今朝のNHK朝の全国版ニュースで「伊集院さんの新社会人に贈る言葉」が時間をとって紹介されました。伊集院さんは現在仙台市に住んでいます。また、昨年の大震災を受けて、震災復旧に関する取り組み、意見の発表などを行っているそうです。そこで、以下の訴えが載っていましたのでお知らせの意味で載せます。被災後の状況、被災者の気持ちをある意味で代弁もしています。伊集院さんの思い、やさしさなども感じていただけると思います。
<伊集院静氏のいら立ち…「がれき処理手伝って」>
それぞれの3・11 東北に思いを込めて
「ボランティアに来てくれたみなさん、本当にありがとう。でももう一回、がれき処理を手伝ってくれませんか」
仙台市内の自宅が半壊した直木賞作家の伊集院静氏はそう訴える。3月11日午後2時46分は自宅で仕事中だった。家屋は半壊した。それから1年、家の修理は終わっていないが、生活はほぼ通常に戻ったという。しかし被災地の約2200万トン(環境省推定)のがれきはほぼ手つかずのまま。「目の前にがれきが山と積んであったら、物理的にも、精神的にも復興はできない」と話す。
最終処分されたがれきは全体の約5%。「がれきを受け入れてくれたのは北海道、東北4県、東京、埼玉、神奈川、静岡、京都、高知の一部自治体だけ。それ以外の全国市町村は拒否した。首長は“住民を守る義務がある”というが、それは勝手な理屈。きみたちはどこの国に生きているんだ。県市町村、全部が合わさって日本という国家じゃないのか。それでも日本人か、恥を知れ」と語気を強める。
「心配してますと口にしても、あなたがたが選んだ首長ががれきを拒否しているんだ」。国難と言われる東日本大震災だが、約8割の国民は被災を逃れた。伊集院氏は、がれき処理に国民一丸とならない現状にいら立ちを募らせる。「全国の各家庭が灯油缶にがれきを詰め“2011年に震災があった。いつか自分のところにも起きる”と書いて置いておけばいい。2、3代先へ警鐘になるし、一度にがれきの処理も終わる。それが日本人としての努めではないのか」と提案。受け入れが難航する背景には放射性物質の汚染があるが「それは必ず処置の方法がある」と科学で解決できる問題とした。
伊集院氏は、震災の問題と沖縄の基地問題がだぶって見えるとも言う。「被災しなかった8割の日本人は、自分たちのところへ地震が来なければいい、基地が来なければいい。そういう見方をしている。東北と沖縄に対する目が同じ。これがいまの日本人を表しているのではないか」と憂えた。
3月11日には被災地以外でも100を超える追悼イベントがある。「でも残っているがれきの量は減らない。どうしてくれるのかということ。ボランティアにはもう一回お願いしたい。がれきの撤去を手伝ってほしい」と繰り返した。
義援金の使途、被災地の建設技術者不足など、がれきと同様、問題は山積み。伊集院氏は「見つかった行方不明者の通夜、葬儀がいまでも毎日行われている。それがいまの東北。復興まで道のりはまだ遠いということを、みなさんには理解してもらいたい」と全国民に訴えた。
<伊集院静氏のいら立ち…「がれき処理手伝って」>
それぞれの3・11 東北に思いを込めて
「ボランティアに来てくれたみなさん、本当にありがとう。でももう一回、がれき処理を手伝ってくれませんか」
仙台市内の自宅が半壊した直木賞作家の伊集院静氏はそう訴える。3月11日午後2時46分は自宅で仕事中だった。家屋は半壊した。それから1年、家の修理は終わっていないが、生活はほぼ通常に戻ったという。しかし被災地の約2200万トン(環境省推定)のがれきはほぼ手つかずのまま。「目の前にがれきが山と積んであったら、物理的にも、精神的にも復興はできない」と話す。
最終処分されたがれきは全体の約5%。「がれきを受け入れてくれたのは北海道、東北4県、東京、埼玉、神奈川、静岡、京都、高知の一部自治体だけ。それ以外の全国市町村は拒否した。首長は“住民を守る義務がある”というが、それは勝手な理屈。きみたちはどこの国に生きているんだ。県市町村、全部が合わさって日本という国家じゃないのか。それでも日本人か、恥を知れ」と語気を強める。
「心配してますと口にしても、あなたがたが選んだ首長ががれきを拒否しているんだ」。国難と言われる東日本大震災だが、約8割の国民は被災を逃れた。伊集院氏は、がれき処理に国民一丸とならない現状にいら立ちを募らせる。「全国の各家庭が灯油缶にがれきを詰め“2011年に震災があった。いつか自分のところにも起きる”と書いて置いておけばいい。2、3代先へ警鐘になるし、一度にがれきの処理も終わる。それが日本人としての努めではないのか」と提案。受け入れが難航する背景には放射性物質の汚染があるが「それは必ず処置の方法がある」と科学で解決できる問題とした。
伊集院氏は、震災の問題と沖縄の基地問題がだぶって見えるとも言う。「被災しなかった8割の日本人は、自分たちのところへ地震が来なければいい、基地が来なければいい。そういう見方をしている。東北と沖縄に対する目が同じ。これがいまの日本人を表しているのではないか」と憂えた。
3月11日には被災地以外でも100を超える追悼イベントがある。「でも残っているがれきの量は減らない。どうしてくれるのかということ。ボランティアにはもう一回お願いしたい。がれきの撤去を手伝ってほしい」と繰り返した。
義援金の使途、被災地の建設技術者不足など、がれきと同様、問題は山積み。伊集院氏は「見つかった行方不明者の通夜、葬儀がいまでも毎日行われている。それがいまの東北。復興まで道のりはまだ遠いということを、みなさんには理解してもらいたい」と全国民に訴えた。
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