S嬢のPC日記

2004年から2007年まで更新を続けていました。
現在ははてなで活動しています。

「無断リンク論争」の余波

2005年11月11日 | インターネット雑記
 ネット上のあちこちで、今、「無断リンクは是か非か」論争が起きているようですが。

 ちょっと腹立ってます、ワタクシ。
◆W3C/br2xuY
無断リンクは是か非か
許可してください
メールで聞いた
 この 「メールで聞いた」 というものに、腹、立ててるわけです。

 あのね。学校って何をするとこか知ってる?
 公立の学校の職員は全て、税金で雇用しているって知ってる?
 無断リンクについて考えるのはいいよ。考察もいいよ。個人の自由。
 でもね、学校本来の業務とは違うことで、公立の学校職員の時間を使うってのは、税金の使われ方としてどうよ。

 いや、言い直すよ。
 学校本来の業務とは違うことで、公立の学校職員の時間を「奪う」ってのは、税金の使われ方としてどうよ。
 
 本当にリンクしたいうんぬんってことじゃなくて、「実験」に、義務教育の場である「公立の小中学校」を対象にするって、どうよ。

 無断リンクうんぬんの前に、その行動って、どうよ。

 わたしの知っている風景として、「学校にこのメールが届いたら」と考える。メールを開いた人間が校長に報告する。校長は教頭や教務主任等、管理職と相談する。メールを開いた人間は、同僚の教師とこの話をする。校長は教育委員会と話をする、管理職として自治体の職員と話をする。学校のサイトは自治体のサイトのコンテンツなのだし、校長は「中間管理職」だ。

 この全ての時間に関して、この迷惑行為って、どうよ。

 そしてPTAの主要な役員が集合する実行委員会でも、学校からの報告としてこのことが案件になるだろう。無報酬の多忙な人間の時間を、そんなことの報告を聞くために集まっているわけではない人間の時間を、そうやって「奪う」って、どうよ。
 そして集まった保護者たちは、この突然の「不可解なリンク依頼」が、子どもの安全を脅かすことにつながるものかどうか、警戒姿勢を持つだろう。
 わけわからん人間が次々に出現する中、突然の集団下校や、保護者送迎の必要性が出現、なんていうニュースは、しょっちゅう報道されているじゃないか。

 無断リンクうんぬんの前に、「愉快犯」ではないのか、あなたの行為は。

 学校は、児童・生徒の教育のために動いているもので、児童・生徒の存在がある以上、慎重になるのは当たり前のこと。
 その慎重さを逆手に取るって、どうよ。

 自治体の公式サイトが無断リンクに関してどういう見解を持つのか、そういう「研究」をしたいのなら、自治体に行って聞いてこい。

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13 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2005-11-11 21:34:35
リンクしたいなら連絡をくれといっている以上、連絡に応えるのも立派な業務だと思いますがどうでしょう。
返信する
Unknown (S嬢)
2005-11-11 22:12:07
ええ、そう思います。

学校側のウェブに対しての認識の甘さもあると思います。

対応のお粗末さもあると思います。

しかし、そこを突いていく方法論の選択として、学校に対しての意識の軽さを感じます。



返信する
内容は兎も角、なんちゅう学校だ (かつを)
2005-11-12 03:50:30
メールでのやり取りをしたその時間が無駄かどうかは兎も角、学校側の「無断で許可した場合についてですが、著作権上の問題がありますので~」は、かなり問題だと思いますが。

# 「無断で許可」が「無断でリンク」の誤りだった場合は



「無断でリンクすること」は「著作権上まったく問題ない」筈なので、こんな嘘を学校が広めて欲しくないのです。





で、最初に棚上げした「メールでのやり取りをしたその時間が無駄かどうか」については、「本当に問い合わせたかった」とは思えない内容で、今更やる意味もないので、個人的には「なにこいつ、阿呆なことやってるんだ」と思いますけど。
返信する
本質は「無知」です (Unknown)
2005-11-12 04:51:59
リンク許諾というのは、本来著作物を持っている側の「許諾の権利」なので、著作物を持っている側が「リンクしたいなら連絡をくれ」と記載していたら「連絡は義務」という判断をする方が正常です。



