血統徒然草

サラブレッドの能力を血統面から考察する我儘・自分勝手なブログ

バブルガムフェロー×アカギエブロス

2010-04-28 18:08:37 | 仮想配合
(バブルガムフェロー×アカギエブロス-エブロス)-・-生

主:8 結:3 土:4 弱:5 影:2 質[近]:2 質[遠]:3 SP:5 ST:3 特:1(主導牝馬クロス)
合計:35+1点 クラス:3B 芝:6~10F ダ:6~9F
日本適性:○ 成長力:□ 成長型:早め 馬場適性:芝 重馬場適性:□

 主導はCosmah4×4。このCosmahは、その母Almahmoudを5・6×5と血統の3ブロックに配し、父バブルガムフェロー内で断絶していたBlandfordをクロスさせ、系列クロスを形成し血統全体を強力にリードしている。従って、やや近親度が強いもののこのクロスは有効だと考えられる。

 また、次いでFair Trial6×7、Pharamond(=Sickle)6・9×6・7・8の影響が強く、血統全体でスピードのアシストが豊富な配合内容となっている。

 反面、スタミナのアシストはやや弱く、Hyperion・Tourbillonが中核だと言えるが、前者の結合状態は悪くは無いものの、後者は10代目St.Simonで結合が終わるほどで、その効果はやや疑問だと言える。しかしながら、父の血統内においても不備になっていた、Court Martial~Hurry Onを押さえられなかったのは、やはりマイナスだろうが、同じく不備となっていた、Sir Gallahad(=Bull Dog)~Plucky Liege・Man o'War~Fair Playをしっかりとクロスさせたのは評価できる点で、これらの血統に加え7~8代目において、Son-in-Law・Massineなど、意外ときめ細かい配合になっている為、ただのスプリンター~マイラーでは無く、しぶとい粘りを見せる事もできる内容となっている。

 更に、これといった弱点は無く、影響度バランスは決して褒められる内容ではないものの(13-3-8-5)、祖父サンデーサイレンスを強調し、その生かし方も悪くは無い。決して良くできた内容だとは言えないだろうが、日本の芝向きのスピード配合となっている。

 惜しむらくは、これといったスタミナの核を持たない点は勿論の事、近親度が強い配合にも関わらず、前述したTourbillonや、Native Dancerの結合が弱い点だが、その反面、土台構造は意外と堅固で、Phalarisが16ヶ、Gainsboroughが15ヶと比較的優秀だと言えるだろう。

 種牡馬としては、ダート向き・スピード不足だと言われていたバブルガムフェローだが、本来はこういうタイプを出せる種牡馬であった、と考えられる。

バブルガムフェロー

2010-04-28 14:14:55 | 私的名馬
バブルガムフェロー(サンデーサイレンス×バブルカンパニー-Lyphard)牡・93生

主:6 結:6 土:2 弱:6 影:3 質[近]:3 質[遠]:4 SP:4 ST:4 特:1(主導牝馬クロス)
合計:38+1点 クラス:1A 芝:8~12F ダ:8~10F
日本適性:□ 成長力:□ 成長型:早め 馬場適性:芝 重馬場適性:□

 バブルガムフェローは、血統の前面でAlmahmoud4×5を形成し主導とした配合。次いで、Hyperion6・7×6・6・6及びNearco6×5でリードしている。この三者は、自身の土台構造を形成するGainsboroughや、Chaucerによって強固に結合しているのが見てとれる。また、直接の影響は弱くAlmahmoud内において10代目に位置するため、土台構造足りえなかったものの、8~9代目にSt.Simonを15ヶ配し結合をサポートしている。

 惜しむらくは、主導たるAlmahmoudは途中Blandfordが断絶する為に、3ブロックに影響を及ぼしながらも、明確な主導としての評価を下げてしまっている点で、できることならAlmahmoudを系列クロスとし明確な主導とするか、AlmahmoudをクロスさせずにHyperionとMahmoudを並列させ連合勢力と言える主導とした方が全体としては好ましかったかもしれない。ただし、後者の場合距離延長に適応しやすくなるものの、日本向きの軽いスピードには欠ける事が予想され、相当の鍛錬を必要とするタイプに変身するだろう。この手のタイプはダート短~中距離を使われることが多く、バブルガムフェローには幸運だったかもしれない。

 また、7~8代目においてPlucky Liege・Mumtaz Mahal・Lady Josephine・The Tetrarch・Son-in-Law等、きめ細かく欧州系のスピード・スタミナ要素を生かした配合で、父の米系統を生かしきった配合とは言い難いものの、底力自体は悪くは無い。ただし、公式でも言われているように、その父の米系統であるMan o'War・Sir Gallahad(=Bull Dog)や母バブルカンパニーのHurry On・Ksar等、キーホースを一部欠落させたのは大きなマイナスで、現役時代に度々詰めが甘い競馬を見せたり、距離延長にあまり適性を見せなかったのはここが原因だと考えられる。

 しかしながら、抜群の影響度バランス(9-2-8-3)や、これといった弱点・欠陥が無い配合で、上記のようなマイナス点はあるものの、欧米系が入り混じった配合としては十分合格点を与える事ができるだろう。

 種牡馬としてダート向きの産駒が多く出たのは、前面にこれといったスピード要素が少なかった為に、切れ味に劣るタイプが大多数だった為だと考えられる。つけ加えるならば、Pharamond(=Sickle)が5×8と世代ズレを抱えたのもマイナスだったかもしれない(自身の血統内ではクロスとカウントせず)。

 血統的に似たようなタイプである、ディープインパクトも種牡馬としてこの克服が最大の課題だと言えるだろうか。

 バブルガムフェローよ、安らかに…

 主な戦績:1着 - 朝日杯3歳S(G1)、天皇賞(秋)(G1)、フジTVスプリングS(G2)、鳴尾記念(G2)、毎日王冠(G2)
        2着 - 宝塚記念(G1)、天皇賞(秋)(G1)
        3着 - ジャパンC(G1)、毎日王冠(G2)