里の常連さん情報

横田の里の常連さんが綴る里のネタ特集

歯に効果ありの飲み物は?

2016年03月01日 | 冬ネタ

大人になると虫歯になることは減るが、油断は大敵だ。大人の虫歯は“治療済みの歯”が原因になることが多いという。

 クラジ歯科医院・院長の倉治ななえさんは語る。

「大人になるとエナメル質が硬くなるため、新たな虫歯にかかることは少なく、治療済みの歯が再び悪くなる二次虫歯(二次カリエス)がほとんどです。治療した被せものや詰めものの隙間から少しずつ虫歯が進み、神経を抜いている歯に至っては痛みを感じないため、気づいたときには奥深くまで進行している場合も」

 虫歯を防ぐ生活習慣には、次のようなものがあるという。

 まず、だらだらと食べるのはNG行為だ。

「食事をすると口の中が酸性に傾き、カルシウムなどの成分が溶け出す“脱灰”が起こります。しかし時間が経つと唾液によって中和され元の状態に“再石灰化”されます。だらだら食べていると再石灰化する時間がないので、虫歯のリスクが高まるんですよ」(倉治さん、以下「」内同)

 飲み物にも注意が必要だ。

「コーヒーや緑茶などカフェインの多いものを大量に飲むと再石灰化を助ける唾液の分泌が減ります。柑橘系のジュースやお酢は酸が強く、歯を溶かすので控えて」

 歯のためには、カルシウムの多い食事を心がけることが大事だという。

「小魚や牛乳、チ—ズは、歯の再石灰化を助けるカルシウムが豊富な食材。また、野菜や海藻などアルカリ性の高いよく噛む食材は、唾液の分泌を促し再石灰化を助けます」

 キシリトールのガムでのケアにも効果が。

「キシリトールは虫歯の原因菌であるミュータンス菌の働きを弱める効果が。食後すぐに歯磨きができない人はキシリトール入りのガムを2~5分噛むだけでも◎」

 毎日、何気なく飲んでいるお茶だが、緑茶に含まれる茶カテキンには殺菌作用があり、虫歯の原因になるミュータンス菌を殺すことがわかっている。

 加えて、烏龍茶に含まれる烏龍茶ポリフェノールも、虫歯の発生を手助けする酵素・グルコシルトランスフェラーゼ(GTF)の活性化を阻止する効果があると『小児歯科学会第50回記念大会』で発表された(大阪大学大学院歯学研究科と岡山大学大学院医歯薬総合研究科、サントリー食品インターナショナルの共同研究)。

 18才から43才の男女31人を2つのグループに分け、一方には烏龍茶を毎食時約200ml、食後に約100ml飲ませ、もう一方には水だけを飲ませた。すると、烏龍茶を飲んでいたグループが、虫歯の原因になるプラークの付着が少なかったことが明らかになったのだ。

 日本緑茶センター代表、日本マテ茶協会会長の北島勇さんはこう話す。

「昔から烏龍茶に含まれるカテキンやポリフェノールは虫歯の原因となるミュータンス菌の働きを抑制し、虫歯予防になるといわれていましたが、それを実証しました。烏龍茶に含まれタンニンには殺菌作用があり、口内雑菌の繁殖を抑制するので、口臭予防にもなります」

 烏龍茶には歯のエナメルを保護し、虫歯予防になるフッ素も多く含まれるため、食後にも最適なお茶として中国では親しまれている。