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そらまめ日記・猫と暮らす会(猫とクラス会)

静岡県浜松市を拠点に、人と猫とが上手に暮らせることを願い
共生をテーマに自分なりの言葉で日々を綴っています

FIPの保護猫

2022-04-10 07:27:43 | 病気&事故の話し/猫編
みなさまにクラウドファンディングで助けていただいたジャム君
元気に過ごしています。
2か月先の血液検査の結果を待って、里親募集をしていくつもりです。
2か月先の結果で寛解となります。

性格も見た目も最高の可愛い子ですから
きっといい縁も待ってると思います。
家族に迎えてくれるあったかい場所を探して行こうね。

さて、ジャム君のFIPの告知後まもなくのことです。
食欲の落ちた手術が済んだ男の子ネロ君が、
引き続いてのFIPの告知を受けてしまいました。

頭の中が真っ白になって倒れそうでした。
どうやりくりしたら助けられるのかと・・・。
また、ジャム君に続いてもう1匹FIPですからと
クラウドファンディングをすることは、できませんでした。

何度もお願いすることにどうしても抵抗がありました。
続けて・・・ではあまりにも申し訳ないという葛藤
もちろん他にもいろんな思いがあふれてきました。

それでも、84日間投薬しなくてもある程度のところでやめることになっても
なんとかならないものだろうかと
ひとまずCFN錠を扱う協力病院さんを受診してもらいました。

助けたい気持ちと、助けるための資金面の調達で
気の休まることはありませんでした。
譲渡した子たちも何匹か、FIPの告知を受けていて
そういう悲しい報告をもらうたびに、どんよりしていました。

病気を治すための治療薬が無く、なすすべなしで看取るしかなかったときも
せっかく治療薬があるのに、普通に手の出せる金額ではない今も
何もできない自分が情けなかったり
打破できない動物医療に腹がたったり。

でもきっと何とかなる、何とかしようと
助けると決めた子だけでも、その資金のやりくりをがんばろうと
いろいろ算段していました。

個別にいろいろとお願いし、助けてくれる方も現れて
なんとかなるのではと思えるところまできました。

会をたちあげたころも、いつも資金のことで悩んでいましたが
10年後の今また、もっともっと大きな金額で
これほど悩むとは・・・・。

それでも、そのネロ君もついに84日間の投薬が終了し
元気と食欲は回復し、こちらももう少し経てば
里親さんを募集していけそうです。
FIPは治る病気になったんだと実感しています。

ずいぶん軽くなった会のお財布ですが、助けられてよかったと思います。

この悪魔の病のせいで、
どれほど多くの子たちが命を落としてしまったことか。
何度も泣かされ、悔しい思いをしてきましたが
実は朗報があるのです。

それはまた次の記事でご紹介していこうと思います。
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FIP(猫伝染性腹膜炎)からの寛解

2022-02-23 09:51:58 | 病気&事故の話し/猫編
譲渡した猫の中に、FIPの確定診断を受けて
助かった子たちがいます。

未承認の薬を使いました。

高額なため、誰でもその治療を受けられるかと言うとそうではありません。
ただ、その薬を使用してでも助けたいという気持ちがとても強くて
ご家族みんなが、それを望んでいました。
様々な要因が重なっての寛解です。

もし、同じ病気で悩んだり苦しんでいる方がいらっしゃるのなら
知っていれば助けられたのに・・・とならないために
お伝えしておこうと思います。

オレオ君です。



2020年の5月に下痢がはじまり、6月にFIPの確定診断を受けました。
2カ月過ぎていて、一刻の猶予もない状況だったと思います。
すぐに個人輸入でお薬を取り寄せて(当時は個人輸入ができる時勢)
投薬を開始し、10月には元の身体に戻っていました。



オレオ君のお宅は学生の娘さんが中心になって、
クラウドファンディングで他のみなさまからも助けてもらいました。


キミ君です。



2021年の11月はじめに、FIPを告知されてオレオくんの里親さんを
紹介してほしいと連絡をもらいました。
グループラインでつながり、薬が有効なものだと確信すると
取り扱ってくださる獣医さん(県外の協力獣医さん)を探し、そちらを受診。
あとは、その獣医さんから薬を取り寄せて84日間投薬しました。
そして、元気になった写真を送ってくれました。



