暖かく風もない絶好の行楽日和。水墨画のお稽古グループ「墨遊会」有志で梅のスケッチに出かけた。東京・多摩方面の梅の名所というとやはり青梅の「吉野梅郷」だ。待ち合わせの青梅線「日向和田」(ひなたわだ)駅は、朝からハイキンググループやボーイスカウト、観梅ツアーグループで大混雑。多摩川にかかる神代橋を渡り、のんびり列の後ろからついていくと15分ほどで「青梅市梅の公園」に。
梅祭りは2月末から3月末までのひと月ほどの行事だが、今日は「観梅市民祭り」も開かれ、市をあげて観光客を歓待してくれる。スケジュールを見ると、お囃子、パレードに始まり、民謡踊り、和太鼓と、盆と正月が一緒に来たようなにぎわいなのだ。山車(だし)や露店に足をとめる観光客をぬい、和菓子屋の店先に置かれた「観梅記念スタンプハイク」の用紙をもらって、裏面の地図をたよりに見ごろの梅の木を探す。
梅の公園は「山の斜面を利用した約4.5ヘクタールの敷地に120種、1500本の梅樹がある自然公園で、吉野梅郷を訪れる人は必ず立ち寄る吉野梅郷のシンボル、観梅スポットとなっている」のだから外せない。でも今年はやはり開花が遅れ、山の南斜面の梅のほかは、花もまばらで、ぷくっとふくらんだ蕾が、あと1週間だね、とつぶやいている。やっぱり早かったねえ、まあ花より団子だ、うわっはははとほろ酔い気分のツアー客を尻目に、大型の一眼レフタイプのデジカメをかついだカメラマンの一団は、山の斜面を歩き回る。
個人的には、今日は枝振りのいい古木をスケッチしようと考えていた。しかし公園は、梅の種類は多いのだが、これぞといった木はなかなか見つからない。南側の斜面近くで数枚描き、昼飯をすませてから河岸を代える。案内図に書かれた「鎌倉の梅」「岩割りの梅」そして大聖院の「親木の梅」を目指す。それぞれに由緒いわれがあり、その伝説の背景が面白い。最後に回った大聖院・梅香山の「親木の梅」は平将門に縁があり、そこから「青梅」の地名が生まれたと、ボランティアガイドのおじさんに聞いた。
梅の寿命は平均して100年。200年も生きると立派な古木だという。しかし大聖院の「青龍梅」は樹齢450年と書かれている。ここで描いたスケッチが本日のベストかもしれない。古木の梅の精に誘われたかのように、などと口にすると恥ずかしいけれど、空に向かって身体を何重にもひねり、皮ばかりが目立つ古木の枝の先の蕾を描き終わると、幹がそっと微笑んだような気がした。梅は蕾がいい。
絵は、特に鉛筆で小さめに描いたものを縮小して写真に撮ると、どれもそれらしく見えるものです。実は、うわっはっはっは>まい
でもほめられて育つタイプなので精進します。ありがと。
うまいなぁ。ちょっとびっくり。文章だけじゃなくて、絵もうまいんだ。
2ページにわたって描いてるところがなんともいえず、いいなぁ。
昨日の日曜日は春だったのに、今日はまた冬ですね。。
あれ、どうして蕾が良いのですか?
スケッチは素敵ですね。そか・スケッチには蕾が良いのですね。(^_~