さきち・のひとり旅

旅行記、旅のフォト、つれづれなるままのらくがきなどを掲載します。 古今東西どこへでも、さきち・の気ままなぶらり旅。

ロシア号の旅は続く

2018年10月01日 | ロシア



シベリア鉄道は、10分以上停車するときは、ほとんどの乗客がホームに降りてリラックス。
駅周辺の地元の人間も列車の来る時間がわかっているから、いろんなものを売りに来ます。
多いのはまずそうなパンとか郷土料理の水餃子みたいなもの。どちらにも気がそそられない。



みんな煙草を吸うか、こういった売り子をひやかします。俺もウロウロ^^;



何日も列車に乗っている人は、生鮮野菜のキュウリやトマトなんかを買ったりします。
ベリー系の果物なんかもよく売っていました。でも驚くのは生の魚。そんなのを
買ってどうするの。車両の中で焼いたり調理はできんぞ。



あとでどのあたりだかわかるように、写真を撮っておきました。いま調べてみると、
60時間の30時間余り過ぎたところだったから、やはりちょうど行程の真ん中あたり、
モンゴルはあとにして、中国との国境線近くでした。



あとはまた、ひたすら列車は走ります。立って車窓を見ているのに疲れると、上段のベッドで
横になり、哲学書を少し読んで(じっくり時間がかかるし、眠くなるしでグッド・チョイス)
うつらうつらしたりする。ちなみに1日で2~3回昼寝をするが、夜はしっかり眠れるから
不思議。たぶん眠りがとても浅く、適度に揺れているから眠りを誘うのでしょう。下段の
老夫婦なんぞは一日の大半を寝ているようだ。



2日も過ぎると、だんだん車両の人たちの顔を覚えてくる。旅は道連れ?



汽車ポッポの時代に乗ってみたかったね。ちなみにトンネルはほどんどないので、煙も
安心だよ。山に穴をあけたり、そのメインテナンスも大変だろうから、山があれば
遠くたって迂回して線路を敷いたのでしょう。



駅舎はわりとこんな立派な建物が多い。ロシア語のつづりは全く読めない^^;



二日目もまもなく暮れます。コレ、モスクワからウラジオストクまでの6泊7日も
乗っていたら、ホントに長いよ。俺はハバロフスクで降りて2度に分けたけど、
何度か降りていろんな街を見ながら旅すればいいかなぁ。



このTシャツをジャージにしまいこんだおじーちゃん、2つ3つ隣のコンパートメントの
人なのだが、ずっと通路に立って窓から外を見ていました。なんかニコニコしている顔
ですが、決して面白おかしいわけではないようです。



日没なので、太陽光線がほぼ水平に射しており、線路わきの木立に車両の影が映って
います。横にずっと一緒。



たまに急カーブを曲がってゆくと、長い車両が見えたりします。それを写真に撮り
たくなるのですが、窓は開かないし、汚れた窓のはじっこはよく写らないのです~。



退屈だし、ゆっくり椅子に座りたい気分になるし、ビールというか酒を入れないと
我が人生は崩壊しそうになるので、また食堂車に行く。ディナータイムだというのに
誰もいません。円高金持ちの日本人がまた来たな、と思われたでしょう。繰り返し
ますが、日本のしけた居酒屋よりも安いんですよ。あちらの人たちにとってはすごく
高いのですが。

ロシア人のみなさん何日車内で過ごそうが、基本は持ち込んだ食料で生き延びるの
である。同室になった家族連れ、娘さんがお湯で溶かすインスタント・ヌードルスープ
をくれたり、お父さんは駅売りのゆで卵を勧めてくれたけれど、どうにも食べる気が
しませんでした。「俺はこのあと食堂車に行くし、気持ちだけ頂きます。スパシーバ!
(ありがとう)」と言うと(全然言葉は通じないんだけど)、「お前は全然食べない
じゃないか。スパシーバって、もらって食べたらスパシーバだよ。お前は遠慮して食べ
ないんだから、全然スパシーバじゃないんだよ!」と怒られてしまいました。言葉が
わからなくたって、言ってることみんな伝わるなー。でもさー、俺は朝パンひと切れ、
夜にしめ鯖1品でいいんだよ~。ずっと車内にいて動いてないんだよ?それにビール2本
に料理2品で
2000円くらいなら、日本人の感覚だとそれほど高くないですぅ。居酒屋で
飲んだら、一軒目で4~5千円払うことが普通だからなあ。




昨日はビールだったので、今日はワインとかないかなーと聞いてみるが「ナイ」。
「じゃあウィスキーとかブランデーとか、ロシアなんだからウォッカとか?」と聞いて
見たが、苦笑いで「ナイ」。そおか~、酔っ払いが出ても困るから、酒はビールだけ
しか置いてないのかなー。

鰊の酢漬けはとても旨かったので、連日の注文。「おばちゃん、ビールに〆鯖!」という
ホームな気分になりますからね。鰊よりもずっと高いサーモンも注文してみました。
味はよかったです。でも高いのに少ない。コスパは新宿や渋谷の立地だけで人が入り、
常連が皆無の1年でなくなる居酒屋、という感じですね。ま、許してやろう。何日も
走っている列車のなかで食っているんですからね^^;

車両の通路に立つか、上段のベッドで横になるかしかないので、食堂車はだ~れもいな
いし、ここは長居させてもらってビールを追加注文したりしたのでした。