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切らない治療の画期的な最先端技術を、精美スキンケアクリニックの山本博意院長がお届けします。

(2-5)従来の白斑の治療法3

2009年06月15日 | 2.白斑(白なまず)という皮フ病と治療法
今回も引き続き、従来の白斑の治療法についてお話します。

●紫外線照射治療(PUVA療法、UVB照射療法)

日光照射を受けなければ、ほとんどの動植物は健康的な活動ができなくなってしまいます。この意味では日光は生物にとって非常に有益なものだといえます。

しかし、オゾンホールの拡大により日光に含まれている紫外線が皮フの光老化をもたらし、シミやシワあるいは皮フがんなどの原因になっているのも事実です。

日光はこのように有益と有害の両極端の働きをもたらすのですが、本来日光に含まれている紫外線の有益な働きだけを取り出して、有害な部分を極力カットすることで白斑治療に利用しようというわけです。

日光に含まれる紫外線は、メラノサイトに働きかけメラニン色素の産出を促します。日光を浴びて日焼けすると肌の色が濃くなりますが、これは過剰に算出されたメラニン色素の沈着が原因です。

この紫外線の働きによるメラニン色素の産出を利用するのが、紫外線照射療法です。精美スキンケアクリニックでは、紫外線照射治療の副作用が起きないように十分に安全性に留意して行う治療方針を掲げています。

・PUVA療法

PUVA(プーバ)療法は、紫外線のなかでも比較的安全な長波長紫外線(UVA)を照射する光線療法です。紫外線を吸収しやすくするために、照射前に患者さんにオクソラレンという薬を塗布するか服用してもらいUVA波を照射します。
 
皮フに吸収された紫外線(UVA波)の働きで、皮フに残っているメラノサイトの活性化を促しメラニン色素を産出することで、白く脱色した病変部を通常の皮フの色に近づけていこうという療法です。

治療については、1〜2週間に1回程度の照射が望ましいのですが、白斑の範囲が少ない場合や通院が難しい場合には紫外線ランプを買い求めてもらい、医師の指導のもと自宅で簡略な治療を行うこともできます。

また、最新の研究では、UVAの範囲のなかでさらに限定的なUVA1という光のみ照射することで、皮フの再生を促したり傷ついた皮フが健康な状態に戻る効果があることがわかってきました。

精美スキンケアクリニックでは、このUVA1を照射する治療も行っています。

・UVB療法

UVB療法のうち、近年では安全性が高いナローバンドUVB療法がよく行われるようになってきています。ナローバンドUVB療法では、紫外線のうち白斑や乾癬の治療に有効な中波長紫外線(UVB波)の範囲内にある波長(311nm =ナノメートル)のみを選択的に照射できる特殊な光線治療機器を使います。

PUVA療法のように、光を吸収しやすくするための薬剤を塗布したり内服したりする必要がないために患者さんの負担が少なく、また、PUVA療法で効果が表れにくい症状にも適応することが多い療法です。

もともとナローバンドUVB療法は乾癬治療を目的にして開発されましたが、白斑治療にも効果が高いことが実証されています。精美スキンケアクリニックでは、国内でも最も早い段階で白斑治療にナローバンドUVB療法を取り入れて臨床例を重ねてきました。

ナローバンドUVB療法は、ステロイド軟こうなどの外用剤と併用して治療を行うこともあります。ステロイド軟こうなどで白斑の拡大を抑えながら、紫外線照射療法によって病変部の色素を取り戻すという併用治療などがそうです。

紫外線照射治療は、このように白斑治療に有効です。しかし、ライトによる治療では通常数か月〜数年に及ぶ治療期間が必要となることも珍しくありません。また、治癒を急ぐあまり、不適切な照射治療を行えば皮フに火傷のようなダメージを与えたり、紫外線による副作用を起こしたりする可能性が高くなります。また、病変部以外の健康な皮フに紫外線の悪影響が及ぶ可能性もあります。

こうしたリスクを防ぐには、きちんと医療レーザーや光線療法に熟練した専門医の診察を受けること、さらに症状に適した治療法、回数、頻度、出力などについては、医師と十分に相談して安全かつ慎重に治療を行なっていくのが良いでしょう。

次回は、白斑の最新レーザー療法についてお話します。


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