“さるかに合戦”  臼蔵 と 蜂助・栗坊 の呟き

震災や原発の情報が少なくなりつつあることを感じながら被災地東北から自分達が思っていることを発信していきます。

柔道の暴力問題

2013年02月09日 10時39分09秒 | 臼蔵の呟き
女子柔道の指導者(監督、コーチ陣)が選手に対して、暴力をふるっていたことが国会審議、日本オリンピック委員会、国際柔道連盟などで議論されています。選手が告発したのが12年9月ですので、4ヶ月にわたって、日本柔道連盟により、隠蔽され、改善対策が打たれてこなかったことを示しています。この問題は、日本柔道連盟だけではなく、学校教育、部活、スポーツ分野で日常的に行われてきたことではないかと思います。その意味では非常に深刻な問題でもあると思います。

問題の本質は、軍事組織が持つ暴力行為を合法化する論理が、社会的に容認され、その変形があるゆる階層、組織に暴力的指導、道徳教育の強制、国旗の掲揚、直立不動などの形で残り、組織の統一性に利用されてきたことが根底にあるように思います。戦前は天皇を頂点とした国家権力が軍事組織において、隊内ではびんた、暴力による強制、性的暴力を公然と容認し、支配しました。他国に対する侵略・略奪は、社会的常識を超えた南京大虐殺なども引き起こしました。国内においては思想的な赤狩り、戦争反対の声を圧殺するための治安維持法制定と拷問、逮捕による人権抹殺行為が国家の名の下に横行しました。右翼により、政治家の襲撃事件も多発しました。
道徳教育の名の下で、家父長制の復活(自民党が狙っている)、ピラミッド型支配に対する服従の強制、国歌の強制、従わない教師への処分、懲罰の強制、権力による精神的な支配行為などが容認されています。強者生存、弱者切捨ての論理の横行もその根底においては共通した考え方が支配しています。

スポーツ分野では、かつて、ヨットスクールで死亡事故が起きたことがありました。この事件は、ヨットスクールの責任者、コーチ陣が暴力、威圧的に地上起立を求め、その生活全般を利用した、矯正が売りとなり、不登校、家族関係が気づけない家庭などの児童、青年が「教育的訓練=鍛えなおす」を受けるために送り込まれていました。その結果、暴力による死亡事件が起きたわけです。このように、物事を科学的、医学的に分析し、対策を打つのではなく、精神論によって強制・矯正するような風潮が社会的に残っています。その残存が、女子柔道のトップ選手に対しても顕在化したという事件です。

男女同権、教育分野での暴力的指導、威圧行為禁止を徹底させることが必要です。各組織がそのことを指導者、上位者に徹底させること。そのことに違反した場合は権利の剥奪、処分を例外無く行うことを徹底させることで、暴力行為容認、暴力的指導の根絶に向かうことと思います。

人権擁護、法律上において暴力は犯罪であり、何人も、いかなる団体、いかなる組織においても違法行為であり、やってはならないこととの認識を確立することが必要です。

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