プレミアム焼酎「森伊蔵」の相次ぐネット転売に国税のメスが入った。転売で利ざやを稼いでいた46の個人と法人が、福岡、熊本の両国税局から計5億3300万円の所得隠しや申告漏れを指摘されたのだ。プレミアム焼酎をめぐっては、偽造ラベルを使ったニセモノが出回るなどフィーバーは過熱するばかり。警察、国税とも神経をとがらせている。
国税当局によると、酒税法に基づく酒類販売業の免許がない九州の個人、法人による違法販売量は、一升瓶(1・8リットル)で約33万本分にも及んだ。売り上げは計18億円にのぼり、その大半がインターネットオークションだった。商品は各地の特約店で探し集めたり、別のサイトで割安品を購入するなどして仕入れていた。指摘された個人、法人は追徴課税を支払ったが、「免許が必要なことは知っていた」と話している。
転売されたブランド焼酎は、“3M”と呼ばれる鹿児島の芋焼酎「森伊蔵」(一升瓶2500円)、「村尾」(同2450円)、「魔王」(同2700円)。このほか宮崎県の麦焼酎「百年の孤独」(同2900円)など。
どれも定価はこんなもんかい! 誰でも買えるなぁ☆
なかでも森伊蔵は年10万本(一升瓶換算)の生産が限界で、主な流通ルートは一部の小売店のほか、720ml瓶を取り扱う高島屋、春先の期間限定で国際線の機内販売を行う日本航空に限られる。森伊蔵酒造(鹿児島県垂水市)で直接購入することもできるが、月1回行われる電話申し込みの抽選だ。
その結果、ネットオークションで定価の10倍を超える3万~4万円超で取引される例が相次ぎ、2004年には偽造したラベルを別の焼酎に貼りかえたニセ森伊蔵の詐欺事件も起きた。
焼酎ファンによると、空き瓶さえも価値があり、「(定価を上回る)4000円で売れる」というから驚かされる。
森伊蔵酒造の番頭、濱添護さんは「品質を維持するには現在の生産量が限界です。多くのファンに楽しんでほしい思いと、結果的に価格が高騰する矛盾に強いジレンマを感じておりますが、ネットオークションの転売までは、メーカーではどうすることもできません」と話している。
新年会に差し入れしてくれた「むかし むかし」はどうなんだろうなぁ?
気になりますよね