個人輸入は今はできないようですし、
猫を連れて県外の獣医さんを受診するのは(最初だけですが)
それでも高いハードルだと思います。

高額で、本当にそれで治せるのかもわからず不安でいっぱいだと思います。
その不安なときに、選択をしなければならないのですから
本当に難しい問題かなと思います。

あえて、助かった子たちのことを記事にしておこうと思います。

また、みなさまに助けていただいた猫と暮らす会のジャムくんも
84日の投薬が終り、あとは何回かの検査を残すのみとなりました。
元気な姿も掲載しておこうと思います。





何度もお伝えしてきましたが、どれを選択しても間違いではありません。
愛情を持って育てている飼い主さんが、その子のために
悩み抜いて出した結論なら、それがいちばんの答えだということだけ
つけ加えておこうと思います。

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もしわが身にふりかかったら・・・高すぎるハードル

2022-02-19 02:31:34 | 病気&事故の話し/猫編
少し前もお話ししたのですが、このところFIP(猫伝染性腹膜炎)に
罹患して、確定診断を受けてしまう子が後を絶ちません。
会の卒業生の里親さんからも、そういう悲しいご連絡をいただきます。

同じ親から生まれたとか、同じスタッフさん宅で過ごしたとか
そういうことでもないのです。

譲渡した先で具合がおかしいとか様子が違って気がついて・・・とか、
ワクチンや手術の予約をしようとして
その際先生が気がついてとか、いろいろです。

浜松市内では治療に有効とされる未承認の薬を扱っている先生は
いらっしゃいません。
ですから、協力獣医さんに連絡を取り、
1回は横浜や東京に出向かないといけないわけです。

しかも、このお薬はびっくりするほどの高額です。
簡単に出せる金額ではないのです。
今回暮らす会でも、ジャム君を助けるためにクラウドファンディングで
ご寄付を集めました。
おかげ様でジャム君はすっかりよくなり、昨晩最後の投薬を終えることに。

桁違いの金額が流れていくことに、わたし自身非常に戸惑いました。
良くなっていくこととはまた別に、いろんなことを考えました。

ですから、もしこの病気をみなさんの猫が告知されたら
みなさんは何を選択されるのかと・・・。

大金をはたいて治療にあたることが愛情を計ることのように思われたら
それはまったく違うことだし
現実問題と向き合いながら考えていかないといけない問題だろうし。
各家庭の考え方も異なって当たり前なわけです。

治せる、治ると思われる薬が、なぜ承認されないのか
まずはそこが問題です。
どこぞの国に独占的に製造されているのであれば、それっておかしな話だし
なぜ日本でも製造されないのか、どうして未承認なのか・・・。

国内で製造して、承認される方法って・・・。
どこにどうアプローチしたらいいのかな。
そんなことばかり考えています。
新薬の承認、日本は遅すぎますよね。

人間の癌とかのお薬も、かなり遅れているようです。

でもそんなことを言ってる間に、大切な命が消えてしまうわけですから
ここは、もしみなさんだったら何をどう選択するのか
愛猫に置き換えて考えておくのも大切なことなのかもしれません。

以前は治せる薬や治療法がないものかと悔し涙を流したものですが
今は高すぎるハードルに、助かるかもとわかっていても
飛び越えるのが難しい高さに、別の悔しさを味わっています。


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怪我を負った野良猫

2022-02-08 11:38:04 | 病気&事故の話し/猫編
ここのところ多い相談の中に餌をあげているいないに関わらず
怪我もしくは要治療の猫の話が舞い込んできます。

手術をしてリリース、が一般的な中
びっこがひどいとか頭に怪我を負っているとか・・・。

先ほどは調子が悪そう・・・と。

わたしは獣医師ではないので、実際野良気質の強い猫の治療を
先生方がどこまでやってくださるのかとか
診察そのものができるのかとか
そういう問題もあるので、わからないことが多いのが正直な回答です。
治療費の問題もあり、ご自分でどこまでかけてあげられるのかの
金銭的な問題もあると思います。