流れとしては、WEBの利用者が指数関数的に増加して、許諾の数が膨大になった事と、本質的に知識を共有するための仕組みであるWEB上に著作物をおいた時点で、それは世界中に公開したとみなす方が自然であるため、「リンクフリー(断らずにリンクしてくださって結構です)」という概念が出てきました。また同時に、勝手に使われては困る著作物を保護するための仕組みも作られたのです。



当然ですが、自分でWEB上に置き、誰でも自由に見られる状態にした著作物に対してリンク連絡を要求したのならば(非常に不思議な状況ですが、煩雑な処理をするのがその著作権者の好みなのでしょう)、送られてきたメールに対応するのは義務になります。普通一般に、子供達にもそう教えますよね?



忘れてはいけないのは、今現在自治体や学校で決定権を持っている人たちは、そのようなスキルを身につける為の場を持たずに、それを使い始めてしまった年代だ、という事実です。





WEBのような仕組みは昔からありますが、そこはとても狭い世界だったので、相手の権利と自分の権利についての了解は厳密に存在していました。それが世界中に繋がり、そこに参加する事が容易になって人間が増えたのは、ごく最近の事なのです。



急激にそれが拡大した為、昔は暗黙の了解事項だった部分の明文化が上手く行きませんでしたし、何が正しいのかという事に関しても、現在混乱が生じています。例えば、あなたが書いているこの文章を読んでいると、貴方自身がそういう事を学んだ事が無い、という事が判ります。





自分が「知らないという事実を知らない」のが、実は一番怖いのですよ。学校でだって「自分が何を知らないのか」という事を見せることで、子供達の「学習」が進むでしょ? 常識というものは「大人だから身に付いている」ものでは無く、「学ぶから身に付く」ものです。



この問題の本質は、子供達に「WEBのきちんとした使い方」を指導すべき大人達が、自分の行動(言動)の意味さえも認識できていないという点にあります。





こういう場合は、まず必要な知識を学んで、自分が何をしたのかをきちんと把握しないと、問題は改善しないですよね。本来の「教育業務」に差し支えると不平を言う前に、自分の認識の甘さと知識の不足をきちんと把握することが大事だと思います。



それが出来て初めて、「大人達が学び始める」ことが出来るのですし、その後やっと、「子供達にWEBの意味」を教えてやれるようになるのですから。





> 慎重になるのは当たり前のこと。



当たり前ですよね。

WEBが世界中に自由に開かれた窓だ、という事さえも認識しないで、そこに本来置くべきでない情報を置くような大人達の「無知」は、ぜひとも是正して欲しいと思います。



WEBを使って「必要な人にだけ情報を見せる」仕組みは、既に沢山存在しています。運用する側が、そのような「最低限必要とされる知識・技術」をを欠いている段階で、子供達の情報を世界中に公開してしまうのは、「無知」のなせる技です。



せめても、今WEBの事を学び始める子供達には、それをきちんと「知識・技術」として把握していて欲しいと思います。



「慎重」さ、というのは「自分勝手な理屈」や「無知による失敗の責任転嫁」とは違います。大事なのはまず学ぶこと。自分が何を知らないのかをきちんと把握することです。





この話の問題点は、学校の業務が煩雑になることにでは無く、「きちんとした知識・ルールを子供達に教えられない」大人達の無知にあるのだ、という事を理解しましょう。



問題点・欠けている知識を学ぶために教師や親たちが使う時間は、無駄ではありません。それは子供達を安全に守るために必要とされる時間だからです。



> そして集まった保護者たちは、この突然の「不可解なリンク依頼」が、子どもの安全を脅かすことにつながるものかどうか、警戒姿勢を持つだろう。



無知ゆえの過剰反応は、きちんとした理解によって防げます。あなたの心配しているような状況が生じるとしたら、それはそこにはきちんとした知識を持ち、それを理解が出来ていない人たちに説明できる人間が誰もいない、という事を意味するので、確かに非常に心配な状況だと思います。



> 学校に対しての意識の軽さを感じます

確かに、この状況を見ていると、教師・公共団体・親という、その地域の子供の周りにいる大人全体について、「子供が必要な知識を身につける場」としての学校に対しての意識の低さを感じます。

