一ノ関の夜は(まだ明るいが)、酒の揃いが有名な「喜の川」に。
ここのラインナップはすごいー。田酒やら十四代やら、なかなかお目にかかれない
ようなのがズラーリw しかもお値段おさえめ( ゚Д゚)
目移りするが、やはり旅先では地酒を飲まねば。というわけで、一番上にある一関の
酒蔵から「関山」、昼間に酒造を訪れた「世嬉の一」、「磐乃井」、「玉の春」と
まだ飲んだことないのを順番に(^_-)-☆
お通しで豆腐。これがいい味。酒飲みの趣向をわかってるなー。
んで白身魚を頂く。日本酒には脂の乗ったやつよりも、白身のほうが合うんですー。
いつしか隣に座った初老の男性客と話が始まった。青春18きっぷを使って全国の
酒場を巡っているとか。我が故郷、東京下町の有名酒場にも行ったことがあるとかで
話がはずむ。近年は酒場巡りのテレビ番組が増えているが、なかでも「酒場放浪記」で
有名な吉田類はお嫌いだとか。「なんだよ、かんぱ~いなんてさ!」だって(^益^;
私の友人は「ふらり旅 居酒屋百選」の太田和彦が嫌いで、「なんか気取ってる」
とか言っていました。(´-ω-`)
私はどちらも嫌いじゃありませんが、一番好きなのは「離島酒場」の松尾貴史です。
自然体の脱力系で、飲むのを楽しんでいる感があるからかなあ。
「喜の川」はとてもいい店でした。一ノ関に来ることがあればまた来たい。ただ
そういう機会があるかな?
出てきた酒場のすぐ近くにある「白衣の天使」は「20週年」だそうです^^;
「天使」は出てきそうにないなーw 迫力のある婦長さんみたいな?( ゚Д゚)・・・
さて2軒目というより、ホテル併設の蔵がバーになっており、宿泊者には「一杯
サービス」という特典があるので、そこに行ってみる。
すると無料なのはグラスのビールとソフトドリンク、たいしたものではないw
選択するまでもなくビールを飲む。
するとワラワラと宿泊客がやってきて、中年グループの男女がすぐうしろに座った。
そのなかのオジサンがでかい声で自分の南米への旅行の話を怒涛の如く大声で話し
続けた。「トランクの名札を漢字で書いたら中国人と間違えられるっていうからさー!」
だの、自慢話なんだかわからない内容をとぎれなく延々と話している。うんざりだw
そのグループの女性軍は適当に相槌を打っていたが、ソフトドリンクを一杯飲み
終わったらさっさと「部屋に戻る」と出て行ってしまった。「なんだよつまらないなー!」
と大声のおっさんは不満をぶちまける。バーでうるさくするなよ。。。
たとえばカラオケで「マイウェイ」と「栄光の架橋」に「また逢う日まで」とひどい声で
大絶叫を続けられたら誰でも帰りたくなるだろう。本人は「拍手がないな」と不機嫌に
なったりするのであるが。そういうわけで、少し割高のスナックでも行かないと、つまん
ない自慢話をウンウンと聞いてくれる人はいませんよーw
以前「地図の読めない女、話の聞けない男」という本がありました。「どうして男って
話をきけないんだろう」という女の不満がこめられておりますが、男でも女でも
自分の話を延々としたがる人はいるものでしょう。相手がうんざりしていることは関係
なく、自分の吐き出し欲望が何よりも優先する人は、老若男女関係なくいるような。
「十年明seven」(じゅうねんみょう)なんてのは聞いたことがないので注文。
富山の「若鶴」という酒造で、歴史ある蔵のようです。セブンというわけで7年
寝かせたモルトウィスキーをブレンドしてあるとか。まあまあだったぞ^^
東海村から始まった三陸への旅はこれで終わりです。
ジャズ喫茶「ベイシー」が閉店中なので、茫然と町を彷徨う。町を出てから北上川に
合流する磐井川に出てみるが、日差しの暴力に耐えられず、とてものんびりできない。
写真だけ見ると、座ってのんびりまったりできそうな気がするけれど、35度超え
なんですぞw
旧沼田家のお屋敷を見物。
江戸時代後期にご家老様であった沼田家の住宅だとか。300年経っているそうです。
真夏には土間は涼しくていいか? とにかく暑いからー。
なんか奥から音がする。ちらりと見ると、係員が事務エリアにあるテレビで(?)