自分自身が気になってしまった子なら
自己責任でどうするのかを決めることができます。
でも、あくまで相談となるとどうするのかを決めるのは
相談者さん自身です。

先日の方は、びっこをひいてる餌をあげている男の子の相談で
2軒の先生に診察してもらい、けっきょく骨折がわかりましたが
そのまま元に戻すことにしました。

手術をしても、野良気質が強すぎてお世話ができないであろうとなり
抗生剤の投与や、消毒などの問題もクリアできないと・・・。
病院の先生方が、3本足でも生きていけると判断されてのことです。

同じ野良ちゃんでも、ギリギリお世話ができるかどうか
ケージに入れて何とかなるかどうか
そのあたりが治療方針にも大きく影響します。

なんとかならないものかと必死で捕獲してくださったのですが
致し方ない結果となりました。

続いては、耳に怪我をしてるということで捕獲をした大きなオス猫くん。
ご近所さんがみんなで嫌っているということで、
こちらはなんと家で飼いますと・・・・。
餌もあげたことがないのに、そこまでしてくださるとは。



びっくりです。
全然慣れてないです。
担当したスタッフさんも大丈夫なのかと心配してますが、
ご本人の意思は強く
しばらくケージ暮らしですが、いきなり家猫になりました。



徐々に治療もできると思います。
ご自分たちが怪我をしないように、時間をかけて慣らしてください
としか言えませんが・・・。
きっと、こうした強い決意ならきっとうまくいくのではと思います。

そして昨年、捕獲に失敗して餌だけはあげていたけれど
頭にひどく怪我をしたオス猫を何とかしたいという相談です。



今度こその思いで捕獲に成功。
怪我のせいで弱っていたのと、昨年より仲良くなっていたのも良かったかも。

捕獲できた翌日、スタッフさんも立ち会って受診です。
猫同士の喧嘩で噛まれて、化膿してしまったようです。
持続性の抗生剤の注射で対応し、庭先の小屋でしばらく様子をみることに。



傷が癒えてきたら、リリースの予定です。
この子も、容易に触るのは難しい子です。

こんな感じで、今の繁殖シーズンはオス猫同士のケンカなどで
ひどく怪我をする猫を見かける機会が多くなるのです。
どの子も、去勢手術をしていないがために
メスをめぐっての喧嘩や、強いオスに追われて飛び出したときの
事故などが原因です。

増やさないためだけではなく
怪我や病気からも守ってあげることにもつながりますから
手術することは大切なことですね。

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3匹目の猫として

2022-02-03 07:23:23 | 病気&事故の話し/猫編
11月の末に、こんな相談が入りました。

こんにちは
H26年に保護猫2匹をもらいうけました。順調に育ち無事過ごしています。
今回のご相談は、弱っていた地域猫を保護したのですが、
病院にて黄疸の症状がででいて、
もう2から3日しか寿命が持たないと言われました。
とりあえず、FIV・FeLV検査で陰性、水分の点滴と薬剤の注射3本で、
通院治療を7回受けました。
3kgから昨日2.55kgまで体重が落ち、
水分と食事が少々しか取れないので仕方がありません。
体重は落ちましたが、当初の弱々しさから動けるようになりましたが
心地持たない動きです。

一見元気になっているようだが病状は進んでいると言われました。
本日、猫の隔離場所の清掃中に、外に逃げられましたが
3時前には、家の近くで捕獲し保護しまた。

私達は、今後どうしたらいいのかわかりません。
このまま延命治療続ければいいのか、自然に任せるほう良いのか。

大変お忙しい中、心苦しいのですが、
なにか、アドバイスをいただければ、幸いです。
よろしくお願いします。

すぐにご連絡をして詳しい内容をうかがいました。
相談の猫は3年前にご近所さんがTNRした女の子です。
バイクの下でうずくまっていたのが11月19日のこと。
そこから、気になって獣医さんを受診してくださったそうです。

食事も摂れていないようでしたので、こちらのかかりつけの先生の所に
ご一緒させていただきお話をうかがいました。

ケージの貸し出しもして、室内で落ち着いて
お世話をしてもらうことにしました。



血液検査の結果、糖尿病であることがわかりました。 
自宅での注射など大変なこともありますが
幸いなことに触らせてくれるほど慣れています。

ご自分たちの方が先に行っちゃいそうだと冗談をおっしゃってましたが
それなりに時間をかけてお世話を続けていくうちに
自信もつき、気持ちも固まったようです。
新しいケージも購入してくださいました。



先住のミミちゃん、晴くんに続く3匹目の家猫として
がんばってくれることになったようです。
7歳を迎えるミミちゃん、晴くんは病気もせず
医療費のかかることもなく元気に育っているそうですが
今回は、思わぬ出費です。

きっと猫の恩返しがありますよ~♪

とまあ、そんなことぐらいしか言えませんでしたが
きっとこちらのお父さんお母さんなら大丈夫。
大切にしてもらえそうです。



善き人たちにたどりつけて、ラッキーな子でした。
きっと、これからどんどん可愛い表情に変わっていくと思います。

また様子をときどき教えてくださいね。
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FIPにかかる猫が増えている?

