巨人・原辰徳監督(53)が元暴力団員に1億円を支払った不倫スキャンダルは、球界全体にさらなる衝撃を与えることになりそうだ。
渡辺恒雄球団会長(86)が26日、騒動発覚以降初めて事件に言及。法廷の場で、脅したとされる元暴力団員Kや現役プロ野球選手とされるその息子の実名をぶちまけることを宣言。こうなると、もはや“爆弾返し”の様相だ。一体、どこまで暴露されることになるのか。
まさに、満を持しての登壇だ。騒動が発覚した20日は何も語らずに姿を消した渡辺会長。この日の発言はある意味で“練られた”ものといってもいい。
いつものように都内ホテルでの会食後に姿をみせたが、酔った風情はない。待ち受ける報道陣の前で、原監督がいかに“被害者”であるかを、とうとうと語り始めた。
「相手の男が、当時某有力球団の選手の父親だと名乗った。彼(原監督)は、相手が暴力団で反社会的勢力に金を渡したという認識がなかったんだよ」
相手の男とは、スキャンダルを報じた週刊文春が熱海で旅館を経営する「K」とした人物。同誌でも現役選手の父親だとしている。この件が発覚して以降、球界はもちろん、メディア内でも「Kってだれだ?」と話題は口々に上っていた。現時点では確証もなく、選手本人には関係のない話ではある。水面下で詮索されこそすれ、もちろん実名は出ていない。
しかし、渡辺会長はこう断言した。
「これは裁判で全部はっきりするから。すべて法廷で言うよ。実名から何から、球団名も全部出てくるんじゃないかね。出さざるをえない。しようがない。こっちも追い込まれているんだから、本当のことをいう」
球団側はすでに、週刊文春を名誉毀損(きそん)で提訴する意向を表明している。さすがに「球界の仁義があるから」とその場で口にはしなかったが、渦中の人物がだれであるかを明確にすることで、原監督を守るということのようだ。
もしも「K」の息子が現役の選手だと確認されれば、本人に及ぶ影響は計り知れない。所属する球団もまた然りだ。
また同会長は、いわゆる“ゆすり”のネタになった原監督と関係があったとされる女性の日記について、「原君だけじゃなくて、何人かの重要な選手の名前も出てくるんだよ」と明かしている。
今回の事件が明るみに出てからというもの、球界関係者の間では「まだ何かあるのではないか?」と懸念する声が上がっている。法廷で日記の内容が証拠採用されるようなことになれば、スキャンダルはさらに拡大する可能性もある。
ある球界OBは「かつては、女性問題のトラブルで闇の社会とかかわってしまった選手は何人もいる。ただし、お互いに外に出すことはなかった。前代未聞の事態になることも十分に考えられる」と話す。
被害届を出し、刑事事件化するか否かについては「警察と相談して。警察に対する仁義もあるから、まだ出すとも出さんともいえない」と話すにとどめたが、恐喝で刑事事件になればさらに詳細な証拠が開示されるのは避けられない。
一方で、メディアの前に出てきたからには、もちろん清武英利前球団代表兼GMにも触れないわけにはいかなかった。
すでに発覚当日から、球団サイドは「清武が情報源」と断定し、原監督からのメッセージまで発表している。2度目の脅迫を受けた2009年に原監督が初めて球団に相談した際も、清武氏を含む4人しか知らなかったことを“証拠”としている。
これも、渡辺会長の言葉によれば「清武は球団にいるときに、まだ解雇される前に“原を殺してやる”“スキャンダルをばらしてやる”ということを言ってたんだよ。だから清武がルートである」となる。少々、物騒な物言いではあるが、もちろん清武氏とは係争中。情報源かどうかも、法廷の場で明らかになるのだろうか。
10分以上におよんだこの夜の“独演会”では、ひたすら原監督を擁護。もちろん、去就にも触れた。冒頭では「絶対に辞めさせないよ。問題は25年前(実際は24年)の女性関係…あったって時効だわな。その間、女房以外と関係がなかったと自信のある人いますか? ま、みんな若いからな」と報道陣にも“同意”を求めた。そして帰り際も「2年契約だから、最後までやってもらう。ビリになったら分からんよ。しかしビリになる可能性がない。日本一になる可能性がかなりあると思っているから。サンキュー」と、ご機嫌で締めくくった。
突如わき起こったスキャンダルは、本当に法廷の場で白日のもとにさらされるのか。はっきりしているのは、これで得をする人物はだれもいないということだけだ。
牛たんは如何ですかぁ?
里の一押しネタですよぉぉ