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そらまめ日記・猫と暮らす会(猫とクラス会)

静岡県浜松市を拠点に、人と猫とが上手に暮らせることを願い
共生をテーマに自分なりの言葉で日々を綴っています

浜名区の現場より

2025-07-09 07:58:50 | 浜名区の多頭現場
お子さんが子猫たちを見つけたことをきっかけに
その親御さんがどうしたらいいのかと相談してきた地域。

子猫とその付近に数匹だけだと思われた現場ですが
どうしてどうして、日を追うごとに新たな猫に遭遇し
TNR対象の猫の数が増えていきました。

これまで誰も手をつけずに見て見ぬふりをしていたのか
猫たちが繁殖を繰り返し、亡くなり、また増え、そして亡くなり
生き延びるだけの強運を持ち合わせた猫だけは、
細々とでも暮らしていける・・・そんな場所でした。

しかも、範囲に直すと結構あります。
向こう三軒両隣の域をゆうに超えてしまっていました。

保健所浜北支所にも、餌やりの人のお宅まで出向いてもらったり
この近所を見てきてもらったりしました。
組長さんともお話しできたりしたんですが、大きく自治会とかまでは
広がりそうにありません。

長年しみついた未解決現場は、1ヶ月やそこらではなんともしがたく
残念ではありますが、いったん終了するように担当スタッフさん
相談者さんに伝えました。

猛暑の中、現場に出向くスタッフさんたちの健康面も心配でした。
みんな疲弊し始めていました。
餌やりをやってるお宅も1軒ではなく、その人たちを全員把握することが
できませんでした。
また地元の人にきちんと連携を取って、捕獲の協力をしてもらうところにも
到底たどりつけず、費用の面もかさむ一方でした。

いったんここで引いて、もしまたチャンスが訪れたら
秋以降、TNRを再スタートしてみてもいいのではと判断しました。

また今は里親さんたちを探すことに専念したい事情もあります。
あきらかに雌だとわかっている猫も現場にはいて、悔しさも残りますが
いったん終了とします。
6月8日から走りに走った1ヶ月でした。
関わってくれたすべてのみなさんに感謝です。

TNR済み(手術してリリース)
メス 9匹(1匹は妊娠中 1匹は横隔膜ヘルニアで術後療養)
オス 6匹

保護(里親さんを募集)
子猫 12匹(3匹は未熟児で死亡)

路上で事故死 1匹(子猫)

地元の人が中心でまたこの続きを考えてもらえることを願って
スタッフさんたちが
結果をわかりやすくまとめたチラシと、
相談できる窓口の案内を昨日配布してくれました。

地元の方たちや餌だけあげてきた人たちが
野良猫のことを自分たちの問題として取り組むこと
本当の猫たちの幸せが何かを考えてくれたらと祈るような気持ちです。

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事故死したパフェくん

2025-07-08 09:02:00 | 浜名区の多頭現場
先月、6月28日の土曜日
TNRに取り組んでいる現場を訪れたスタッフさんから連絡でした。

路上で子猫が事故死していたそうです。
はねられてしまったんでしょう。



その現場にはたくさんの猫たちがいます。
子猫も、数カ所・・・さぼど離れていないところで何組も見つけました。

この茶トラくんは他にもサビの子猫2匹といたところを目撃されていますが
こんな結果になってしまいました。

移動を始めてしまう大きさだと、どこに行ったか探し歩いて
捕獲器を使わないと捕まえることも難しくなります。
居場所を探す作業もたやすいことではありません。

そして、こういう事故が非常に多くなる月齢です。

スタッフさんがお花を手向け、斎場まで連れていってくれました。
6月28日はパフェの日とありました。
他にもいろいろありましたが、いちばんかわいらしいので
パフェくんに・・・。



生まれてきても過酷な場所で野良猫やっていくしか道がなく
生き延びるのも大変です。

何度も後続車に轢かれなくてよかったです。
暑さで身体が腐敗して、他の捕食動物に無残に解体されたり
虫がたかってしまったり・・・。
そんな姿にならずに済んだことだけでも良かったと思うしかありません。

生きてわたしたちの元にたどりつけていたのなら
と、ここで『たられば』発言をしてみてもはじまりませんね。

パフェくん、またね。
生まれ変わったら今度こそ、素敵なおうちを探すからね。


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6月の雨たち

2025-06-25 10:55:36 | 浜名区の多頭現場
少年が・・・帰宅途中子猫を見つけました。
さっそく家族に相談します。
こういうとき、ほっておきなさいと言う親と、
いっしょに何とかしようとする親がいます。

