血統徒然草

サラブレッドの能力を血統面から考察する我儘・自分勝手なブログ

サマーウインド

2010-01-28 17:43:10 | 05年生
サマーウインド(タイキシャトル×シンウインド-ウエスタンウインド)牡・05生

主:7 結:5 土:2 弱:6 影:2 質[近]:2 質[遠]:4 SP:4 ST:4
合計:36点 クラス:3B 芝:7~11F ダ:7~10F
日本適性:□ 成長力:○ 成長型:普通 馬場適性:兼用 重馬場適性:□

○ 主導   (7)

 主導は、Mahmoud6・6×5の系列クロス。このMahmoudは、血統の2ブロックにしか存在しないが、父母ウェルシュマフィン内において8代目に2ヶ存在する事と(Mahmoudが母方5代目に存在するため8代目におけるクロス効果はやや疑問。この評価は効果有りと判定している。)、中間断絶ではあるものの、Turn-to5・7×5が比較的大きな影響力を持ったために、主導としての評価に影を落としている。したがって、見た目程協力に血統全体をリードできなかったのが、やや惜しまれる点である。

○ 結合   (5)

 主導たるMahmoudと、6代目に存在するクロスである、Mah MahalはMahmoudに含まれる血統のため確実に結合している。また、Turn-toはBlenheim・Gainsborough・Mumtaz Mahalによって強固に結合し、PrincequilloはWhite Eagleによって、SolarioはGainsboroughで、Pharos(=Fairway)はCanterbury Pilgrimで、Plucky LiegeはTurn-toを通じ間接的に、MieuxceはTeddy~Ajaxを経由してTurn-toを通じ間接的に(ただし、非常に貧弱で、ほぼ未結合状態)にそれぞれ結合している。ただしGold Bridgeは、9代目までに結合ができず、決して良好であるとは言えない。それでも、異系交配としては比較的優秀な部類に入るか。

○ 土台   (2)

 土台構造は、Gainsboroughが12ヶで形成。非常に貧弱ではあるものの、Blenheimが10ヶでサポートしたのは幸いで、かろうじて最低限の土台構造を形成している。ただし、あくまでも最低限のレベルで決して高評価できる状態では無い。

○ 弱点   (6)

 父方Azurineが、一見すると弱点を派生しているように見えるが9代目において主導勢力であるBlandfordが配されただけでなく、Pharos(=Fairway)もクロスしたため、大きな弱点とは言えない。他の部分においても、大きな弱点や欠陥は存在しない。異系交配馬としてはかなり良好なレベルだと言える。

○ 影響   (2)

 影響度バランスは(4-1-10-5)と母父ウエスタンウインドを極端に強調している。決して良好とは言えないが、強調されたウエスタンウインドの生かし方が良いのは幸いだと言えるか。ウェルシュマフィンの影響が極めて弱いのが惜しまれる。

○ 質[近]  (2)

 父タイキシャトル、母シンウインド共に極めて良好とは言い難い血統構成で、近い祖先においても決して良好とは言い難い。かろうじて平均点にはあるか。

○ 質[遠]  (4)

 主導たるMahmoudは質の高い配合で、影響の強いPrincequillo・Plucky Liege・Solario・Pharos(=Fairway)などの血統も極めて良好だと言える。主導に次いで影響の強いTurn-toの血の質自体は良好とは言い難いが、全体的に見ると優秀だと言えるだろう。底力勝負可能な配合形態。

○ スピード (4)

 主導たるMahmoudの中距離向きのスピードを中核に、Turn-to・Mah Mahal~Mumtaz Mahal~The Tetrarchと軽いスピードにも良さがある。多種のスピードを生かした訳ではないので、決して器用なタイプだとは言えないが、Mahmoudへの流れのよさは非常に良好で、仕上がった際は重厚なスピードを見せる可能性を秘めている。

○ スタミナ (4)

 Princequillo・Plucky Liege・Solario・Blenheimをスタミナの核にした配合。スピードにも良さがある為、決して長距離向きの内容ではないが、全体としてみた場合かなり良好で、7代目以降においてもSir Gallahad(=Bull Dog)が生きるなどスタミナに良さがある内容。長く脚を使えるタイプ。


 総合的に見ると、若干古めかしさを感じさせる見た目の血統よりも、ずっと良さがある配合だと言える。また、強調されたGallant Manの生かし方には非の打ち所が無いほどで、仕上がった際の迫力はある。生かされたスピード・スタミナ共に本来は芝向きの血統で、本質的には芝中距離で真価を問いたいサラブレッドだと言える。
 個人的にではあるが、Mahmoud主導のタイプは馬力型のサラブレッドが多いように感じられる。本馬の場合、世代の問題もある為に(若干世代ズレ気味の配合である事は確か)、ダートを主戦場にしているものと考えられる。

ゴールスキー

2010-01-28 16:25:43 | 07年生
ゴールスキー(ネオユニヴァース×ニキーヤ-Nureyev)牡・07生

主:8 結:4 土:2 弱:5 影:3 質[近]:3 質[遠]:4 SP:4 ST:4 特:1(主導牝馬クロス)
合計:37+1点 クラス:1A 芝:8~12F ダ:8~10F
日本適性:□ 成長力:□ 成長型:普通 馬場適性:芝 重馬場適性:□

 ゴールスキーは血統の前面で、Almahmoud5×5・7と作成し主導とした配合。この主導はかなり明瞭だと言え、ゴールスキーの血統を強力にリードしている。但し、父母のポインテッドパスはAlmahmoud~Mahmoudを含まず、この部分は動き出しが遅く若干の不満が残る。
 
 また、結合力や土台構造にも不満が残り、ややちぐはぐな印象が残る。

 反面、父や母が持っていたHyperion(9連)の流れにはかなりの迫力があり、仕上がった際の破壊力は期待できる。更に、Donatello・Bull Lea~Bull Dog(=Sir Gallahad)のスタミナを上手く主導へと取り込んだ形態を作り上げ、12Fはドンと来いと言い切れる内容では無いが、全体としてはスタミナ優位の配合だと言える。

 スピード面も中々良く出来た配合だと言え、Nasrullah・Pharamond(=Sickle)・Tetratemaとクロスさせ、それらを主導へと補給している。

 本質的には中距離馬と言える内容で、父であるネオユニヴァースの良さを上手く生かした配合だと言えるだろう。無事な成長を期待したい。