2022-01-22 06:00:07 | 病気&事故の話し/猫編
会の保護猫の中でジャム以外にも
FIPの確定診断を受けてしまった子たちがいます。

譲渡した先でも、FIPかもとか、確定診断するために検査中とか
そういう子たちがたくさんいて、正直何が起きているのだろうかと
怖くなってしまいます。

病院の先生方も、このところこの病気、増えてる気がすると
おっしゃってました。

世間で実際増えているのか・・・は、データを取っているわけではないので
わたしにはわかりませんが、ともかく至る所で耳にします。
暮らす会関係に限ったことでもなくて・・・。

そのひとつの理由には、下痢などの症状が出てお薬が効いてこないとなると
各病院の先生方がもしかしたらの原因解明に、すぐにこの病気を
疑って検査してくださってるからというのもあるかもしれません。

少し前は、その病名にたどりつくまでに時間がかかり
確定診断する前に命を落としていたのかもしれません。

また、中外自由に飼っていれば、様子がおかしいと飼い主さんが気づく前に
どこかで命を落としていたり・・・。

完全室内飼いだったり、医学の発展が
むしろ病気の早期発見につながっているのかもしれません。

早期発見であれば治せる薬もありますが、果たしてそれを選択するか
した方がいいのかは個々の飼い主さんにお任せする問題となっています。

昨年の終わりからずっとFIPと言われた子たちの話しが
やたら入ってきて、涙する日も多かったです。

同じ母猫から生まれても元気に過ごしている子もたくさんいます。
同じ部屋で暮らしていても、まったく問題なく過ごせていたりもします。
ストレスが原因で突然変異を起こすと言われると
それだけでショックを受ける飼い主さんも大勢いらっしゃいます。

ストレスってなんだろうかとも思うのです。
新しい環境になじむのに時間のかかる子もいますし
気温が1℃下がってもストレスに思う場合もあります。
お隣の家の工事の音が原因かもしれません。
日常のいたることろに、ちょっとした原因があって
ひとつひとつストレスって言葉に置き換えられたら、
猫と暮らすことはできなくなってしまうのではと思います。

早期に発見できる病気であるなら、対処できる薬も
もっともっと手に入れることが楽にできないといけないですね。

ペットとして新たに家族として迎えてくれる方が増えて
室内のみで飼うことが当たり前になって
動物と暮らすことがいいことだと言われる時代背景を鑑みても
こうした難しい病気の子たちを治す医学が、
もっともっと進歩してくれないことには・・・。

悩んでいる人は大勢います。
苦しんでいる子たちもたくさんいます。
本当にもっと楽に治療が進められたらと思います。

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猫はこたつで丸くなる

2022-01-19 05:38:14 | 病気&事故の話し/猫編
子どもの頃の童謡・・・思い出してください。

犬は喜び庭駆け回り
猫はこたつで丸くなる

あれは本当に本当のことなんです。
つまり、猫は寒さに弱いってことです。

室内暮らしの猫であっても、室温が1℃下がれば体へのダメージは
相当です。
まだ、丸1年を迎えていない子猫は、体もついていけません。

エアコン設定28℃、そして暖かくもぐれるようなこたつでも
ペットヒーターでも、カイロをしのばせた猫ベッドでもいいので
準備してあげてください。
空調だけでなく、床が暖かいのも冬場は重要です。

