“さるかに合戦”  臼蔵 と 蜂助・栗坊 の呟き

震災や原発の情報が少なくなりつつあることを感じながら被災地東北から自分達が思っていることを発信していきます。

ルーブル1日で約2割下落 ロシア、緊急利上げ

2014年12月17日 12時59分46秒 | 臼蔵の呟き

通貨の乱高下は、金融市場を混乱させ、当事国の政治経済、国民生活を極端に破壊する可能性のある経済的な出来事です。日本もこの二年間で円が80円から110円台まで30円40%近い下落となっています。先進工業国でこのような対ドル相場での激変は人為的に行わなければありえない経済現象です。そのことが日本国内で物価の上昇を引き起こす要因となっています。ガソリン価格の上昇もその1つの現われです。

政治経済で重要な役割を果たすロシアの通貨下落、経済的な破綻を放置することなどは出来ません。また、その結果、様々な政治問題が引き起こされることも防がなければなりません。

<報道>

 16日の欧州外国為替市場でロシアの通貨ルーブルが売られ、一時1ドル=79ルーブル近辺に暴落し、対ドルの過去最安値を更新した。最近の原油価格値下がりを背景にルーブルは下落傾向にあり、ロシア中央銀行は16日に政策金利を10・5%から17%へと大幅に引き上げたが、ルーブル安に歯止めがかからなかった。

 16日未明のロシア中銀の緊急利上げを受け、16日午前は一時1ドル=約59ルーブルに戻したものの、その後下落に転じ、前日終値と比べ一時2割近く下げた。タス通信によると、ロシア中銀のシベツォフ第1副総裁は16日、「近い将来、状況は(金融危機だった)2008年に匹敵するものになると思う」と話した。

 通貨安は資源国全体に広がっている。原油が下がり始めた夏場以降、ブラジルやメキシコ、オーストラリアなど、世界の資源国の通貨は対ドルで下落を続けている。

 米国が景気改善を背景に来年にも利上げを見込んでいることから、資源国・新興国から資金が引きあげられ、金利の上昇が見込まれる米国に集まり始めたことも背景にある。

 ルーブルの急落をきっかけに、資源国や新興国の通貨に対する不安が広がれば、さらなる通貨安や景気後退を招きかねない。

【ロシア異変】1日で14%ものルーブル安!
ロシアは政策金利を6.5%上げて17%に!

■ロシアが一気に6.5%も利上げして、政策金利17%に

ロシア中央銀行は12月16日(火)早朝、 緊急利上げを行った。主要政策金利である1週間物入札レポ金利を10.5%から17%へ一気に6.5%も引き上げたのだ。これは急激に進んでいるロシアルーブル安に対応した通貨防衛策。

ロシア中銀は声明で「著しく高まっている通貨ルーブルの下落リスク、およびインフレリスクの抑制が決定の狙い」と説明している。 

この利上げ幅はロシアがデフォルト(債務不履行)となった1998年以降で、もっとも大幅なものだ。 

■1日で約14%ものロシアルーブル安!

このところ、原油相場が大きく下落しているが、これにより、原油依存度の高いロシア経済への影響が懸念され、ロシアルーブルは大きく下落している。 

2014年の年初、米ドル/ロシアルーブル(USD/RUB)相場は1ドル=32.9ルーブル付近だったが、これがグングン上昇(米ドル高・ロシアルーブル安が進行)、12月15日(水)には一時、66.4ドルの高値をつけるまでになった。 

 ロシアルーブルは米ドルに対して、約1年で半値になってしまったということになる。

特に12月15日(水)は 1日で約14%ものロシアルーブル安に(※)。この直後に緊急大幅利上げが実施された。ロシア中銀の利上げは今年に入って6回目のこと。

(※記者がCQGの米ドル/ロシアルーブル日足チャートを確認したところ、12月15日(水)の始値は58.236ルーブル、高値は66.430ルーブルだった。約14%のロシアルーブル安とはこの数字に基づいている)

■大幅利上げを受けて、ロシアルーブルは激しく乱高下

この大幅利上げによって、 ロシアルーブルは非常に激しく乱高下している。以下の米ドル/ロシアルーブル1時間足を見ると一目瞭然だ。

実のところ、あまりにも乱高下が激しすぎるため、米ドル/ロシアルーブルの日足チャートを本記事に掲載することは断念した。その事情を説明すると、次のとおりだ。 

大幅利上げの効果がいったんは出て、米ドル/ロシアルーブルの日足が大陰線になっている(米ドル安・ロシアルーブル高が進んでいる)チャートをキャプチャして、いったんは図版を作成しようとしていたのだが、あっという間に再びロシアルーブル安になり、ローソク足は下ヒゲが極度に長い形に…。 

ところが、それをキャプチャして、再度図版を作成し直そうとしたところ、再びロシアルーブル高に反転してしまったのだ。そんなわけで、図版作成をとうとう投げ出してしまった。それぐらい、現在の米ドル/ロシアルーブルは激しい動きとなっている。任意の時点の中途半端な日足チャートを掲載すると、誤解を招く恐れがあるとも考えた。 

■98年のロシア危機ではドル/円が2日で14%以上も下落!

 大幅利上げで通貨安が止まった例としては、2014年1月のトルコリラの例が思い浮かぶ。ただ、そのようなやり方がいつもうまくいくとは限らない。

【参考記事】
●トルコが政策金利を4.25%上げて12%に!暴落していたトルコリラが一転、急上昇!ロシアといえば、 ロシアが最終的にはデフォルトした1998年のロシア危機がどうしても思い起こされる。このとき、デフォルト前のロシアはなんと150%の超高金利政策をとっていたという。

そして、ロシア危機の際はLTCM(ロングターム・キャピタル・マネージメント)などの大手ヘッジファンドが破綻。その余波で大変なリスクオフ相場となり、 米ドル/円はたったの2日間で14円以上も下落するという恐ろしい値動きになった。

【LTCMショックに関する参考記事】
●大相場の際に為替レートが乱高下する理由(松田 哲)

今回、それが再現されるというわけではないが、年末が近づき、市場の取引量が減っている中、さまざまな金融市場が荒っぽい値動きになってしまう可能性はあるだろう。 一定の警戒感は持っていた方が良いのではないだろうか。


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