映画(?)でも見ている様子でしたw 邪魔するのもなんなのでそのまま帰りました。
ホテルのすぐうしろが図書館なので、涼んで新聞読んで本読んで~♪
旅の途中なのでズラリと並んだ新聞を読む。普段はお金を出してまで読みたくはない
産経新聞や赤旗などがどんなこと書いてあるか見てやる。性狂新聞だけは読まないが。
住んでいる地元では本屋には行くが、図書館は少しアクセスが不便なので使っていない。
本屋と違っていくらでも立ち読みならぬ座り読みが出来るからいいなー。静かだし♪
なので旅先ではわりと図書館に行くのです^^
そして品揃えの傾向を見て、流行りものやハウツー系が多いところ、きちんと教養書を
バランスよく並べているところなど、スタッフの好みや手腕なども見てやる(^益^)w
人材派遣会社で働いている友人に聞いたが、近年は学校の図書館も専門家の司書を
人件費削減のおかげで専任職員として雇うことをせず、外部の派遣に外注せざるを
得ないとか。ものすごい大きさの防潮堤のコンクリートで海が見えなくなったエリアを
旅してきて、貧しくなる全国の図書館を考えると悲しくなりますなあ。。。
世嬉の一(せきのいち)酒造にやってきました。一ノ関の酒蔵です。とにかく暑い!
ここには「酒の民族文化博物館」なるものがあるのです。さっそく入館しました。
おお、蔵は涼しいぞ^^
昔は裸で頑張っておったのですな。
いろいろ酒蔵用具が展示されています。
外は軽く35度超えの日照り。ここはひんやりしているのでゆっくり過ごす^^
酒樽、送ったことはあるけど送られたことはないなー。。。
杜氏部屋。酒の神、バッカスではなく松尾大明神を祀っています。
はしごを上がって巨大な仕込み樽に入ってみろ、と書いてあったので行ってみる。
女の子と一緒に入って「ヤン!」とかやったやついるだろなーw
試飲・お土産コーナーの売店で、暇そうな感じのおばちゃんとしばらくおしゃべり。
このあと有名なジャズ喫茶「ベイシー」に行こうと思っていると言うと、「いまは
閉まってるんじゃないかしら」とおっしゃる。ジャズファンの聖地とまで言われている
店なんだが、何やらオーナーが体調を崩しているとか?
がーん! 超クソ暑いこの炎天下で、ホテルのチェックインまでどう過ごせばいいんだ?
さて今回の旅も最後の宿泊地、一ノ関に向かいます。まずはヴァンガードに。
気仙沼の重鎮たちが並んでいました。俺はいつもの隅のテーブル席に座ってローカル紙を
読んだり。
いまのマスターが電話を受けたあと、俺に報告をしにきました。「いまのはあさひ鮨の
大旦那から「欠席届」です。用事があって今日は来れないそうです。自分が行かないと
心配されるから連絡したそうです」と笑っていました。
それくらい必ず「出席」しているわけですねェ。(=^ェ^=)
さて灼熱の日差しの下、駅に向かいます。この建物も健在(?)。
灯台が立っている気仙沼駅前は寂しい^^;
さあて「大船渡線」に乗って一ノ関に向かいます。大船渡に行くには気仙沼からBRT、
すなわちバスに乗り換えなきゃいけないのに、いまだに名前が「大船渡線」。
当然赤字路線なのですが、乗ってみたらじじばば軍団でほぼ満席!2~4人とかの
グループだらけ。別に大きな団体ではないようです。何が起こったのか?と思ったら、
春の北海道と同じで「県民割」だw
というわけでボックス席は全部埋まっているので、先頭の横座り2人席に。運転席の
窓が見えるから悪くないぞ^^
三陸に行くには、内陸を走る東北本線から山を越えて海に出るローカル線に乗る必要が
あります。盛岡から宮古に出る山田線、花巻から釜石に出る釜石線、そして一ノ関から
気仙沼に出るこの大船渡線です。全部乗ったなー。♪宮古、釜石~、気仙沼ぁ~~♪
わかる?
