@市場、環境、いずれも経済と政治が絡み合う。価値=「市場価値」vs「経験価値」それは人間が利益を追求するようになった世界から始まり、競争により多くの格差を生むようになった。また、現実には「作物を収穫する能力があるのに、飢えた人たちに配分することができない社会」を作り出した、と言う。社会は「余剰」を作り出し市場を独占、あり余った分は廃棄処分するというシステムに変え市場統制をしている、と言う。近未来社会はAIロボットとの共存を余儀なくされ、人間の暮らす場所はあっても、働く工場などの仕事は失くなる。人間は働かなくても良く、ただ単に消費する生物化し、物事は一才AIロボット(独裁者のように)が仕切る可能性も高く、人間との格差が生まれるだろう。更に追求すると「人間の求める幸せとは何か」、ここにある「仕事もしないで無知は幸せ」になるのだろうか。
『父が娘に語る経済の話』ヤニス・バルファスキ
「概要」ギリシャ元財務大臣の父が、十代の娘に向けて、シンプルで、心に響く言葉で本質を語り、世界中で支持されている、究極の「経済×文明論」!「資本」や「資本主義」という言葉を使わずに経済を語ったら、とんでもなく本質がわかるようになった!
ー「余剰」が作り出した社会システム・格差
・余剰を蓄積するには権力の集中が必要で、権力が集中する時に余剰が蓄積され、とみが支配者に偏っていく。
・「価値」には2つの対極がある 「市場価値」(値段で測る市場)vs「経験価値」
市場社会を生み出すために「囲い込み」で、労働力と土地を商品にした
「人間が利益を追求するようになった世界」が市場社会を作り出した
・「競争」によって起業家の借金と利益が高まり、膨大な富が生まれたが貧困も深刻になった
「人間はこの地球から作物を収穫する能力があるのに、飢えた人たちにそれを食べさせるシステムを作れていない」ジョン・スタインベック(米国作家)
「銀行が損をしない方法」が生まれた、それは貸付債権を小口にして投資家に販売する
銀行の倒産を防ぐために中央銀行(国家)が補填する仕組み
・個人の富は国家の武力によって築かれ、維持されてきた(富借金・税金=銀行維持国債購入=中央銀行支国債発行援)国家が最後には助けてくれた経緯がある
ー「機械が全てを解決する」幻想
メアリー・シェリー執筆物語「ビクターフランケンシュタイン博士のフランケシュタイン」内容:人間の部位を貼り付け、電気で蘇らせる。だが人間社会からつま弾きされ妻も他人も殺害されていく。ビクター博士は自分で始末しようとするが衰弱死してしまう。(自ら産んだ機械に殺される)
テクノロジーのイノベーションは我々を苦役から解放し、クリーンエネルギーを生み出し、命を救う薬を作る、だが一方失業が続き、危機を作る機械の未来に絶望も見える。
ー地球を破壊するもの
・人間は環境を悪化せさせている
多くの植物と動物を絶命に導き、地球の森林の三分の二を破壊し、酸性ゆを降らせて湖を汚染し、土壌を腐らせ、河川を干し上がらせ、大気に二酸化炭素を充満させ、海を酸性化して珊瑚を殺し、氷河を溶かし、海面を上昇させ、環境を不安定にし、人類全体を危機に晒している
・未来への対決
理性あるまともな社会は、通貨とテクノロジーの管理を民主化させるだけではなく、地球の資源と生態系の管理も民主化しなければならない。(vs商品化)
「欲を満たすだけでは幸せを得られない」とは無知は幸せということになる
ー英国シンクタンク(エコノミスト・インテリジェンス・ユニット)
日本の民主主義は先進国では下位の22位(2018年)、21位(2021年)
労働者の民主主義指数はOECD加盟国32ヶ国中29位(2017年)
日本のシングル家庭の貧困率は七人に一人が貧困者(2015年)