今回のお母さんは、何とかしたいと立ち上がってくれました。
それもそうだと思います。
このお宅は、以前猫と暮らす会から片目の猫たち(2ひきともに)を兄弟で
『そんなの気にしません』と迎えてくれた里親さん一家でした。
その後もたくさんの猫たちを助けています。

とりあえずは子猫の保護と周辺の大人猫4匹(と最初は思っていました)の
手術に取りかかろうとなり、担当スタッフさんも
他のスタッフさんたちに声をかけて、搬入搬送のお手伝いをしていくことに
なりました。

子猫は全部で4匹です。
まず3匹保護できました。
残り1匹を何としても・・・と探していたら
付近で恐ろしく小さな生まれたての赤ちゃん猫を
抱きかかえているママ猫に遭遇。



遠くから写真を撮って送ってくれました。



この場所、当初の数どころではないのかな・・・と。
よくよく付近の人に話しを聞くと、
もう何十年も猫が産まれたり死んだりを繰り返していることが判明。

そっちも今後どうするかを考えないといけないけれど
ひとまず雨予報の中、生まれたてのミルク飲みの仔猫を
ピックアップするのが最優先。

極小ならここしかないだろうと信頼できるスタッフさんに
お願いをしたところ、快諾。
と言っても、すでに何匹もの子猫や病気療養中の猫を抱えています。
現場に相談者さんが向かってくれましたが、すでにママが場所移動して
わからなくなっていました。

あきらめかけたとき、びっくりですが、執念で探し出してくれました。
全部で3匹。
ところがどの子も身体が冷えてしまっていて、1匹は旅立った後でした。
残り2匹も、低体温症を起こしているようでした。
間に合わないかなとも思いましたが、預かりスタッフさん宅へ搬入。



必死で温めて、あったかい点滴入れて、ミルクもすこ~しずつシリンジで
与えて低血糖も防ごうとがんばってくれました。

体重50グラム台です。
超極小未熟児ですね。
長い活動の中で、ここまで小さな仔猫ははじめてでした。

生きて動いていれば、
何がなんでも助けたいとがんばってくれるスタッフさん。
もしかしたらの一縷の望みにかけてのお世話でした。

足長さんになりますと申し出てくれた別のスタッフさんもいて
彼女にすぐに名前をつけてもらいました。

亡くなって見つかった子は、喜雨きう



日照りが続き人々はもちろん、田畑の作物や草木も
うなだれている時期に降るまさに「恵みの雨」のことです。

翠雨すいうと名付けた子は、自力でミルクを飲むことができず
徐々に弱っていくのがわかりました。
あたためて、口腔内に少しだけ糖分を入れます。
ダメかもしれませんが、だったらせめて安心して
この子に残された時間を過ごしてほしい。



祈りの時間が過ぎていきましたが、6月10日21時
天に還っていきました。



翠雨は草木の青葉に降る雨のことです。 
綺麗な色を連想させる翠雨と名付け
美しい子に育ってねという願いがこめられていたと思います。
最期まで小さな身体で生きようとした姿そのものが、
尊く美しい名前にふさわしいものだったと思います。

残った時雨しぐれ
短い時間降る雨を意味する言葉です。
がんばっていた時雨はもしかしたらの可能性があり、
自力でミルクも飲めたので
どうかどうか生き抜いてほしいと思ったのですが・・・。
6月12日14:30にスタッフさんの車の中で旅立っていきました。

実は仕事があり、自身の留守の間にもしものことがあったとき
ひとりで逝かせたくないと考えたスタッフさん。
別のスタッフさん宅に移動中のことでした。



時雨は、6月9日から3日間
スタッフさんの手の中であたため
ミルクを口に入れてもらっていました。
ママ猫がもしかしたら飼育放棄したかもしれない中
人間ママが、お世話を続けてくれました。
旅立つなら、やっぱりママのそばがよかったんだね。



外の寒さで冷たくなった仔猫たち
あったかくてふかふか・・・気持ちのいい場所で
たくさん声をかけてもらえました。

6月の雨たちは、3匹で同じ舟に乗っていきました。
きっと向こうでは、いろんな月齢の子猫たち、大人猫たち、
高齢猫たちが出迎えてくれています。
猫と暮らす会のメンバーがいっぱい待っててくれてるはずです。

猫と暮らす会の最強保父猫さんたちもいます。
『すごく小さい子たちがそっちに行ったよ。ちゃんとお世話してね』
心の中でそう話しかけました。

3匹とも、お花できれいに飾ってもらって還っていきました。
またいつかね
今度は最初からもっと大きく産まれておいでよ。

お庭のお花をくださったUさん
お心遣いいつもありがとうございます。
仔猫たち、喜びます。

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