“さるかに合戦”  臼蔵 と 蜂助・栗坊 の呟き

震災や原発の情報が少なくなりつつあることを感じながら被災地東北から自分達が思っていることを発信していきます。

東京電力の損益予測と倫理観の無さ

2015年01月09日 10時59分09秒 | 臼蔵の呟き

何かにつける薬はないと言いますが、東京電力の経営陣は、本当に自分たちの立場が分かっていないな。―――そう感じざるをえません。今まで日本の大手企業のトップに君臨し支配的な位置を確保してきた思考方法を抜け出していないことを示しています。

福島第一原発事故も、結果的にはこのような経営者によって、もたらされたことを良く示しています。自らの事業のどこに問題があり、どうしなければならないかを理解できない。地域住民、自治体に被害をもたらすかもしれない警告、不安が示されても全くその声を取り上げ、検討をしない。旧経営陣がとった態度です。このような経営陣が原子力発電所を稼動させていることに本当に危機感を持ちます。利益を上げることが至上命題であり、その結果起こる事故、災害には想像力を働かすことができない。どうしようもない東京電力、程度の違いがあっても同じような九州、関西、北海道、四国電力などです。国民的な運動で原子力発電所再稼動を許さない闘い以外に、彼らを断罪し、彼らの横暴を止めるすべは無いように思います。

<日刊ゲンダイ>被災者補償より社員給与!? ボロ儲け東電の「カネの使い方」

 バカにするのもホドがある。新潟県柏崎刈羽原発の再稼働にシャカリキになっている東京電力のことだ。

 東電は2015年3月期の純利益で5210億円の黒字を確保し、経常利益は前期比2倍の2270億円になる見通し。原発事故が起こる前の2010年の経常利益が2043億円だったから、ナント、震災前より利益を増やしていたのである。これに気をよくした東電の数土文夫会長は、今年の年頭あいさつで「会社として成果が上がれば、何%かでも(給与を)戻していきたい」と発言。昨年に続き、原発事故後に下げた給与水準の回復にまで踏み込んだ。

 東電によると、「火力発電の効率化や柏崎刈羽原発の修繕費の繰り越しなど徹底したコスト削減で、黒字化に成功した」(広報担当)というが、それならカネを使うべきところは決まっている。間違っても社員給与のアップじゃない。原発事故で故郷を追われ、今も仮住まい生活を余儀なくされている被災者の復興支援だろう。そもそも国から総額4兆5104億円に上る税金が投じられていなければとっくに潰れていた会社だ。被災者からすれば、「いい加減にしろ」と怒り心頭だろう。

福島原発被害弁護団・共同代表の広田次男氏もこう憤る。

「これだけ利益を挙げているのであれば被災者補償にお金を使うべきでしょう。福島ではいまだに12万人以上の被災者の生活のあてがなく、苦悩している人がたくさんいます。こんな状況で給料を上げるなんて、被害者を逆なでしているようにしか見えません」

 東電には相変わらず、“加害者”という自覚が足りていない。


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