たぶん、誰も「必要な知識を身につけられないまま育ってしまう」子供達への責任を感じていないのでしょう。



落ち着いて、よく考えてみればわかります。



この話での被害者は、「業務が煩雑になる教師」ではなく、自分の安全に関わるかもしれない情報を勝手に世界中に公開されたり、WEBを安全に使うために必須な情報を、「教えなければいけない立場の大人(教師)の無知」によって身につけられない「子供達」です。



あなたの怒りは、本質的に間違っています。







PS. お読みになったら削除して下さって結構です。

  今の貴方が無知だ、と非難しているのではありません。
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Unknown (しんざき)
2005-11-12 09:54:22
お邪魔致します。なんだか気になるお話だったので口出しさせて頂いていいでしょうか。



>この 「メールで聞いた」 というものに、腹、立ててるわけです。



全体として同感です。



一つ上の方のコメントを見ていると、「WEB側の人々の倫理、理屈」が「一般社会で一般的に用いられている倫理、理屈」とちょっと食い違っている部分がありそうですよね。



確かに「Webの常識」から言うと妙な話、間違った話なのかも知れませんが、そのWeb側の論理を一方的に押し付けて「一般的な常識から考えると礼儀知らずの行為」を実験として行ってしまうのもちょっとどうなのかな、と。実験対象にされる側の感覚を忘れてしまうと、それこそWeb浸透の妨げになる様に思います。



ぶっちゃけこれって、構図的には「弱い者いじめ」じゃん?という気が。



ただ、上記の問題とは全く別の話として、学校の先生がWebを知らないのは確かに問題ですけどね。無断リンクが犯罪て一体。
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訪問しました (2ちゃんねるの名無しさん)
2005-11-12 12:05:52
どうもこんにちは。

面白そうなので来てください。



無断リンクは是か非か 20

http://pc8.2ch.net/test/read.cgi/hp/1130887229/l50



いま、まさにリアルで議論されてますです。
返信する
コメント、ありがとうございます (S嬢)
2005-11-12 12:06:13
充実のトラックバックとコメントの数々、非常に感謝しています、ありがとう。



全てまとめて、該当の自治体に文書として提出する意志を固めております。

それは、学校という現場にこうした問題を持ち込ませる状態においている、上部組織に対しての問題提起が目的です。

形態として、文書の提出を考えています、メールではなく。

配達記録を残すために、宅配便の利用を考えています。

尚、寄せられたトラックバックやコメントに関して、わたしの主観における「選択」は、しません。

構成として、どのように「整理した形」を取ろうか、時間をかけて考えるつもりです。

「保留」という名の、結果的な「放置」「廃棄」にならないことを狙いとしています。



ネタとして扱うつもりはありませんので、ネット上での「報告」はしません。

長い目で見守っていただけたら、と思います。



また、異論を人格否定と解釈する人も多いと思いますが、わたしは今回の「大胆な表現をちりばめた記事上げ」に対して、人格否定ではなく、逆に、大事にされている印象を勝手に受け取りました。

Unknown様、Unknownを選択しつつ、ご配慮の数々、本当にありがとう。



皆様、ありがとうございました。
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はぁ? (ぬるぽ)
2005-11-12 16:54:35
はぁ?ですよ。

謎ですよ、あなた。
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Unknown (Unknown)
2005-11-12 18:25:12
>本質は「無知」です (Unknown)

2005-11-12 04:51:59

>リンク許諾というのは、本来著作物を持っている側の「許諾の権利」なので、



嘘を広めないでください。リンクする行為はリンクする側の著作であって、リンクされる側の著作ではありません。言うまでもなく、リンクする側の著作において表現は自由です。
返信する
Unknown (名無しを望む)
2005-11-12 21:23:28
 わたしの知っている風景として、「学校にこの文書が届いたら」と考える。文書を開いた人間が校長に報告する。校長は教頭や教務主任等、管理職と相談する。文書を開いた人間は、同僚の教師とこの話をする。校長は教育委員会と話をする、管理職として自治体の職員と話をする。学校のサイトは自治体のサイトのコンテンツなのだし、校長は「中間管理職」だ。



 この全ての時間に関して、この迷惑行為って、どうよ。
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