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「糖質制限ダイエット」の第一人者が。。。

2016年03月05日 | 冬ネタ

ご飯やパンなど炭水化物を控える「糖質制限ダイエット」の第一人者として知られたノンフィクション作家、桐山秀樹氏が今月6日、心不全のため61歳で急死したことで波紋が広がっている。桐山氏の関係者は死因と糖質制限との関係を否定しているが、専門家からは、極端な糖質制限を長期に行うリスクを指摘する声も上がっている。

 糖質制限とは、ご飯やパン、麺類、ジャガイモなど炭水化物(糖質)の多い食品を食べない糖尿病患者のための食事療法。糖質だけを控えれば肉や魚は制限なく食べてもよく、カロリー計算のいらない手軽さから糖尿病患者だけでなく、ダイエットをしたい人にも人気となっている。

 桐山氏は糖質制限食の実践者として、中高年向けのダイエット本を多数出版。夕刊フジでもその効果について「医者いらずで糖尿病を克服し、メタボからも脱出できた」などと語っていた。

 一方、糖質制限食をめぐっては、日本糖尿病学会が「総エネルギー摂取量を制限せずに炭水化物のみを極端に制限して減量を図ることは、長期的な食事療法として安全性などの重要な点についてこれを担保するエビデンス(科学的根拠)が不足している」などと指摘。「現時点では勧められない」とする提言を公表している。

 これに対し、桐山氏は2013年4月の夕刊フジへの寄稿で反論した。糖尿病治療にはこれまで、カロリー制限食と薬物療法が用いられてきたものの、糖尿病腎症で透析などに陥る患者が後を絶たないなどと主張。「なぜ、肥満解消を含め効果の出ている糖質制限のみを否定するのか」「私は断固支持し実践し続ける」と結んでいた。

糖質制限食の効果を宣伝してきた“生き証人”の突然の訃報は、衝撃を持って迎えられている。

 桐山氏の公私にわたるパートナーで文芸評論家の吉村祐美氏によると、桐山氏は今月5日朝に仕事場がある神戸市のマンションを出発。6日朝に東京都内のホテルの室内で発見されたという。死因は心不全。吉村氏は夕刊フジの取材に、糖質制限と死因との因果関係について「関係ないと聞いている」と否定した。

 こうした中、専門家からは糖質制限が及ぼすリスクを指摘する声も上がる。

 山野医療専門学校副校長で医学博士の中原英臣氏は「脳の活動を維持する栄養素となっているのがブドウ糖で、私たちは砂糖などを通じて摂取している。それを取らないということが『体にいい』とはいえない。さらに、長期的に摂取しないともなれば、個人差はあっても、体にいろいろな影響が出ても不思議はない」と話す。「健康的にやせるには、バランスの取れた食事をし、運動でカロリーを消費するということが基本だ」と中原氏は強調している。