昼間と夕方以降の寒暖の差でも体調を崩すケースもあります。

食べない、便が緩い、なんだか元気ない、触ると体が熱いかも
くしゃみしてる、涙目、鼻水・・・

こういう症状は、猫たちからの大事なサインです。
言葉ではないメッセージを、しっかり受け止められるかは
飼い主さん次第です。

まずはしっかりとあたたかくして過ごさせてあげることが大事ですね。
それでも改善しないときは、早めに獣医さんで診察を受けてください。

大人猫は体も大きくて体力もあり、部屋の中のいちばん暖かい
快適な場所を探すことが上手です。
でも、まだ冬を越したことのない子猫たちは・・・。
自分自身で移動したり調整したりができません。

寒波も来ているようです。
快適に過ごせる部屋の工夫を、ぜひお願いしたいと思います。

また、獣医さんに連れて行くときは、必ずキャリーに入れて
途中出したりしないでください。
車の中で触っていて、ハンドルの下の部分に潜り込んでしまうという
びっくりするような事故も、過去には何回か相談を受けました。

そして、キャリーの中も温かくしてあげてください。
フリースを重ねて敷いたり、袋に入れたカイロをセットしたり。
移動時間、待合室での待ち時間
ここでも風邪などを悪化させないために、防寒してあげることが大切です。

暖かくする、ゆっくり休む時間を作る、栄養のあるものを食べさせる
きれいな水を常に用意しておく

そういうことも併せて大切なことなので、ぜひぜひお願いしたいと思います。

ここのところ・・・ひえぇぇぇ~どうしたらいいですか~のライン
たくさん来ています。
対処方法をお答えしていますが、すべて早め早めに対応しておくと
とっても楽ですね。
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様々な病気

