“さるかに合戦”  臼蔵 と 蜂助・栗坊 の呟き

震災や原発の情報が少なくなりつつあることを感じながら被災地東北から自分達が思っていることを発信していきます。

岩手のスーパーのいい話

2012年02月20日 06時00分12秒 | 蜂助の呟き
こんにちは。蜂助です。今日は、岩手県の三陸を中心に営業している株式会社マイヤというスーパーの「チェッカーさんとお客様のちょっといい話」です。

岩手県大船渡市を本拠とするこのスーパーは16店舗がありましたが、東日本大震災の津波で6店舗が全半壊してしまいました。地方のスーパーとしての打撃は壊滅的と思われるほどのダメージです。しかし、このスーパーはたいへん元気なのです。すでに3店舗の新店を開店させ、8月までにさらに2店舗を開店させます。

この活力の源のひとつは働いている従業員にあるようです。お客様と直接、話をするレジのチェッカーさんがとても優しく地域に溶け込んでいるのです。涙無しには読めない話ばかりですが、紹介します。今日は、お花が気持ちを明るくする話です。食品商業3月号から書き写しました。

【株式会社マイヤ チェッカーさんとお客様のちょっといい話】

佐々木登志子さん
ある日、50代と思われる奥様が食材とともにひと束の生花のお会計に来てくださいました。多くのお客様が仏様用のお花をお買い求めくださる中、このひと束は室内用ということが、すぐにわかりました。
淡い緑がかった白のトルコキキョウに、サーモンピンクのかわいい子花、そして葉っぱだけのグリーンに思わず「きれいですね。なんて優しい色合いなんでしょう。」と言葉が出てしまいました。お客様は静かに微笑まれ、「仮設に移り、やっと花を飾る気持ちになりました。今までは花のことさえ忘れておりました。でも私が暗いのでは家族がかわいそうと思い、震災前のように数本のバラを飾りました。娘がすぐに気付き、《きれいなバラだね。お母さん!!》といってくれました。」
「娘の言葉に私も見つめなおしました。生き生きとした真っ赤なバラに吸い込まれそうな美しさを感じました。何だかわかりませんが、それから気持ちが落ち着き、花がないとさびしい気持ちになったのです。本当にお花っていいものですね」と話され、大切そうに抱え、帰っていかれました。
お客様の後姿を見送り、なんだか嬉しくてホッとするものがありました。私も花が大好きです。生活にお花がないととても淋しいのです。
ですから辛い気持ちを花に癒されているというお客様の言葉がよ~く伝わり、涙があふれそうでした。
下手な言葉よりも無言で励ます花はスゴイ!と今更ながら、感謝し《ありがとう》とつぶやきました。

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