山を越えていく路線ですから、単線でカーブも多くスピードはゆっくり。そして
何度もトンネルをくぐります。
開通させるための工事は大変だったことでしょう。山岳地帯をくぐりぬけていく
車窓はとても楽しめます。
土砂崩れで10年も不通だった会津若松~魚沼の只見線が秋に開通するので、落ち着いたら
乗りに行かないとなあ~^^
特に観光するつもりもない一ノ関に到着。猊鼻渓で観光の船にひとりで乗ってもなあ。
ここは学生時代に先輩の結婚式に呼ばれて来たことがあります。式の前夜に宿の近くの
酒場に行き、翌朝に町を歩いていたら店で隣に座っていた客とすれ違いました。なんとなく
「お」と思うわけです。
その話を先輩にしたら、「これくらいの町だと、知り合いでなくてもなんとなくみんな
顔を知ってるんだよね」と言っていました。
一緒にいたその先輩の友達は地方都市の大学の先生をしているのですが、町を歩いて
いると、住民が「お、先生だ」という視線を向けるそうです。なのでコンビニなどで
女性の水着姿が出ている雑誌などを立ち読みすることはできないと言っていました。
どこにも学生のアルバイトがいたりしますしね。
さらに、医者に行くと卒業生が受付にいるし、銀行の窓口にも市役所にも教え子が
いるので、すべてのプライバシーが知られているとぼやいていました。「あの先生、
イボ痔で月給はこれくらいで、最近離婚したそうだよ」というわけです。
それはたまらんな。。。(⊙.☉)
気仙沼最後の夜は、ふたたびぴんぽんへ。津波の到達地点が壁に貼ってあります。
いつものカウンターに座ると、大将が俺の顔を見て「おっ久しぶりだね!」と声を
かける。おととい来たばっかりですからね^^;
この間、隣で若いカポーが頼んでいた「じゃがバター」を注文。横で見てると旨そうに
見えるからなあ~。揚げたてのじゃがいもの上のバターが溶けてくる♪
ここは大人の酒場とファミレスが合体したような雰囲気です。常連のジイサンの
ひとり飲み、サラリーマンのグループ、職場の同僚の女性を一生懸命口説いている
若い会社員、陽気なおねえさま方、小さい子供連れの夫婦、子連れ同志の大人数の
団体さん、とにかく気仙沼の港の最高に賑やかな集いの場なのです。
旅のスタートでの、東海村のあちこちにあった恐ろしく閑散としたコミュニティセンター
となんと対照的なことよ。。。
会計を済ませたあと、店の外にある灰皿で一服 (^。^)y-.。o○
すると中で飲んでいたおっちゃんが出てきて俺の横で一服 (-。-)y-゜゜゜
「最近は中で吸えねえからなあ・・・」というつぶやきに相槌だ。
仙台の店と同じシチュエーションで会話が始まる。
居酒屋ではなくスナックなら煙草を吸えるわけだが、「ここらに新しく出来たやつは
行く気がしねえ」とおっしゃる。そうなのです。ああいうところは古くからやってて
アットホーム感があるような雰囲気じゃないとなあ~。
「酒じゃねえけど、ヴァンガードって喫茶店はいいところだよ」というお勧めには
もちろん同意。遠距離の常連ですからねェ。すると「この先にマンボって店があるけど、
そこもいいぞ」とお勧めしてくれる。「今から行こうと思ってるんですよ^^」と
新しい情報は得られませんでしたが、同じ店を愛する同志と同感を分かち合いました^^
というわけで、マンボに♪
昭和のキャバレーではないかと思わせるレトロ感。しかしここは津波のあとに新築
したもの。私の想像ですが、以前にあったものを復元したのではないかと思って
おります。切り盛りしている女性オーナーは老舗の風格。髪がヨットの帆みたいに
ビシッ!
喫茶メニューに加えて食事や酒類もあるのですが、こんなスイーツにしてみました♪
〆のあんみつってか(^益^)b
あ~これで気仙沼で来たかった店を全部制覇したぞー。何回来ても同じ店に行って
しまうので、新規開拓が出来ません。。。