2021-12-10 08:47:41 | 病気&事故の話し/猫編
猫たちに関わっていると、毎年必ず


これまで知らなかった病気や、


身近に感じていなかった病名を告げられて対応することが出てきます。


その都度、調べたり確認したり・・・その子その子にあった対処の方法を


検討しています。勉強させてもらう機会をもらっています。


1匹のためにかけられる金額にも制限はあります。


できる限り多くの数を助けたいと思えば、いただいた寄付の使い方も


都度考えに考えないといけないわけです。


何が正解か答えはありませんから、冷静になって考えます。


ただ、毎日のように次から次からいろんなことが降ってわいてきて


じっくりと考える時間的余裕のないときもあります。


病の猫自身のこと、預かってお世話してるスタッフさんの気持ち


また別途入ってくる相談のこと


運営資金、現在譲渡対象の猫たちの日々の健康状態


今いる子たちを少しでも早く幸せな家庭に届けてあげるためには、など


元々わずかな脳みそが、フル稼働しています笑


逃げずにやれてるのは、優秀なスタッフさんたちのおかげです。


そして何より、たとえ結果がいいものでなかったとしても


その子のために精一杯考えて選んだことなら、


後悔はないと思っています。


誰にも真剣に考えてもらえず、適当に扱われたら


それがいちばん悲しいことです。


【そのときできる精一杯】をする。


これだけは根底から覆ることはありません。


もしかしたら、わたしが後進に残したいものは


こういう考え方なのかもしれません。


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巨大結腸と鎖肛

2021-08-18 22:11:55 | 病気&事故の話し/猫編
巨大結腸と鎖肛で入院中のムーニーちゃん。


入院して、まずは腸に溜まった便を出させようとしているそうですが


思った以上に腸の真ん中に大きく陣取った便の塊が硬くて


手こずっているとのことです。



義母の初盆と納骨の為、いったん猫のことから離れていましたが


昨晩先生からお電話をいただき今後について話をしました。


腹部を回復して腸から便を取り出しまた縫い合わせることは


さほど大変ではないようですが、そうしてしまうとその次にまた


便が詰まったときには、癒着をおこした患部の手術は


かなり難しくなるそうです。


なんせムーニーはまだ麻酔や長時間の手術に耐えられるだけの


体力がなく、手術器具もこの子の身体に合わせたものを準備するだけでも


とても大変だそうです。


やはり肛門からアプローチするのがいいそうですが、ウンチの溜まった


部分がお腹の真ん中あたりで、肛門から離れているため


骨盤を開いての施術になるようで・・・困難を極めるような口ぶりでした。


500グラムまで体重も落ちてきているようです。


1キロあればできることも増えるようですが、硬い便が成長を


さえぎっているようです。


もう少し大きくなってからの手術というお話でしたが、どうやら


そこを待つことはできないので、イチかバチか


今のまま手術に突入していきそうです。


また、詳しい手術のお話しは日を改めてということでした。


先生方で検討してくださるようですから、こちらは待つしかありません。


祈るしかできなくて・・・。


保護した当時
他の兄弟たちと遊びたくてちょっかいを出すムーニーちゃん


日々、他にもこなさないといけないこと、考えないといけないことが


山積みです。


他にも病気と闘ってる子たちが何頭かいます。


その子たちのこともしっかり考えてあげたいし、もちろんスンナリ


譲渡できる子たちも、その成長とともに


避妊や去勢の手術の時期は近づいています。


スタッフさんたちに、オスとメスの部屋分けやケージ分けを


しっかり伝えて気をつけてもらったり、手術の予約を入れてもらっています。


時節柄、大勢の人を呼んで行っていた今までのような譲渡会の運営は


かなり慎重に見直さないといけなくなっています。


頭の痛いことばかりです。


相談も・・・・日々後を絶ちません。


誰もがきちんといろんな命と真剣に向きあって、責任ある行動を


取ってもらえたらと願います。


そして自身でがんばれる人たちがもっともっと増えてくらたらと思います。



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一筋の光

2021-08-13 08:24:47 | 病気&事故の話し/猫編
安楽死の選択に思い悩んでいたムーニーちゃん



とある病院で検査をしてもらい、もしかしたらこの先もう少し成長できたら


鎖肛のオペができるのかもというお話になりました。


まずは、お腹の真ん中あたりにある便を砕いて出さなければ


生きることができません。


浣腸のために入院となりました。


この大きさの子猫の浣腸は、腸が破けてしまったら終わりなので


しかも肛門から排便できず、細い管でつながった尿管から液状にして


出すしかなくて、これまた高度な技術を要します。


それでも、もしこの先に繋がるのならと祈るような思いで


お願いしてきました。


巨大結腸を何とかしないことには、成長していきません。


それでも、もしかして生きられるかもというお話は


ムーニーだけでなく、わたしの心も救ってくださいました。



今は祈るしかできませんが・・・ウンチを出して、すっきりした


ムーニーちゃんに会いたいです。
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真っ暗な海底

2021-08-07 17:14:32 | 病気&事故の話し/猫編
深い深い光の届かないような海の底にいるような胸中です。


先天的な奇形で、排便困難で陰部からおしっことウンチを出している子猫。


お名前を無二ちゃんと名づけ7月19日からお世話をしてきました。


ムーニーちゃんと呼んで、垂れ流し状態の寝床兼トイレ兼遊び場を


できるだけきれいに衛生的に片づけてきました。


400グラムだった体重も一時は600グラムまで増えて


大きくなったらきっと手術やらなんやらができると思っていました。


ですが、数日前から食べたものを吐いたり、食べる量そのものが


極端に減ってきました。


レントゲンやエコーで見てもらったところ、肛門は形だけついていて


腸から細い管が尿道につながり、そこからウンチが出て来ていたものの


