血統徒然草

サラブレッドの能力を血統面から考察する我儘・自分勝手なブログ

トウカイテイオー

2009-10-22 15:24:42 | 私的名馬
トウカイテイオー(シンボリルドルフ×トウカイナチュラル-ナイスダンサー)牡・88生

主:8 結:7 土:3 弱:6 影:3 質[近]:3 質[遠]:4 SP:5 ST:4
合計:43点 クラス:2A 芝:7~12F ダ:8~10F
日本適性:□ 成長力:□ 成長型:普通 馬場適性:芝 重馬場適性:□

 トウカイテイオーは、Nearco6×5・6・7を主導とした配合。その父Pharos(=Fairway)を5・6・7・7×6・7・7・8と血統全体に散在させ、血統を強力にリードしている。

 トウカイテイオーの血統を語るときに必ず引き合いに出されるのがMilesian3×5の効用であるが、具体的に見ていくとその凄さをまざまざと見せ付けられる。6代目までにあるクロスの全てである、Nearcoの父Pharosを7代目に、Hyperionの祖父Bayardoを8代目に(6代目Olympian Queen=Orthodoxの曽祖父)、Blenheim(=His Grace)の父Blandfordを7代目に、Massineの祖父Ajaxを9代目に、Tetratemaの父The Tetrarchを8代目に。更に7代目のクロスである、BuchanはOrthodox(=Olympian Queen)を通じ、Lady JosephineはSundridgeを通じ8代目で、クロス馬の全てをMilesianへと集めている。

 この、結合力は比類なき堅固さを誇れる内容で、トウカイテイオーというサラブレッドの根幹をなしている。また、抜群の影響度バランス(10-5-5-5)に弱点の無い血統構成。非常に安定感のある内容だと言えるだろう。

 スピードはTetratemaの決め手を筆頭に、Lady Josephine・Mumtaz Begum・The Tetrarchなど日本向きの血を生かし、非常に優秀。

 スタミナはスピードに比較するとやや劣るものの、Tourbillonを中核にHyperion・Blenheim(=His Grace)。血統の奥にあるもののSon-in-Law・Dark Ronaldなどこちらも優秀と言える。

 惜しむらくは、母の世代がやや新しすぎたために、土台構造がやや散漫になった点だが、平均レベルは確保されている。

 トウカイテイオーの血統は、配合を考える際にお手本と言える部分を多分に含む内容で、良血とは何かを考える際に非常に優秀な教科書の一冊だと言えるだろうか。

 主な勝ち鞍: 1着 - 皐月賞(G1)、東京優駿(G1)、ジャパンC(G1)、有馬記念(G1)、産經大阪杯(G2)


コメントを投稿