂党首、民主党の櫻井充議員に取り上げられた。




ギネ

2009-10-16 02:00:25 | Weblog

 ドラマ「ギネ」が始まった。
 原作は昭和大医学部の岡井崇教授の「ノー・フォールト」
 実は、この小説は、数カ月前に先生への取材の前に読んでいたのだが、ここ数年のなかで、こんなに夢中になって読んだ本はないと思うくらいに面白くて、夜が明けるのにも気づかずにページをめくった本なのだ。
 そのリアルな描写のおかげで、私は夢のなかで自分が帝王切開を受け、その恐怖で目が覚めたくらいだった。
 ドラマは録画してまだ見ていないが、原作は間違いなく読んで欲しいと思う超1級の本だと思った。こんなことをブログには滅多に書かないのだが、本当に本当に、勉強になる本で、文章もうまくて、これはお薦めと力説したい本だった。
 

週刊エコノミスト(10月20日号)

2009-10-11 22:22:06 | Weblog

 明日から発売の週刊エコノミスト(10月20日号)で、約1年4カ月ぶりに「娘、息子の悲惨な職場」が掲載されます。
 今回のテーマは「子どもを産めない日本」
 そのなかでも、この1年、ずっと問題視して追いかけていた「職場流産」について提起しました。
 今回でこの特集はPart8を迎えました。表紙もシリーズ化した当初に復活。
 これからも、現場を歩いたからこそ問題だと思ったことを、提起し続けていきたいと思います。この間、もちろん他の仕事もありましたが、倒れる寸前まで取材して、精魂込めてこの原稿を書きました。



(以下、毎日新聞のWebより)

第1特集:娘、息子の悲惨な職場 パート8
 ◇母性保護はどこに 「職場流産」の悲劇 新しい命か仕事かの選択
 ◇小林美希(こばやし・みき=労働経済ジャーナリスト)

 「妊娠しているからといって、仕事を休めず、流産した」

 北陸地方で看護師として働く須藤雄太さん(仮名、29歳)と智香子さん(同)は今でも、2年前の流産を思い出すと、その時のやり場のない気持ちがこみ上げてくる。

 須藤さん夫婦は、看護専門学校を卒業後、24歳で結婚。それぞれ違う自治体病院に勤めている。結婚して3年後に長女が生まれ、2007年12月末に第2子を授かった。

 第1子の時と同様、智香子さんは妊娠してからも夜勤のシフトに組み込まれ、残業も恒常的に続いていた。当時、ノロウイルスが流行し、智香子さんの病院では次々に患者が院内感染。看護師も半数が感染して出勤できなくなった。

 人手不足が常態化しているなか、妊娠しているからといって休めない。「元気なうちは頑張ろう」と、智香子さんは、病棟を1日中走り回り、患者の看護に当たった。

 2月6日の妊婦定期健診。医師からは「赤ちゃん、1週間くらい前から育ってないですね」と告げられた。妊娠7週目での流産。ちょうど1週間前、智香子さんは勤務しながら下痢や嘔吐を繰り返していた。

 流産後しばらくは、夫婦はショックで脱力した状態が続いた。

「自治体病院に勤める限り、公僕という意識で踏ん張ってきたのに」

 やりきれない思いが残った。失った命の重みは大きかった。(本誌につづく)

2009年10月10日

むむ・・・

2009-10-07 23:43:20 | Weblog

 さすがの私も、ちょっと体調が崩れてきた。
 喉が痛く微熱が・・・。
 まずい。ちょっとスローダウンせねば・・・。

 しかし、なぜだろう。
 昨日のブログ閲覧がすごく多くなっていた。
 たいしたことは、いつも書いていないのに。。。

感触

2009-10-06 15:37:51 | Weblog

 あんまり疲れてしまい、ちょっと一休み。部屋を片付けていたら汗をかいてきた。(って、どれだけ散らかっているのか・・・)血行がよくなったのか、精神的に調子が出てきて、休憩。

 原稿を書いたあとの感触というものがある。
 書いている間、1分しか経ってないと思っているのに1時間過ぎていたり、1時間でやろうと思っているうちに5~6時間が過ぎていることがある。
 そういう時は、うなりながらも、かなり精魂込めている時なのだ。
 集中しすぎて、時間が過ぎるのを忘れている。
 周りの音も聞こえない。
 そんな風にして書いた原稿は、ゲラを見る時も穴があくくらい見てしまう。その原稿があまりに大事で愛してしまうのだ。

 現場を歩き、誰かが反論したとしても、これが本当に問題なんだと確信して頑張りとおしたもの。今まで特集してきた「娘、息子の悲惨な職場」は、それそのものだった。
 ジョブカフェでの非常識な委託費の使途を暴いた時も、そうだった。

 速報ではないけれど、スクープといっていい問題は、まるで落穂を拾うかのような取材をして初めて得られるもので、敏感にしていないと気づかず素通りしてしまう。
 私が今、大事だと思っているテーマは、そういうものかもしれない。

 地味に見えても、しつこく訴えることで気づいてくれる人は増えてくる。

 そんな声なき声に耳をすまし、代弁していきたいと思う。



不眠不休

2009-10-06 02:01:05 | Weblog

 というと大げさかもしれないが、ほぼ不眠不休。
 しかし、それも悪くない。
 ただ、仕事に没頭すると決まって部屋が嵐のあとのようになるので、そろそろ片付けなければ・・・。