うまく排便できていないため巨大結腸になっていました。


苦しくてご飯どころじゃないですね。


ですが、お腹は減るので食べたがります。


食べてもすぐに気持ち悪くて量は入っていかない・・・という感じです。


朝晩、点滴して糖分を入れて凌いでいますが


決断しないといけない状況になっています。


なつっこくて可愛いキジトラの女の子です。


垂れ流しだろうと、サポートすることで排便ができるのなら


なんとか生きる道を探せるのですが・・・・。


2軒の先生に、オペはできないと言われました。


苦しませないようにしてあげるのが、今回は最善の策ではないかと。


それから、ずっとずっと・・・ずっと考えています。


こんなに哀しい選択はありません。


たくさんの子たちの最期を看取ってきましたが


生き抜いた子たちの終わりのときは、どこか神々しくて。


もちろん、これまでも事故で苦しんでいる子の


安楽死をお願いしたことはあります。


ですが、甘えて寄ってくるムーニーちゃん。


見ているだけで苦しくなってしまいます。


卑怯で弱い自分は、様子を見に部屋に入るとき


いっそ静かに横たわっててくれないものかとさえ思ってしまいます。


苦しいのはムーニーちゃんなのですが、


今本当に苦しい苦しい決断をしないといけなくて


命を預かることの重さが骨身にしみています。


どうしようもなく情けない自分と向き合っています。


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猫の輸血と血液型

2021-04-15 04:16:18 | 病気&事故の話し/猫編
オペの予定の保護っこがいます。


貧血の数値がなかなか改善されなくて、オペ時に輸血が必要かも


そんなお話になり、スタッフさんたちにヘルプ~の要請を出しました。


できたら3歳ぐらいまでで、元気で体重もしっかりある若者で


ドナーをお願いしたのです。


猫と暮らす会の卒業生たちが、われもわれもと名乗りをあげてくれました。


6キロ近い男の子たちで、病気もない~♪ ご飯もよく食べ~♪ 活発~♪


まずは3匹に受診して血液検査をしてもらいました。


みんなA型でしたが、日本猫って大半がA型なんだそうです。


手術する女の子の血液型を調べに行って、適合すればOKです。


一致するといいんですが。


一生懸命、強制的に給仕して体重を増やしてもらってます。


慢性的に貧血だと食欲が無くなってしまい、超小食で


それがさらに貧血を加速させてしまいます。


造血剤の服用と、栄養価の高いもので対応しています。


もっと掘り下げると、根本的な原因がはっきりするのかもしれませんが


いずれにしても麻酔するということは、貧血のひどい子には命取り。


できる準備はやってあげたいと思っています。


にしても、みなさんが手をあげてくれて本当に助かりました。


先生に伺ったら、そりゃ若いに越したことはないけど


どうしてものときは、少しくらい高齢でも元気で病気が無ければ


ドナーになってもらうこともあるそうです。


猫の場合は50ccくらい必要で、元気ならすぐに提供した方も


回復していくそうです。


元気な卒業生たちがたくさんいて、心強いです。


今は適合して手術も成功して、回復していくことを願っています。

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久しぶりのアスカちゃん

2021-04-07 04:38:22 | 病気&事故の話し/猫編
このところ動物病院さんに行くことが多いわたし


いろんな方にお会いします。


先日は久しぶりにアスカちゃんを連れたママに会いました。



口腔内の状態が気になるということで受診していました。


2009年春か初夏生まれの子だと思われますから、間もなく12歳ですね。


わが家にいたころはまだほんのお子様でしたから


口腔内の炎症とか、無縁の世界でしたが・・・。


月日の経つのは早いものです。


あいかわらずの可愛い瞳でした。


早め早めに治療して、元気で暮らしてほしいです。


お大事にね。
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FIPを克服したオレオ君のお家から

2020-10-13 05:29:22 | 病気&事故の話し/猫編
クラウドファンディング終わりました。


お陰様で、お薬代助けていただけました。


本当にありがとうございます。



オレオは服薬期間が終わりまして、服薬後の検査でも、


FIPの症状は全くないということです。


1年前だったら100%亡くなっていた病気が、


こんなふうに元気になるなんてと言われました。


幸せなことです。


本当にありがとうございました。


あらためてお礼にうかがいます。


オレオは大事にしていただいていたことがよくわかる性格で


通院中もおとなしい子で、おりこうさんですねといつも言われました。




心配していましたが、お薬の効果があったようです。


飼い主さんの熱い想いと、医学の進歩のおかげで


オレオ君は命拾いすることができました。


本当に嬉しいです。


ですが、正直非常に高額なお薬です。


もっともっと手軽なものになってもらえれば、


輸入に頼らなくても国内で簡単に手に入ればと願います。

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FIPとMITUAN効果

2020-07-28 09:00:24 | 病気&事故の話し/猫編
聞いてはいたものの、FIPにこれほど効き目があるとは・・・・。


過去にたくさんの猫たちをFIP(猫伝染性腹膜炎)で看取ってきたので


正直驚いています。


ですがですが、いくらなんでもというほどの高額です。


日本でも早く認可されないと、これほどの特効薬が開発されても


結果的にはあまりの高額であるがゆえに助けられない、となってしまいます。


もっと庶民が手を出せる金額にしてほしいと思います。


先日、MITUANを使用し始めたオレオ君の紹介記事を書きましたが


劇的に治癒しています。



FIPの確定診断は、死の宣告ではなくなったわけです。


病気を告知された後、何を選択するのかは飼い主さん次第ですが


治せる病気になったことだけは知ってもらいたいと思いました。



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